フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月25日(日) 曇り一時小雨

2006-06-26 00:00:27 | Weblog
  父の四十九日法要。いつもは電車で出かけるのだが、今日は遺骨、遺影、位牌やらを持っていかねばならないので、タクシーで行く。午前9時半に予約しておいた日本交通のタクシー(黒タク)が到着し、乗って30分後にはもう鶯谷の菩提寺(泰寿院)に着いていた。日曜の午前で高速が空いていたせいもあろうが、東京(23区)はけっこう狭いのだと感じた。
  納骨をすませ、仕出しのお弁当(人形町今半)で会食。父の兄の次女のA子さんにお会いするのは30年ぶりである。私には9人のいとこがいるが、A子さんは一番の美人であった。私より一回り年上で、すでにお孫さんがいらっしゃるが、上品なたたずまいは昔のままである。そのA子さんが、私が小学校に上がる前の思い出話を始めた。私がこれから自分が入学する小学校にA子さんを連れて行って「これが僕の小学校なんだ」と目を輝かせて話したことや、国電の駅の名前を全部諳んじていたこと、要するに勉強好きで頭のよい子だったというエピソードの後に、「でも、おちゃめな一面もあったの」と言って、私がA子さんのスカートの中に入って来るので困ったという話を披露した。スカートめくりならぬスカートもぐりである。そうだった、その頃、私の通っていた保育園ではスカートもぐりが流行っていて、われわれ(男子園児)は保母さんを相手にさかんにスカートもぐりを敢行しては叱られていたのである。まるでクレヨンしんちゃんである。「おちゃめ」というのは最大限の美辞麗句で、率直に言えば、「エロがき」である。隣でお弁当を食べていた妹が私に、「こぢんまりとした集まりでよかったわね」と言った。
  帰宅して、新しい仏壇の中に父の位牌を収め、遺影を鴨居のところに飾ると、ようやく一段落した気分になった。