世界的に知られる楽曲「My Way」がフランスの有名歌手クロード・フランソワの手になるのを知る人は少ない。
この「最後のマイ・ウェイ」は2012年のフランス映画で、クロード・フランソワの伝記をドラマ化して「マイ・ウェイ」の誕生も明らかにしている。
『クロード・フランソワは、1960年代から1970年代のフランスで絶大な人気を誇ったポップスターだった、この映画は、クロード・フランソワの39年の生涯を描いている。原題の「Cloclo(クロクロ)」はクロード・フランソワの愛称である。
第38回セザール賞で主演男優賞(ジェレミー・レニエ)や助演男優賞(ブノワ・マジメル)をはじめとする5部門にノミネートされ、音響賞を受賞している』 とウィキペディアにある。
クロードを演じるのは、1981年ベルギー生まれのジェレミー・レニエ。クロード・フランソワが39歳の生涯を閉じるが、その原因が感電死なのだ。シャワー中に電球がチラチラするのが気になって、濡れた手を伸ばしたせいだった。
ようやくアメリカに打って出ようとした矢先だった。人生って分からないものだ。原曲は1967年のクロード・フランソワのフランス語の歌「Comme d'habitudeいつものように」(コム・ダビチュード 作詞:クロード・フランソワ、ジル・ティボ 作曲:クロード・フランソワ、ジャック・ルヴォー)で、彼が作ったこの曲をもとに、ポール・アンカが版権を無償で取得して作詞し、シナトラが歌った。
多くの歌手のカバーがある曲でイギリスでは、葬儀のときによく歌われるというが、日本では卒業式にというらしい。日本の場合は、和訳の影響かもしれない。和訳でも二通りあるようで、一つが「今船出が 近づくこの時に ふとたたずみ 私は振り返る 遠く旅して 歩いた若い日を すべて心に 決めたままに……」で、「船出」に私も惑わされ娘の結婚式で歌ったのだ。でも、この和訳ならいいかなとも思う。
クロード・フランソワのフランス語の歌はどうだったのか。
「Comme d'habitudeいつものように」
朝目覚めて 君を揺さぶる
でも眠ったまま
いつものように
君に毛布をかける
風邪を引かないかと心配して
髪をやさしくなでる
やがて一日が終わり
僕が帰宅する
いつものように
でも君は出かけたまま
まだ戻らない
いつものように
たった独りで僕は眠りにつく
冷たいベッドで
いつものうに
にじむ涙を隠しながら
いつものように
いつもと同じそんな夜でさえ
僕は平気なフリをする
いつものように
君は戻るだろう
帰りを待つ僕のもとへ
いつものように
君は微笑む
いつもと同じように
いつものように君は服を脱ぎ
二人でベッドに入る
そしてキスをする
いつもと同じように
いつものようにフリをするのさ
いつものように愛を交わし
愛し合ってるフリをする
いつものように
この映画で見る限り、プールサイドでのチョットした思い付きで作詞・作曲した。歌詞も、自己中心的な性癖のあるクロード・フランソワの女性遍歴を物語っている。当時は、ロックンロール調の歌で人気を得ていたからだ。それがアメリ人によって「MY WAY」として世界的な広がりになった。では、クロード・フランソワの歌う「Comme d'habitudeいつものように」を聴きましょう。
そしてこちら、フランク・シナトラの「MY WAY」もどうぞ!
And now, the end is near そして今、終わろうとしている
And so I face the final curtain そして、最後の幕を迎える
My friend, I'll say it clear 友よ、明らかにしたい
I'll state my case, of which I am certain 確かなことだけを
I've lived a life that's full 充実した人生だった
I traveled each and every highway 旅をするためくまなくハイウェイを巡った
And more, much more than this さらに、もっともっと
I did it my way 私のやり方で生きた
Regrets, I've had a few いくつかの後悔もある
But then again, too few to mention しかし、それはあまりにも少ない
I did what I had to do やるべきことをやったが
And saw it through without exemption 脇目もしないで
I planned each charted course 決められた歩みを
Each careful step along the byway 注意深く一歩一歩を
And more, much more than this さらに、もっともっと
I did it my way 私のやり方で生きてきた
Yes, there were times, I'm sure you knew そう、君が知るようにいろいろあった
When I bit off more than I could chew 無謀なこともした
but through it all, whenever there was doubt しかし、その中で、疑問があるときは
I ate it up and spit it out 咀嚼しながら
I faced it all and I stood tall すべてに立ち向かった
And did it my way 私のやり方で生きてきた
I've loved, laughed and cried 愛して、笑って、泣いて
I had my fill, my share of losing 負けず嫌いの私なので
And now, as tears subside そして今、涙がおさまったとき
I find that it's all so amusing それが滑稽だったのが分かった
And to think I did all that 私がやったことといえば
And may I say not in a shy way そして、恥ずかしがらずに言うと
Oh no, oh no not me いや、それは私じゃないなあ
I did it my way 私のやり方で生きてきた
For what is a man, what has he got 人生というのは
If not himself, then he has naught どのように生きるのか
Not to say the things that he truly feels 本音を言わずに
And not the words of someone who kneels 飾りの人生に
The record shows I took all the blows 私もしっぺ返しを受けたが
And did it my way でも、私のやり方で生きてきた
Yes it was my way そう、私のやり方で
それにしてもいい曲ですねえ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます