フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

4月16日(土) 晴れ

2011-04-17 01:58:42 | Weblog

 6時半、起床。昨日ほどではないが、今日も早起きだ。カレーとパンと牛乳の朝食。

 10時半ごろ自宅を出て、JR高尾駅へ。今日は清水幾太郎の学習院時代の教え子の方たちと高尾霊園にある清水のお墓参りをすることになっている。関西大学の竹内洋先生も参加される。立川あたりで地震を感じたが、電車は停まることはなく、約束の12時ちょっと前に高尾駅に着く。タクシーに分乗して高尾霊園へ。あたたかな日射しの中、風が吹くと、桜の花びらがモンシロチョウの大群のように山間を舞う。


右が清水家先祖代々の墓。左が幾太郎と妻慶子の墓。「経験、この人間的なるもの」と刻まれている。

  霊園内のレストランで昼食をとり、食後のコーヒーを飲みながらしばらく歓談。帰りの中央線の車内ではずっと竹内先生と話をさせていただいた。先生は現在、中公公論新社のウェブサイトで「メディア知識人の運命―清水幾太郎論」を連載されているのだが、最新号で、清水の戦中の時局的文章は迎合か抵抗かという二項対立の図式では理解が難しいもので、差異化(他の知識人の文章とは違うことを書こうとする)という第三項を想定して始めて了解できるものであるということを述べておられる。同感である。たとえば、清水が戦後に「庶民の思想家」というイメージでマスコミでもてはやされた時期があったが、そこには戦後の論壇に彗星のように登場して一躍脚光を浴びた丸山真男を意識しての差異化の戦略というものがあっただろうというのが私の解釈である。

  4時ちょっと前に帰宅。しばらく休んでから、ジムに出かける。3月6日以来である。つまり震災後、初めてのジムでのトレーングである。いつものように筋トレ2セットと有酸素運動35分。帰りにコンビニガリガリ君を買って、路上で頬張る。暖かなというよりも、蒸し暑さを感じる一日だった。