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有り難いことに一年中忙しく過ごしているが忙しい中、かなりの時間を食料調達に使っているとつくづく思う。
きょうも例年のごとく12月から2月ごろにかけて作られるデビラを買いに行った。
物心ついたころよりこの時期にはデビラを食べていたし文京区生活のころも冬の帰省の時は必ず買って帰った。
外国でとれた冷凍の魚が多い今とれたての魚を丸ごと天日で乾かしただけのデビラを食べる食文化を授かったことは有り難いことで金生町に生まれて本当によかったと思っている。
おいしいうえに体にいい。
デビラは焼いて食べるがその前に小槌で頭や骨をたたいておくとまるまる食べられるしおいしい。
買ってくるとその作業が待っている。
一枚一枚たたくにはそれなりの時間がかかるが一年に一度また今年もデビラをたたけたと思えばうれしい。
それに差し上げたい人たちも多い。
金生町生まれで遠くの町で暮らしている人は喜んでくれる。
近くでは妹のきんかん。
子供のころはおいしいと思わなかったらしいがたたいたのを上げるとこんなにおいしかったんだと喜んでくれた。
きんかんはたたく作業が気に入らないらしく自分では買いに行かない。
買いに行くとデビラの元であるカレイが大漁だったようで5人の人たちが忙しく作業中だった。
台の上には大量のカレイが置かれていたが魚臭さでなくいい香りだった。
新鮮な魚は臭くない。
有り難いことに鱗と内臓をとったのを7枚もいただいた。
野菜と煮たのもおいしかったが一塩して一夜干しにしたのもおいしいらしい。
デビラを買いに行ってカレイをいただけるなんて製造元で買えるからだ。
好い日だった。
左の5枚がカレイ、それを取り囲む口を上にしている10枚が干しただけのデビラで後はたたいたデビラ。
口に棒を通して干すので全部口が開いて上を向く。