フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

5月19日(土) 曇り一時雨

2007-05-20 01:57:34 | Weblog
  いまこのフィールドノートを書いているのは、自宅の書斎ではなく、宇都宮駅近くのビジネスホテルである。一泊二日の小さな旅である。昼に自宅を出て、上野で途中下車して、東京芸術大学の美術館で開催中の「パリへ 洋画家たち百年の夢」を見物してから、宇都宮線(東北本線)の普通列車に乗って、夕方、宇都宮に着いた。最初は混雑していた車内だが、しだいに乗客が降りていって、車窓から見る風景が水田ばかりになるころには、4人掛けの対面式の座席は私一人だけの空間になった。空が俄に暗くなったかと思うと、激しい雨が降ってきたが、宇都宮に着く頃にはその雨も上がり、駅前の広場の上に広がる空は高く済んでいた。宇都宮に来たのは、この4月から単身赴任でこちらに来ている高校時代の友人Oに会うためである。午後6時、ホテルのロビーにO夫妻がやってきた。Oは単身赴任なのだが、毎週末、夫人がやってくるのである。ちなみに夫人もO同様、私の高校時代の同級生である。ホテルの一階は餃子の専門店で、「餃子の街」宇都宮に来た以上、ここで食事をしない手はない。積もる話をしながら、いろいろな焼餃子、水餃子、そして最後にラーメンを食べ、場所を変えて、コーヒーを飲む。あっという間に3時間が過ぎ、じゃあまた明日と言って別れる。Oのアパートに泊まることもできたのだが、寝袋では熟睡できそうもないし(客布団はないのである)、夫婦水入らずのところにお邪魔するのも無粋であるから、駅の側に宿をとることにしたのである。Oのアパートは宇都宮の一つ手前の雀宮にある。明日はホテルを10時にチェックアウトして、Oのアパートを訪問する。その後のことは決めていないが、大谷石の切り出し跡の巨大な地下空間(大谷資料館)にでも行ってみようかと思っている。