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映画「彼が二度愛したS Deception ’08」劇場公開2008年11月

2011-03-13 12:51:32 | 映画

              
 携帯電話にかかる「今晩お暇?」のキーワードで展開される名前を明かさない男女の官能の夜。この秘密クラブには、企業の有能なキャリヤ・ウーマンたちの性のはけ口となっている。
 これを知るきっかけとなったのは、弁護士事務所の会計監査で夜遅くまで仕事をしていたときのことだった。会計士のジョナサン(ユアン・マクレガー)は、書類に飽きてあくびをかみ殺していた。窓から見えるどのビルにも明かりが灯っていた。

 そこへ現れたのが弁護士のワイアット(ヒュー・ジャックマン)だった。テニスをしたりお昼にはセントラル・パークで持ち帰りランチを楽しんで親交を深めた。ランチが終ったあと携帯電話を取り違えたことから、「今晩お暇?」が頻繁にかかってくるようになった。

 本来真面目人間だったジョナサンも、その官能に溺れるようになった。そんなある日、呼びかけに応えてホテルの部屋に行って見ると、以前地下鉄駅で方向を聞かれた女性だった。ジョナサンは、そのときから気になっていて再会した今、とてもセックスに入っていけなかった。

 その後会った日、ジョナサンは愛を告白する。頭文字がS(ミッシェル・ウィリアムズ)の彼女は、「深入りはしないで!」と言うが、ジョナサンは耳を貸さない。部屋に彼女を残して氷を取って帰ってみると彼女が消えていた。

 そのうちにワイアットから思いもよらない脅迫の電話がかかる。「君は今監査中の会社の裏金にアクセスできるはずだ。それをそっくりスペインの銀行口座、俺が用意したよ。そこへ送金しろ!でないと、女を殺す!」

 女に惚れた弱みをつかれたジョナサンは、1000万ドルを送金する。さあ、一体どうなるんだろう。期待は膨らむがありきたりの結末だった。それにどうも解せないところもある。会計士が裏金にアクセスできるのも不思議だ。常識で考えれば、ごく少数の人間しか扱わないだろう。外部の人間に知られるようなら裏金にならない。

 脚本を書いた人は、会社の会計について全くの素人なのだろう。それに、スペインの銀行で金を引き出すとき、副署名人がいるというのもおかしな話。しかも口座を開設したのがワイアットで、その条件を飲んだのも解せない。
 映画ではそれがキーポイントになっていたけれどリアルに感じられない。これらに目をつぶればなんとか観られる映画ではある。
            
            
            
監督
マーセル・ラングネッガー

キャスト
ヒュー・ジャックマン1968年10月オーストラリア、シドニー生まれ。
ユアン・マクレガー1971年3月イギリス、スコットランド生まれ。
ミッシェル・ウィリアムズ1980年9月モンタナ州カリスペル生まれ。