旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

信州小県郡青木村の国宝の大法寺です。

2006年08月25日 | 旅 歴史
碓氷峠を越えて信濃の国に入った東山道は、上田から千曲川を南に渡り、浦野を通り保福寺峠を越えて松本平にでます。この浦野の山のふもとに大法寺があります。大法寺三重塔はあまりの美しさから、旅人が振り返り、振り返り立ち去っていったといわれており、「見返りの塔」という名で呼ばれています。昭和27年国宝に指定されました。長野県内で国宝に指定されている他の建造物は、上田別所の松尾寺八角三重塔・長野善光寺本堂・松本城・大町市の仁科神明宮の五ヶ所だけです。この塔は大正9年解体修理の時に発見された墨書によって鎌倉時代の末期の正慶2年(1333)、大阪四天王寺大工四郎某ほか小番匠七人によって建てられたそうです。
見返りの塔の名のあるように全体の形が上品で美しく仕上がっています。美しさの由縁は、初重が特に大きい事です。こうすると落ち着いた感じになる独特の工法で、奈良の興福寺三重塔にその類例を見るだけの独特の工法だそうです。
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