昼から大学へ。ひさしぶりにコンビニでおにぎり3個(鮭、鱈子、こんぶ)を昼食用に購入。今日は昼休みに社会学演習ⅠBのグループが研究室に相談に来ることになっているので、その前に昼食をとっておく必要があるのだ。大学の周辺にはいくつものコンビニがあるが、私が昼食用のおにぎりを購入するのはいつもファミリーマートだ。これは地下鉄の駅から戸山キャンパスまでのルートの関係でそうなるのであって、他のコンビニのおにぎりと比較検討した結果、ファミリーマートのおにぎりが一番美味しいからというわけではない。とはいえ、ファミリーマートのおにぎりはご飯の握り加減や具の塩加減がよくてなかなかいける。一般にコンビニの食品の中でおにぎりは最も進歩が著しいものの一つではないかと思う。昔は冷たくて硬くて、わざわざ買って食べる気にはなれなかった。よくここまで改良したものだ。コンビニの歴史はおにぎりの歴史である。
3限は質的調査法特論。今日のテキストは、見田宗介の論文「現代における不幸の諸類型」(1963年)。『現代社会学講座』全6冊(有斐閣)の第6巻『疎外の社会学』に収められた論文で、新聞の身の上相談というデータ(約300ケース)を分析して当時の日本社会の疎外状況の全体制的構造に迫った記念碑的労作である。
4限は一文の卒論演習。「スポーツ」をテーマにしたS君の報告と、「健康」をテーマにしたTさんの報告。どちらもその社会的構成に焦点を当てている点で社会学的研究であるといえる。社会学はどんものでも研究対象にすることができるが、それが社会学的研究になるためには、その対象に社会学的にアプローチしなくてはならない。では、社会学的にアプローチするとはどういうことか。しかし、この話を始めると長くなるから、いずれ学文社から出版される予定の早稲田社会学会ブックレットの一冊、大久保孝治『社会学への誘い』(仮題)を読んでいただきたい(宣伝か!)。
5限の時間を使って、今年度私がアドバイザーを引き受けることになったHさんとNさん(ともに二文3年生)と面談。Hさんは1年生のときに私の基礎演習の学生で、Nさんは去年私の「社会と文化」という講義を受講している。アドバイザーは必ずしも卒論指導教員と連動するわけではないが、私はそれが望ましい流れだと考えている。だからアドバイザーを引き受けた学生には卒論演習への参加(見学)を勧めている。
卒業生のHさんから昨日のフィールドノートを読んだ感想の書かれたメールが届いた。「私の場合、家から会社までの交通費が往復2000円程度かかるので、定期を忘れたらたとえ会社に遅れることになっても取りに戻ります(笑)」とあった。そうか、2000円は確かに痛い。本を一冊とちゃんとした昼飯が食べられる金額だ。慎ましく暮らせば2日間の生活費に相当するだろうか。私の場合は定期区間は蒲田-東京間なので、往復420円である。その420円を惜しんで駅から自宅まで戻ると往復で20分近い遅れとなる。昨日は会議がちょうど始まる時刻に間に合うように家を出ていたため、20分の遅れはそのまま20分の遅刻ということになり、遅刻して顰蹙を買うことと420円の損失を秤りにかけて、前者のダメージの方が大きいと私は判断したわけである。もし2000円の損失だったらどうだろう。電話して「すみません、20分遅れます」と言うのではなかろうか。思うに、損失が1000円を越えるかどうかが行動の分かれ目のような気がする。はい、私はその程度の人間です。
3限は質的調査法特論。今日のテキストは、見田宗介の論文「現代における不幸の諸類型」(1963年)。『現代社会学講座』全6冊(有斐閣)の第6巻『疎外の社会学』に収められた論文で、新聞の身の上相談というデータ(約300ケース)を分析して当時の日本社会の疎外状況の全体制的構造に迫った記念碑的労作である。
4限は一文の卒論演習。「スポーツ」をテーマにしたS君の報告と、「健康」をテーマにしたTさんの報告。どちらもその社会的構成に焦点を当てている点で社会学的研究であるといえる。社会学はどんものでも研究対象にすることができるが、それが社会学的研究になるためには、その対象に社会学的にアプローチしなくてはならない。では、社会学的にアプローチするとはどういうことか。しかし、この話を始めると長くなるから、いずれ学文社から出版される予定の早稲田社会学会ブックレットの一冊、大久保孝治『社会学への誘い』(仮題)を読んでいただきたい(宣伝か!)。
5限の時間を使って、今年度私がアドバイザーを引き受けることになったHさんとNさん(ともに二文3年生)と面談。Hさんは1年生のときに私の基礎演習の学生で、Nさんは去年私の「社会と文化」という講義を受講している。アドバイザーは必ずしも卒論指導教員と連動するわけではないが、私はそれが望ましい流れだと考えている。だからアドバイザーを引き受けた学生には卒論演習への参加(見学)を勧めている。
卒業生のHさんから昨日のフィールドノートを読んだ感想の書かれたメールが届いた。「私の場合、家から会社までの交通費が往復2000円程度かかるので、定期を忘れたらたとえ会社に遅れることになっても取りに戻ります(笑)」とあった。そうか、2000円は確かに痛い。本を一冊とちゃんとした昼飯が食べられる金額だ。慎ましく暮らせば2日間の生活費に相当するだろうか。私の場合は定期区間は蒲田-東京間なので、往復420円である。その420円を惜しんで駅から自宅まで戻ると往復で20分近い遅れとなる。昨日は会議がちょうど始まる時刻に間に合うように家を出ていたため、20分の遅れはそのまま20分の遅刻ということになり、遅刻して顰蹙を買うことと420円の損失を秤りにかけて、前者のダメージの方が大きいと私は判断したわけである。もし2000円の損失だったらどうだろう。電話して「すみません、20分遅れます」と言うのではなかろうか。思うに、損失が1000円を越えるかどうかが行動の分かれ目のような気がする。はい、私はその程度の人間です。