Re: The history of "M&Y"

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ロボカップとは・・・

2020-01-18 | うんちく・小ネタ

もう、10年以上ロボカップ(ジュニア)に関わっていますが・・・

ロボカップとは・・・の正確な説明を確認したくて・・・ネットをさまよいました。

 

http://www.robocup.or.jp/

ロボカップ日本委員会のHPには以下のように書かれていました。

ロボカップは、ラジコンのような人の操作によって動くロボットではなく、自分で考えて動く自律移動型ロボットによる競技会です。それは、「西暦2050年までに、サッカーの世界チャンピオンチームに勝てる、自律移動のヒューマノイドロボットのチームを作る」という夢に向かって、人工知能やロボット工学の研究を推進し様々な分野の基礎技術として波及させることを目的とした、ランドマーク・プロジェクトでもあります。

「2050年までに・・・」の部分はよく話題になるので、特にその部分は覚えていました。

あとは、「ランドマーク・プロジェクト」ですね。アポロ計画や、コンピュータチェスなんかと同じ・・・

 

でも、日本委員会のページに書かれているのもこれくらいなので、もうちょっと歴史的なことがどこかに書かれていないかなぁ・・・と探して見つけたのがここです。

 

RoboCup Federation official website

このHPの Objective に以下の文章が掲載されています。

We proposed that the ultimate goal of the RoboCup Initiative to be stated as follows:
By the middle of the 21st century, a team of fully autonomous humanoid robot soccer players shall win a soccer game, complying with the official rules of FIFA, against the winner of the most recent World Cup.

2050年とは書かれていません、「By the middle of the 21st century」というのが2050年のことなのか、アバウトに21世紀の中間頃のことなのか・・・微妙な感じです。(笑)

 

で、少し真面目に・・・A Brief History of RoboCup を読んでいくと・・・

In June 1993, a group of researchers, including Minoru Asada, Yasuo Kuniyoshi, and Hiroaki Kitano, decided to launch a robot competition, tentatively named the Robot J-League.

日本の人工知能の研究グループがワークショップを開催しグランドチャレンジについて議論があり、そのなかでサッカーをやろう・・・ということになったようです。

で・・・暫定的に付けられた名前が「ロボットJリーグ!」

へぇ~ 知りませんでした。

その後ですが・・・国外の研究者から、これを国際的なプロジェクトにしましょう、という意見が沢山あったのを受けて、名前を変更しました。

それが・・・

Accordingly, they renamed the project as the Robot World Cup Initiative, “RoboCup” for short.

"Robot World Cup Initiative" を短く略して RoboCup になりました。

ということです。

なるほどねぇ。

 

ところで・・・Robot World Cup Initiative の最後の単語の Initiative これは何でしょう?

普通に翻訳すると、xx計画(または、xx構想)ですよね。

この「イニシアチブ」という言葉を、どこかで見たなぁ・・・と考えていて、はたと気が付きました。

ロボカップジュニアのレスキューのルールの行動規範にありました。(2020年ルールでは第1章)

この中に

1.6.4 This furthers the mission of RoboCupJunior as an educational initiative.

と書かれていて、歴々の日本語翻訳版のルールには

1.6.4 こうした情報の共有は、「教育的なイニシアチブとなる」というロボカップジュニアの基本理念を推し進めるものである。

と記載されています。(この表現はM&Yが初めてロボカップに参加した2007年から変わっていません。)

おそらく、行動規範の英語ルールの表現が変わっていないので、翻訳も最初に翻訳したものをそのまま流用してきたのだと想像しています。

で・・・この「教育的なイニシアチブ」の「イニシアチブ」って何だろう? と昔から疑問でした。

普通に考えると、主導権とか(リーダーとして)他を引っ張る力・・・など、いろいろな意味がありますが・・・なんでここだけカタカナなのだろうか・・・

情報を共有する(公開する)ことで、教育のリーダー的存在になる・・・と言うことなのかなぁ・・・と無理やり考えていました。

 

本日、RoboCup Federation official website に書かれていた Robot World Cup Initiative を見て・・・

Initiative って、計画(構想)のことじゃないの!

 

と、言うことで、1.6.4は

こうした情報の共有は、「教育的な計画としてのロボカップジュニア」の基本理念を推し進めるものである。

の方が正しい翻訳なのではないかと・・・勝手に考えています。

これで、10年以上に渡る「もやもや」が晴れた感じですが・・・

・・・でも、誰も疑問に思わないのでしょうか?

まあ、行動規範の章を真面目に読んでいる人がどれだけいるか分かりませんが・・・ねぇ・・・

 

 

最後に、ロボカップジュニア・ジャパンのHPです。

 

タイトルの「Robo Cup とは」って、まず、こういう基本的な間違いはダメでしょう。

これ(このHP)、RoboCup を知らない人が作ったのですかねぇ。

そして、それを作らせた ジュニア・ジャパン もちゃんと確認してないのですかねぇ。(苦笑)

コメント
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