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いつも目に付く場所に貼ってある文がある。
池田晶子のエッセーを自分流に短くしたものだ。
長年貼っていると色あせてきたので第15回クラフト展(イエツアオグループによる)で買った川窪万年筆の浮遊筆で書き直した。
その文の中に”奇跡の前に天下国家なぞいわゆる些事”と書かれている。
大胆なことをいうものだと思っていたがコロナ騒動で全く同感だと実感。
4週間で結論を出すと言っていたが2日目でオリンピックさえ延期になった。
全文を書く。
奇跡の自覚
生きているとはどういうことか
生きているとはつまり死んでないことだ
生きんがために労働し闘争し苦しみ悩む
生きるをなんであるか知らないままにすべてはなされる
驚くべき事だ
生きるの何であるかを知るために考えねばならぬ
すなわち内省する事だ
しかし人間は生きるという意味さえ理解しなくなった
外ばかし見ているからだ
そしていう内省などしていたら生きていけない
しかし生きるのが何であるかが最大の問題でなかったか
自分が生きているとはどういう事か
自分とは何か
考えはじめるとこの当たり前のことがおそるべき謎だと理解する。
謎とは別名奇跡
奇跡の前に天下国などいわゆる些事
そういう視点を人は必ず獲得するはずだ
世の中はどうなる
世の中を作っているのは一人一人の人間
生きているという奇跡を自覚すればいい
全員の自覚まで時間がかかるけど・・・・・
今やコロナから生き延びるためが世界共通目的になっているようだ。
天下国家などいわゆる些事だ。
コロナでほとんどの催し物が中止になっている。
それでも展覧会参加となれば集中して創作する事ができる、のを最大の目的としているクラフト展(イエツアオグループによる)は開催されている。
急きょ川窪万年筆制の浮遊筆で書いた文を第36回野草(イエツアオ)展に出品した敷物に飾り展示した。
会場に来てくれた人が四国中央市の紙工場のある部署の人に疑いがありそこが閉鎖されていると聞いた。
別の人に聞くとその噂はデマだと言う。
保健所に電話するとデマですと言ったとか。
なんだか会場もコロナ騒動に巻き込まれている。
第16回クラフト展(イエツアオグループ
日時 3月22日(日)~4月5日(日) 10:00~18:00分
場所 ギャラリー作唯 四国中央市金生下分742
電話 0896-72-6808
参加者 廣瀬瑛子 櫻沢孝枝 ケヤキ 川窪万年筆 中根繁子 小村澄子 尾藤千代 イエツァオ