トランプ大統領のお気に入りでハリウッドの20世紀フォックスを親会社に持つ、ニューヨークにあるFOXニュースで起きたセクハラ訴訟を基に女性キャスターの反逆を描く。
FOXニュースのスローガンは、”公平でバランスのとれた報道” ”最も注目され信頼される報道” ”本当のニュースと本当の正直な意見の報道” ”FOXが報道し、それを視聴者が決めることを目標とする”意訳すると以上のような素晴らしい理念に満ちている。
ところが2016年7月、最高経営責任者ロジャー・エイルズに対して女性キャスターが提訴してセクハラ疑惑が表面化した。FOXニュースのスローガンが薄汚れたものとなり、同年夏ごろ「Fair and Balanced公平・公正」のスローガンを降ろさざるを得なくなる。
女性キャスター二人とキャスター候補一人、メーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)、グレッチェン・カールソン(ニコール・キッドマン)、キャスター候補のケイラ・ポスピシル(マーゴット・ロビー)が出演し、セクハラ男ロジャー・エイルズにジョン・リスゴーが演じる。
このうちほぼ主役を演じるのは、メーガン・ケリー役のシャリーズ・セロン。この映画がセクハラを題材としていることで、セリフに「ヤったの?」というわいせつな表現もある(こんなセリフはまだましなほう)。シャリーズ・セロンは、仲間内のミーティングでもっと過激な言葉も平気で聞き流す。
この訴訟の発端を作ったのがニコール・キッドマン演じるグレッチェン・カールソンなのだ。ニコール・キッドマンのセリフにはわいせつな部分が一切ない。これは憶測でものを言うしかないが、キッドマンはわいせつなセリフを断ったのではないかと思う。ニコール・キッドマンの雰囲気からして、下ネタは似合わない。
映画の結末は明らかで、ロジャー・エイルズは辞任する。これを観る前にキャストを調べなかったから、シャリーズ・セロンが出てきたとき彼女とは思わなかった。
それもその筈、日本生まれの辻一弘、アメリカ国籍を取得してカズ・ヒロと名乗る。Prosthetic makeup desinger(特殊メイクデザイナー)としてゲイリー・オールドマンをウィンストン・チャーチルそっくりにメイクしてアカデミー賞を受賞、世に知れ渡る。
そのカズ・ヒロの手になるシャリーズ・セロンのメーガン・ケリーが誕生したからだ。ウィキメディアによると、シャリーズ・セロンからの申し出だったようだ。この結果、本作で2020年第92回アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞受賞となった。
この他に、シャリーズ・セロンがアカデミー賞主演女優賞にノミネート、マーゴット・ロビーもアカデミー賞助演女優賞にノミネートした。
作品そのものは特段に評価されていないが、セクハラという微妙な問題だし、深く掘り下げすぎるとまるでポルノかということになる。この程度の表現でいいのかと私は思う。
ちなみに原題の「Bombshell」は、ボムシェル=爆弾転じて物凄くセクシーで魅力的な女性という俗語。
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それでは、カズ・ヒロのメイクに対するコメントと出演三人の女性が素顔で語る動画をどうぞ!
監督
ジェイ・ローチ1957年ニューメキシコ州アルバカーキ生まれ。
キャスト
シャリーズ・セロン1975年南アフリカ生まれ。2003年「モンスター」でアカデミー賞主演女優賞受賞
ニコール・キッドマン1967年ハワイ州ホノルル生まれ。2003年「まぐりあう時間たち」でアカデミー賞主演女優賞受賞
マーゴット・ロビー1990年オーストラリア、ゴールドコースト生まれ。
ジョン・リスゴー1945年ニューヨーク州ロチェスター生まれ。
スタッフ
カズ・ヒロ1969年京都市生まれ。ロサンゼルス在住。