夕方、木村拓哉主演のTVドラマ『HERO』の再放送(初回)を観てから、大学へ出かける。月曜日は授業のない日なのだが、今日はクラスコンパ(社会学演習ⅡB)が午後7時から高田馬場の「いろり」という居酒屋であるのだ。「五郎八」で軽く腹ごしらえをして(コンパではちゃんと食事ができないので)、研究室に寄っていつも授業で使っている学生用の名札を鞄に入れて(まだ全員が全員の名前を覚えてはいないようなので)、「いろり」へ向かう。高田馬場駅から早稲田通りを小滝橋方向へ8分ほど歩く。めったにこちらへは来ることがないので、街の風景がもの珍しかった。
参加した学生は20名ほどで、男女がちょうど半々であった。ところが横に長い部屋の右側と左側に男女がきれいに分かれて座ってしまって、途中でシャフルされることもなく、最後までそのままだったのは意外であった。現代の若者はこの辺はもっと自然に振る舞うものと思っていた。ただし一人だけ例外がいて、K君は最初から女性陣の真ん中に落下傘部隊のように舞い降りて、孤軍奮闘していた。しかし、援軍のないままに、中盤で力尽きたのか、いつの間には姿が見えなくなってしまった。私は両陣営の中間、関ヶ原のような場所に座っていたのだが、終盤、K君が抜けた穴を埋めることを求められ、しかたなく(ここは強調しておきたい)、女性陣の中へ入っていったのだが、後からD君に「楽しそうでしたね」と揶揄された。そういう軽口を叩く奴だとは知らなかった。これまで授業中にD君の笑顔を見た記憶が一度もなかったが、今日は2回も笑っているシーンを目撃した。ケータイで撮っておけば貴重な記録となったであろうに残念であった。ところで、顔に見覚えのない男子学生が一人混じっていたので、誰だろうと思っていたら、途中でその学生が私のところに挨拶に来た。Y君という他専修の2年生で、社会学専修への進級を希望していたのだが、願いが叶わず他専修へ進級し、しかし社会学への思い断ちがたく、社会学関連の講義ばかりを履修しているのだという。そうであったか。しかもクラスコンパまで出てくるとはすごいな…。「まあ一杯」と私がビールをコップに注ぐと、Y君はそれを飲み干して、「この演習に参加してもいいですか」と聞いてきた。正座である。「それは無理だな」と即答する。それを許可しては演習という制度のタガが外れてしまう。「では、見学だけでも」とY君。「見学か…。まあ、見学ということなら…」と答えたが、もしかして毎週見学に来るつもりじゃないだろうな。
参加した学生は20名ほどで、男女がちょうど半々であった。ところが横に長い部屋の右側と左側に男女がきれいに分かれて座ってしまって、途中でシャフルされることもなく、最後までそのままだったのは意外であった。現代の若者はこの辺はもっと自然に振る舞うものと思っていた。ただし一人だけ例外がいて、K君は最初から女性陣の真ん中に落下傘部隊のように舞い降りて、孤軍奮闘していた。しかし、援軍のないままに、中盤で力尽きたのか、いつの間には姿が見えなくなってしまった。私は両陣営の中間、関ヶ原のような場所に座っていたのだが、終盤、K君が抜けた穴を埋めることを求められ、しかたなく(ここは強調しておきたい)、女性陣の中へ入っていったのだが、後からD君に「楽しそうでしたね」と揶揄された。そういう軽口を叩く奴だとは知らなかった。これまで授業中にD君の笑顔を見た記憶が一度もなかったが、今日は2回も笑っているシーンを目撃した。ケータイで撮っておけば貴重な記録となったであろうに残念であった。ところで、顔に見覚えのない男子学生が一人混じっていたので、誰だろうと思っていたら、途中でその学生が私のところに挨拶に来た。Y君という他専修の2年生で、社会学専修への進級を希望していたのだが、願いが叶わず他専修へ進級し、しかし社会学への思い断ちがたく、社会学関連の講義ばかりを履修しているのだという。そうであったか。しかもクラスコンパまで出てくるとはすごいな…。「まあ一杯」と私がビールをコップに注ぐと、Y君はそれを飲み干して、「この演習に参加してもいいですか」と聞いてきた。正座である。「それは無理だな」と即答する。それを許可しては演習という制度のタガが外れてしまう。「では、見学だけでも」とY君。「見学か…。まあ、見学ということなら…」と答えたが、もしかして毎週見学に来るつもりじゃないだろうな。