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【外国人大臣】アメリカと国際金融資本に乗っ取られたウクライナ 2015年3月2日
高城剛
アメリカが狙う総国家傀儡政権化
『高城未来研究所「Future Report」』第193号より一部抜粋
ウクライナ問題につきまして、俯瞰的にお話ししたいと思います。
現在、ウクライナでは3人の外国人を大臣に起用しています。表向きは汚職防止のためであり、また、急遽略式手続きをして帰化した人たちを起用しましたので、正式には外国人とは言えないかもしれませんが、実際は外国人に違いありません。今週は、この政権の中枢にキャスティングされた外国人を通して、ウクライナの現在を理解したいと思います。
まず、注目すべき外国人大臣は、❶ 金融大臣に就任したハーバード大学出身のナタリー・アン・ヤレスコです。ヤレスコは、シカゴ生まれのシカゴ育ちの米国外交官であり、自らファンドも運営していた投資銀行家で、この度、急遽略式帰化してウクライナ人になった外国人(米国人)金融大臣です。ちなみに、彼女の米国籍は残したままで、しかし、米国もウクライナも二重国籍は法律で禁止しているはずで、このことからすでに、両国政府の意向があるものだと推察できます。また、❷ このヤレスコが米国で運営していたファンドは、実は米国議会の設立によるもので、ウクライナを新自由主義経済によって富を吸い上げることを目的に設立されたファンドとして知られていました。そのファンドのCEOが、ウクライナと米国で事実上違法な二重国籍を取得し金融大臣に就任したのですから、驚きを超えて露骨だと思います。
他のふたりの外国人大臣は、❸ グルジア出身のアレキサンドル・クビタシビリが保険大臣に、そして、リトアニア出身の投資銀行家だったアイバラス・アブロマビチュスが経済大臣に就任しました。グルジアは、イスラエルから派遣されていた人たちが内閣を構成しており、当時ヘブライ語が内密の会話に使われていたほどで、「中央アジアのイスラエル」と揶揄されている国家です。
さらに驚くべきは、❹ ポロシェンコ大統領の顧問としてグルジアの元大統領で、現在も刑事事件容疑者であるミヘイル・サーカシビリが選ばれたことです。サーカシビリは、米国の法律事務所出身で、2003年にCIAによって実行された「バラ革命」(親露だったシュワルナッゼ政権を強引に転覆)で実権を握ったのですが、その時の手法があまりに乱暴で、一躍有名になった政治家です。当時、シュワルナッゼの与党「新グルジア」が議会選挙で勝ったのですが、サーカシビリが選挙に不法があったと因縁をつけ、暴力的に議会占拠デモを「正体不明な集団」を引き連れて行いました。そしてその後、サーカシビリが大統領に就任したのです(対抗政権にたいして殺人教唆をしたとまで言われています)。
❺ これを操っていたのが、投資家として名高いジョージ・ソロスです。ジョージ・ソロスは、まずNGOを作り(「オープンソサエティ」や時には「ガバメント2.0」と呼ばれるもの)、そのNGO=民兵を従えた暴力機能がある集団を使って、次々と政府を転覆させることに成功しています。グルジアの正当な選挙で選ばれた大統領と政権を転覆させた米国の行為は、その後「バラ革命」と呼ばれ、世界的に美化されることになりました。そして、このスキームを使って、ウクライナを転覆させたのが「オレンジ革命」、キルギスを転覆させたのが「チューリップ革命」です。どの「革命」も議会選挙で反米与党が勝つと、NGOが中心となった大規模デモがはじまり、事実とは異なったスキャンダルが大きく報道され、どこからともなく暴徒化す人たちが続出し、気がつくと親米政権ができて収まっているのが特徴です。
『高城未来研究所「Future Report」』第193号より一部抜粋
著者/高城剛
1964年生まれ。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。毎週2通に渡るメルマガは、注目ガジェットや海外移住のヒント、マクロビの始め方や読者の質問に懇切丁寧に答えるQ&Aコーナーなど「今知りたいこと」を網羅する。
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● 国際金融機関の強欲さと強引さが目立つクーデターです。問題点は
㋑ 旧ソ連国家は、君主時代(知恵者の時代)に突入していると思われる事。
㋺ 英米仏型の資本主義はあと30年前後で滅びると予想される事。
㋩ 韓国のような、知恵者の時代の擬態民主主義化・擬態資本主義化が出来るのか?という事。
● いつも書いているように、旧ソ連国家は、武人の時代から知恵者の時代=絶対君主の時代に
突入していると思われます。新時代の初期の段階は落ち着かないと思われますが、
いずれは落ち着くのが歴史の流れです。
● つまり、国益と秩序を求めるのは、国家のみでなく、国民も時代の申し子ですから、
大衆もいずれは君主の下での支配安定を求めると思われます。つまり他国又は
国際金融機関による、自由民主主義の名のもとに、自国の権益が
侵されている状態での長期秩序があり得るのか?という事です。
● 江戸時代でいえば、徳川政権が他国の傀儡政権のまま、270年間も日本を支配するようなものです。
● 本来体制が異なるのに、資本主義陣営の力が強すぎる為に、擬態資本主義化・擬態民主主義化が
貫徹されているのは、韓国と思われます。しかし、その韓国も一部の財閥の繁栄と、庶民との
格差の問題があります。更に利益は国際金融機関に大いに吸い取られているのです。
● 現在韓国は些細な慰安婦問題などをも管理できない程不安定化し、且、朴政権は強権なのに完全に
無能化しています。其処に再び日本の製造業が復活ですから、今後の韓国はより不安定化して、
共産革命が起こる可能性が非常に高いことは書いてきました。
● 韓国と似たような事が、ウクライナやグルジア・キルギスで起こるのかどうかという事です。
多分暫くは韓国同様に、国際金融資本が入り込み、混乱の底値で資産を買い取り、
韓国の様に擬態資本主義・民主主義化で相対的な国の安定と繁栄時に、
その収穫を行う事は想像できます。
● しかし韓国は国際金融機関がその収穫を行うのに時間がかかっています。1910年から第二次大戦の
終了までは、日本からの膨大な持ち出しで近代化を図り、更に戦後の日本からの援助で
北同様に破壊されていた経済をここまで回復できたのは、まさに日本が横にいたからです。
● その条件に比べると、今の旧ソ連国家は、特にウクライナなどは内戦で経済はどん底です。
更に台頭するロシアの影響や圧迫を受けるのは必然です。彼らの直ぐ横には日本の
ように援助する、お金持ちでお人よし国家はいません。
● 経済が繁栄して、その収穫が出来るのは、膨大な肥料と時間が必要です。金持ちのお人よし国家も
いないのです。ただひたすら貪欲に収奪する国際金融機関と黄昏の白人国家がいるだけです。
● 上り行く東洋の時代における、真面目でお人よし国家日本は傍にはいないのです。
黄昏の沈みゆく、収奪強欲白人国家のみしかいないのです。
● どのようにして、経済が繁栄して、その収穫が出来ると言うのです。波動的には時間がないのです。
あと30年で滅びる近代資本主義国家とその主人公は、世界から追われる運命なのです。
肥料も少なく、時間もなく、優しく照ってくれるお天道様⁼日の丸もないのに、
どのようにして穀物を収穫できるまでに成長させるのです?
● この様に恵まれた韓国とは異なるのです。アシュケナジーユダヤ人の元の出身地とはいえ、
彼らは旧ソ連地域に拘りすぎます。見かけでは、そこに入れ込み過ぎたために
失敗して、近代資本主義は崩壊して、二度目の冷戦に敗れると言うのが
歴史の評価となるのでしょう。南無阿弥陀仏。