フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月13日(金) 晴れ、一時雨

2014-06-14 12:25:23 | Weblog

     8時、起床。

     母の通院について池上の病院へ行く。母の肩の骨折の具合は、ゆっくりしたペースではあるものの、修復されつつある。

     診察後、リハビリのある母は病院に残り、私は「バター・リリー」で遅い朝食をとる。

     ホットサンド(タマゴとハム&チーズ)とコーヒーのセットを注文。サラダとフルーツ&ヨーグルトを付いてくる。

     池上駅前商店街の端の方にあるこの店は、ホームページなどもなく、地元の一部の人にしか知られていないようだが、徐々にお客さんを増やしているようである。女性2人(おばさんとめいごさん)でやっている、明るいカフェである。営業時間は11:00-19:00で、定休日は日・月。

     今日は真夏日だが、北西の空には積乱雲が盛り上がって来ている。アルプス級の雲の峰である。いずれ雷雨になるだろう。

     一度、自宅に戻ってから、大学へ。  

     神楽坂で途中下車して、「SKIPA」で昼食。

     とりあえずビール・・・ではなくて、シークァーサー。のんちゃんが最近漬け始めた梅酒の瓶をもって来て見せてくれる。あとひと月ほどで飲めるようになるが、私は梅酒そのものではなく、この梅を使った梅ソーダがお目当てである。「SKIPA」の夏季限定の飲み物だ。

     チキンカレーを注文。

     私の後から店に来た女性客がいて、最初、少し離れた席に座っていたが、扇風機の風が当たらない席だったようで、途中から私の隣の席に移ってきた。するとのんちゃんが「こちらが早稲田の大久保先生です」とその女性に私を紹介した。「えっ、なに?」と面食らったが、そのAさんという方は、「SKIPA」の常連客の一人で、早大の政経学部を卒業して、10年ほど新聞社勤めをされてから、最近、フリーのライターになられたそうである。のんちゃんが私の研究室を訪問して(2年前のことだ)、大学を見学した話もご存じだった。

     私はライフストーリー論的な関心から、フリーライターという働き方について話を聞いた。彼女もライター的な関心から私の専門の話を聞いた。初対面であったが、ずいぶんと熱心に語り合ったような気がする。

     「SKIPA」は私にとって「おしゃべりカフェ」に分類されるカフェだが、「おしゃべりカフェ」の「おしゃべり」には2種類というか2段階があって、第一は、お店の方とおしゃべりを楽しむという段階、第二は、お店の客(多くの場合、顔見知りの常連客)とおしゃべりを楽しむという段階である。ハードルの高さとしては、前者は低く、後者は高い。お店の方は接客を仕事にしているわけであるから、客の方から話しかけさえすれば気安くそれに応じてくれる(場合がほとんどである)。しかし、たまたま居合わせた客同士がおしゃべりをするというのは、そのきっかけが難しい。何度も顔を合わせていれば、何かのきっかけで会話が始動するであろうが、初対面の客同士の場合は、お店の方が仲介役をしてくれる必要がある。今日はそれがうまくいったわけである。宙太さんとのんちゃんは以前から(2年くらい前から!)Aさんと私を引き合わせようと思っていたのである。

     今日はもうひとつ偶然の出会いがあった。早稲田の駅を降りたとき、ホームで卒業生のNさんとばったり会ったのである。Nさんは何度か一人息子のR君と一緒にこのブログにも登場している方だが、今日はR君と、それと近所のお友達とそのお子さんの4人連れだった。たまたま早稲田の近くまで来たので、さきほどまで「カフェ・ゴトー」でお茶をされていたのだそうだ。そのとき私のことも話題になっていたそうで、お友達が「この方がさっき話に出ていたた先生?」とNさんに聞いていた。面白かったのは、われわれがホームで立ち話をしているときに、R君が自分から私と手をつないだことである。先月、NさんとR君が研究室を訪問したとき、私はキャンパスを案内したのだが、そのときR君と手をつないで歩いたのだろうか?そうした記憶はないのだが・・・。なんだか疑似家族のようである。 

     4年ゼミ生のUさんとキャンパスで顔を合わせたら、就職のことで相談したいというので(複数の内定をもらってそのどれにするか)、さきほど「梅花亭」で買ってきた麩饅頭を食べながら話をする。本人はほとんど決めているようで、相談というよりも、話してみたかったのであろう。直観を信じて進むことです。

     5限・6限はゼミ。

     5限は3年生のグループ発表。今日は「マンガ喫茶」をフィールドにした報告。私はまだマンガ喫茶に入ったことはないのだが、地元の蒲田はマンガ喫茶やインターネットカフェの関連のニュースでは全国によく知られている。「ネットカフェ難民」とか「オウム真理教の元幹部がマンガ喫茶に潜伏中のところを逮捕された」とか。そういうこともあって、あまりいいイメージをもっていないのだが、今日の報告を聞いて、一度、フィールドワークに行ってみようかとう気持ちになった。

     休憩時間のスイーツは4年生のN君が用意してくれた中身のないマカロン(?)のような焼き菓子。 

     6限は学年別に分かれてのゼミ。前半は3年生のゼミ(テキストをもとにしたディスカッション)に出て、後半は4年生のゼミ(インタビューの共通質問の詰めの作業)に出る。写真は4年生のゼミ風景。

 

 

     1時間ほど時間を延長して、研究室に戻ると、ドアノブに紙袋がかかっていて、中にこんなものが入っていた。添えられたメモには卒業生のF君(2001年卒)からのメッセージが書かれていた。仕事で近くまで来たので、アポなしで、ちょっと寄ってみたとのこと。袋に入っていたのは、広告代理店に勤めているF君が最近手がけている商品とのことだった。

     遅い夕食は蒲田の「そば新」でいつものうどん+ちくわ天+コロッケ。

     やれやれ、週末だ。「週末のやれやれ感」に浸る。