この映画の監督はまだ30歳、キャストも名前を見て思いつく人は映画通だろう。私は誰も知らない。出演者の一人、ジェームズ・カヴィーゼルが10年以上のキャリアがあり、’98「シン・レッド・ライン」でショーン・ペンに次ぐ位置にあったことや、メル・ギブソンが監督した’04「パッション」でイエス・キリスト役を演じていたとは知らなかった。
お話は、現金を強奪した犯人たちが警察の検問を潜り抜けるため、屋根にシュラーフやテントなどの軽いものを載せている車に狙いを付ける。その中の一つに、中の物と入れ替えて現金を隠す。犯人たちはその車を追えばいい。
ところが、そうは問屋が卸さなかった。徹底的にB級作品を狙ったように思わせる。すべての映画でなんらかの教訓を得ようなんて思うのは間違っているのかもしれないが、この映画もテーマらしいテーマもなかった。折角、他人の車で証拠物を運ばせるというアイディアがありながら……描き方によってはスリリングで印象に残る一本になったかもしれない。
監督アントニオ・ネグレ1982年2月コロンビア、ボゴタ生まれ。
キャスト ジェームズ・カヴィーゼル1968年9月ワシントン州マウント・ヴァーノン生まれ。’98「シン・レッド・ライン」’04「パッション}ほか。
ジェームズ・フレイン1968年3月イギリス生まれ。
ディオラ・ベアード1983年4月マイアミ生まれ。
エリザベス・ローム1973年4月ドイツ生まれ。
ライアン・ドノフー1980年9月テキサス州ヒューストン生まれ。
ハロルド・ペリノー1968年8月ニューヨーク市ブルックリン生まれ。