猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

映画 「沈まぬ太陽」

2009年11月16日 13時20分22秒 | 映画
          映画「沈まぬ太陽」公式サイト


          沈まぬ太陽 - goo 映画


 内容が内容だけに、当然のことながらJ○Lの協力が得られずに大変苦労して映画化されたと聞いた。
 だんながぜひ見たいということで二人で見に行った。長丁場 (3時間22分)で1時間半位たったところで途中10分間の休憩が入る。
 いきなり尾籠な話題で申し訳ないが、それを見越してトイレに近い席を予約した。それは見事に当たることになる。私が出てきたときは女性用の方は凄い列になっていて、休憩終了時に戻ってこれない人が続出したようだ。これから見る方はそこも考慮に入れた方が良いと思う。

 こういう日本のお父さんが頑張る映画は本当は10代の子供さんに見て欲しい。だけれどもちょっと内容的に小学生には難しいかも知れない。政治的なあれやこれや、出てくるお偉いさんの立場やモデルになった人の背景もわからないだろうから。
 なんと言う俳優さんかよく知らないが、瀬島龍三さん をモデルにしたと思われる役の方は背格好から雰囲気までそっくりだった。

 冒頭、あのJ○L123便、御巣鷹山に墜落した事故が重要なシーンとして出てくる。当時もう社会人だった私も呆然と終夜放送を見ていた記憶がある。

 うちのだんなは長くハイヤー業界にいるが、

J○L機が御巣鷹山に墜落した

 当時は業界大手の若手営業マンだった。やっとこお盆で3日間のお休みが取れて家にいた時、会社から連絡が来て休みはあっという間になくなったどころかそれからの何週間か、遺体安置所となった群馬県藤岡市内の小学校・中学校・高校の体育館に張り付くことになったのだ。
 だんな がぜひ見たいと言ったのもこういう理由である。

 1日に200台のハイヤーが必要ということで、J○Lに入っていたもう一社の大手ハイヤー会社と一緒に100台づつ毎日毎日ハイヤーの手配をしていた。ご遺族の方の送り迎え、J○L関係者を最寄駅やホテルまで送り迎えするのはもちろん、一番大切なのは身元の分かったご遺体と一緒に帰るご遺族の方を自宅までお送りしなければならない事だ。
 ご遺体はもちろん普通の乗用車では運べないので、ワゴン型の遺体搬送車が必要になる。これも関東全域は言うべきもなく、本州全体からかき集められたそうだ。なんと言っても520人の方がいっぺんに、あの暑かった 1985年の夏 に山の中で亡くなったのだから、想像を絶する混乱だったことだろう。

 身元が判明したご遺体をワゴン車に、ご遺族の方をハイヤーに乗せ、遠くは岡山や大阪、四国まで、いくら遠いと言っても
飛行機には乗せられない。 
車列を組んでお送りしなければならないのだ。その手配を だんな は毎日毎日やっていたそうだ。

 映画の中で学校の体育館の中に、白い棺が延々と並ぶシーンが出てくる。あとでだんなにあれはあの通りだった ? と聞くと、
「もっと殺風景だったけど、お花と果物は腐るほどあった。お弁当ばかりで野菜類が少ないから、いらなくなった果物は在り難く頂いたよ。」
なんか、リアル過ぎて気持ち悪くなった。。。。

 前出ウィキペディアのこの項の記事を読むと、遺体確認の為に医者、歯医者、歯科技工士などの方々も全国から駆けつけ事に当たったとある。だんななど仕事で行った人以外にも地元の方たちの協力などあったろう。改めて大変な事故だったと思い返した。もう24年以上前のことなんだ。。。
 映画の話が少なくなってしまったが、最後に。


         犠牲者の方々に 合掌



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16 コメント

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はじめまして (もろぼし)
2009-11-16 14:01:21
いきなりの書き込みで失礼します。
漫画の検索でこちらにたどり着いたのですが、最新記事があの墜落事故のことにふれているので足跡を残します。
私は当時、埼玉西部に越して間もないころでした。で、当日、何気なく空を見上げたとき普段飛行しない場所に旅客機が飛んでいるのを見て「あれ?なんだかなぁ」と思った記憶があります。で、数時間後。それが墜落した飛行機だったんですよね。

で、さらにそれから数日後、子供を連れて群馬へ遊びにいったんです。そうしたら、普段はない車の列…。のろのろ運転で進んでいったら、ある場所に看板が。墜落事故の遺体安置所の看板でした。
そんな印象深い出来事だったんです。

また漫画記事を読ませていただきにお伺いさせていただきますね。
返信する
いらっしゃいませ。 (トミー。(管理人))
2009-11-16 15:06:29
 もろぼし様
 初めての方、大歓迎です ! ようこそお越しくださいました !

 マンガの検索で ? 何のマンガかしら。興味のあるものがいっぱいあるといいんですが。

>普段飛行しない場所に旅客機が飛んでいる

 迷走中の123便をご覧になったのですね。重くて貴重な記憶ですね。当時大人で (子供も) 記憶のある方は皆何かしら凄い思い出になっていますよね。
 私も特に知り合いが乗っていたわけでもないのに、一晩中搭乗者名簿を読み上げるニュース映像を見続けていた記憶があります。

 まだ、今の だんな に出あう前だったのでここにいたという話は結婚後に聞いたのですが、だんな にとっても重大な思い出としてインプットされているようです。ポツリポツリ話を聞いています。

 だんな には昭和天皇崩御時の報道関係送迎とか、NHK紅白歌合戦の送り迎えの話とか、いろんな面白話もあるのでそのうち披露しようと思っています。

 過去のマンガ記事でも結構なので、気になる記事がありましたらこめ及びトラバなど気軽にお願いします。
お待ちしております。m(_ _)m
返信する
数奇な運命というのか… (name)
2009-11-16 18:30:12
「沈まぬ太陽」ご夫婦で観られたのですね~
日航機墜落事故→旦那様は大変なお仕事に関わっていらしたそうで。。
人とご遺体の送迎、、どんなに遠くても「飛行機には乗せられない」のですから、さぞ大変だったこととお察しします。
~大事故だったのですよね、改めてそう思いました。私も合掌します。
返信する
ご存じでしたか? (カツゴン)
2009-11-16 19:49:36
カツゴンが幼稚園に行っている間にお昼の国営放送の番組に渡辺謙さんが出演され、休憩時に流れるBGMについて話していました。

演奏されている方は映画の題材になった事故の遺族のかたで、お父様を亡くされた時は産まれて間もなくか、もうすぐ産まれる予定のお腹の中だったかで(・・・ながらで見てたのでおぼろげです)ご本人はお父様を知らずに育ってきたけれど、亡き父への慰霊の曲でもある。というお話でした。

御巣鷹の事故について

当時わたしの父は他社が起こした大事故という認識で(わが社で起きたらどうすべきか?)ことの次第を見ていたと記憶しています。生存者がいたことが奇跡で、あの場所に落としたことは2次災害を防いだ意味では機長の操縦力の高さを意味していると話したと思います。

旦那が好きで「ナショナルジオグラフィック」のテレビで飛行機事故の検証をするドキメンタリーを見ているのですが「御巣鷹山」も検証され、「メーカーの修理ミスが原因で最終的に垂直尾翼が破裂破損し操縦自体が不可能な機体」にしてしまったそうです。

父はまだ若かった頃に飛行機事故のど真ん中におかれたことがありました。40数年前に富士山の近くで、勤め先(航空会社)の飛行機が墜落し、総務部の若手に入っていた父(当時独身)は大変だったそうです。70歳を超えた年になっても当時の働きを見ていた叔父が父をほめていたので私もなんとなく大変さを感じました。
父もまさか何年かたって事故のことも薄れた頃、事故のあった日と同じ月日に私が生まれるとは思ってもみなかったでしょう・・・

映画にすることで「忘れない」大切さもありますけど、題材があることは時に悲しいものだと思いますね。
返信する
映画は見てないのですが (ドンママ)
2009-11-16 23:05:29
友人が遺族なので、かなり生々しく感じられる事故です。当事者にとっては、家族を失った悲しみに加え、メディアの取材や、J○Lの対応(大黒柱を失って気弱になる遺族に示談を迫るなど)、遺品を返してもらうのに1年も待った、など、ずいぶんやり場のない思いをしたようです。遺品を見せてくれた時には、身体がガタガタするようなショックで、そんな思いを520人の家族・友人たちが味わったと思うと、ほんとうにひどい出来事でした。
現場で事故の処理や支援に関わられた方も多かったのですね。暑い夏でたいへんなことだったでしょう。
風化させてはいけませんが、見るのがこわい感じもします。
合掌。そして遺族の方たちやなんとか生還された方たちの痛みが癒されていることを祈るばかりです。
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車で。 (トミー。(管理人))
2009-11-17 10:23:50
 name様
 だんなに言われて初めて私も思い至りました。ご本人もごご家族も、どんなに遠くても飛行機では帰りたくないだろうと。

 映画では、ニュースで報道されたその後の事情をより見せてくれるので、辛い描写も多いんです。男の仕事とは、という映画ですが、そこも見てほしいですね。
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原作を (満天)
2009-11-17 10:58:45
発売されてスグに読んだ時
本当にこんな風に書いて大丈夫か?っと思った記憶があります
見たい映画の一つですが…長帳場なので
DVDで自宅で見ることとなりそうです
その前に、もう一度原作を読み返してみようかな~っと思ってました

あの時、ご主人が車の手配などしていたんですね
色々な形で関わった方々にとっては忘れられない事故でした
私たちはあの時の報道を生で見ていた世代なので
なにかと飛行機に乗る時に思い出しますが…その世代でない人達にも
もう二度と繰り返さない為に、こういう映画は大事だと思います
あの事件から日航離れが始まり、日航は潰れると思ったのですが、
ここまでもったのも凄いと思い、また体質の改善を怠り
ココでツケが現れたか…っという思いもあります
山崎豊子さんの原作を読むと…国が助けるべき企業かどうか
もう一度考えるべきでは?っとコッソリ思います
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辛いよね。 (トミー。(管理人))
2009-11-17 12:18:20
 カツゴンの母様
 お父様は長年航空会社にお勤めでしたね。当時は人ごとでなく見てらしたと思います。自分の時を思い出して辛かったかも。。。

>休憩時に流れるBGM

 その番組は見ていないですが、バイオリニストの綺麗な女性が追悼の曲を御巣鷹山で引いているのを見ました。同じ方だと思います。
 本当はその曲もじっくり聞いてみたかったんですが、冒頭のような事情で半分の5分くらいしか聞けなかったんです。
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遺族の方は見ない方が。 (トミー。(管理人))
2009-11-17 12:34:01
 ドンママ様
 それぞれでしょうが、御遺族の方は見ない方が…いや見られないと思います。

 ニュース報道後の遺族に対するあれやこれやも出てくるので、もう一度 (たぶん) 嫌な思い出を思い出されると思いますね。他人の私でも何度も涙しましたもの。
 映画には出てきませんでしたが、ウィキを読んでいたら 御巣鷹山の土 を遺族に高額で売ろうと企画して非難を浴びた企画会社とか実際にあったそうですから、何をか言わんや。。。です。

 御遺族・関係者には辛い映画ですが、20年以上たっている今、映像でよみがえるのは、知らない世代にとって重要なことだと思います。
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労働組合 (トミー。(管理人))
2009-11-17 12:42:31
 満天様
 原作を読んでいるならご存知でしょうが、事故のことばかりでなく、本来は労組で活躍した社員がどのような扱いを受けたか、それに対してどのように戦ったか、挫けて行ったかという内容なわけでして。

>日航は潰れると思ったのですが、ここまでもったのも凄いと思い

 映画の中で70年代くらいの話では組合が4つあるといってましたが、今現在のJ○Lさんは7つも組合があるそうですよ !
 まとまるわけないじゃんと思いません ?
企業年金の額もびっくりですし、やはり一度はつぶさないとだめなんじゃ。。。と思いますよね~~。
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