私の店にはほとんど名前はわからないがいろんな小さな虫がいる。
いつかは小さなこおろぎが鳴いていたこともあった。
お互い干渉しないで生活している。
でも「クモの巣の張った家」と言うのはあまりいいイメージではないのでクモの巣はこまめに取り払っていた。
一ヶ月ほど前何度か取り払ったがよく見ると私の作品も取り込んだユニークな張り方なのでそのままにしていたらお客様に「これも作られたのですか」と真顔で言われた。
「こんな繊細なものは私にはつくれません」とこたえておいた。
クモの巣の作家は気をつかってか私がいるときは作品の一角でいつもじっとしている。
クモの巣の作品に獲物が掛かっているところを見たことはないが彼がいる周りには小さな虫の屍骸がある。
あるときはせっせと働き後は作品に掛かった虫たちを食べてのんびりとくらしているみたいだ。
メリハリのついた良い生活をしている。
11月19日より始まる「24回野草展」まではこのままにしておこう。
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