切符を渡し5分ほどたつとモノレールがゆっくりと上がってきた。
モノレール乗り場から谷底を写す。
モノレール内。
5分で170メートル下の駅へ着く。
温泉施設。
温泉へ入ると6人の先客あり。
一人はタンクトップに下着をつけている。
服をつけた人がいるのは温泉ではかなり違和感がある。
中国人観光客だ。
大きな撮影禁止マークが貼られているにもかかわらずケイタイを持ち込み撮影している。
彼女たちが出ていくまで、20分ほどの間はけたたましくしゃべり続け、かけ流しの温泉をグループで独占していた。
6人だと思っていたが一人は暗い表情でジーッとそっぽを向いていたので私と同じ思いの日本人のようだ。
彼女たちが出た後は一人で露天風呂を楽しむ。
ふと湯船の表面に白いものが浮いている。
中国人観光客にいやな思いをしたので彼女たちの置き土産かと思っが今考えると湯の花だろう。
露天風呂はつかるだけで体を洗うのは内の温泉だ。
中国人観光客が内の湯を出るころを見計らって出た。
出た時は寒いと思うほどぬる湯だが服を着るころはぽかぽかだ。
人の気配のない山だがつり橋がかかっている。
ボタンを押してモノレールを呼ぶとゆっくりやってきた。
今回の緑たっぷりの風景もいいが落葉樹が多いのでいつ来ても素晴らしと思う。
地下2階の温泉。
前面のガラスが湯で曇ってない。
よく見るとガラスがない。
温泉が外へ流れるようになっていた。
露天風呂と変わりがない。
前面のもみじの大木には小鳥が来て周りに蝶が舞っている。
モノレールで行く露天風呂とは趣が違うがどちらも素晴らしい。
以前来たときはガラスが入っていた。
モノレールで行く露天風呂の暗い表情の女性が一人湯を楽しんでいる。
一人旅を楽しむ人なのかなと思ったがガラスのことが聞きたくて思い切って声をかけた。
思わず明るい表情で明るい声だが始めて来たそうだ。
鳴門から来たというので4月に行った大谷焼き祭りとドイツ館に行った話をする。
”私ドイツ館に努めているんです”の返事。
ドイツ館でとてもいい企画展をしていた話をすると”私が企画したんです”という。
丁度ドライヤーで髪を乾かていたが音がうるさいので切る。
四国がそんなに狭いとは・・。
音で現れる座敷童の話をすると彼女の家には光で現れる座敷童がいる。
ほんの少しの時間でたくさんの話をしたが露天風呂での暗い表情とは別人のように話すたび明るい表情になっていく。
中国人観光客にいやな思いをさせられた同志としてのおもいもあるがただなら縁を感じ別れる。
予定より遅れて帰途に就いたがやっぱ小便小僧の像はながめたい。
バックに飛行機雲がかかった。
少し下った場所にある展望台よりの祖谷渓谷。