フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

7月18日(月) 晴れ

2016-07-19 13:58:54 | Weblog

7時半、起床。

晴れわたっている。昨日よりさらに暑くなるのではないだろうか。*実はこの日、広島は梅雨明けだったのである。

シャワーを浴び、『トト姉ちゃん』を見てから食堂へ。

パンベースの朝食。手前の皿はカレー。大皿にはお好み焼きのピースがのっている。

10時前にホテルをチェックアウト。

オープンキャンパスの会場である広島国際会議場へ。

ちょうど開場の時間であった。

関係者控室に荷物をおかせもらい、教職員の方たちに挨拶する。

後から鎌田総長も顔を出されるとのこと。山口での稲門会に出席された帰りにちょっと立ち寄るのそうだ。マメだなあ。

ロビーで卒業生のIさん(論系ゼミ5期生、2015年卒)が待っていた。彼女は昨日のIさんとは違って広島の出身ではないが、外資系の製薬会社にMR(医薬情報担当者)として就職して、広島支店で去年の春から働いているのである。

私の出番(模擬講義)は午後なので、ランチとお茶をご一緒しましょうという約束をしていた。総長に負けず劣らず私もマメである(笑)。

私のカフェ好きを知っているIさん(ゼミの卒業生はみんなそうだけど)、私が好みそうなカフェをネットであれこれ調べてくれていた。ところが、あいにく最初に行ったカフェは満席で、次に行ったカフェは月曜定休(祝日でも)だった。

カフェはひとまずおくとして、私の希望で路面電車に乗ることにした。

路面電車は前と後ろにそれぞれ運転席がある。

いいよね~、これ。『タモリ倶楽部』みたいだな(笑)。

車内にはオープンキャンパスの吊り広告が。

 繁華街で降りる。

暑いのでとにかく一服しましょうということで、本通りにある「タリーズ」に入る。「チェーン店ですみません」と恐縮するIさん。

「広島でタリーズとはこれいかに?」

「広島でもコーチ(高知)というがごとし」

交差点にあるカフェは道行く人たちを眺められるから好きです。

この後に行こうとしているカフェをチェックするIさん。昨日は大学のサークル(ワセオケ)の後輩が東京から来て、宮島を案内して彼女のマンションに泊まって行ったそうだ。連日の「広島観光案内」で申し訳ないです。

製薬会社のMRというと、医者もののTVドラマだと「接待」というのが仕事の大きな部分を占めているような印象だが、それは昔の話で、いまはそういうことはなくなったそうだ。とくに彼女の会社では「接待」はダメということで徹底されているそうだ。

 再び路面電車に乗って繁華街を離れる。

連れて行ってもらったのは「十日町アパート」という名前のカフェ&バー。

アンティークな雰囲気。私が腰を下ろした古いソファーもスプリングの存在をお尻でしっかり感じることができます(笑)。 

「アパート定食」を注文。ミニサイズの鮭のフライやメンチカツがのっている。

店外にある喫煙所でツーショットの写真を撮る。

食後のコーヒーは少し歩いて別のカフェで。

「カフェ・ド・パブロ」。年配の物静かなマスターが一人でやっている落ち着いた雰囲気のカフェである。

カメラを向けると砂糖入れのスプーンを持つ仕草をしてくれた。写真を撮られるのは苦手といっていたけれど(たいていの人はそうです)、だいぶ馴れてきましたね(笑)。

チーズケーキとブレンドコーヒーを注文。Iさんはチーズケーキが大好物だそうで、学生のときも「カフェゴトー」ではもっぱらチーズケーキばかり食べていたそうだ。

ここのチーズケーキはレアとベイクドの中間くらい、ミディアムレアっていう感じですね。美味しいです。

縁もゆかりもない土地に来て、仕事に頑張っているIさん。「大変だね」と私がいうと、「お客様からも、馴れない土地で大変だねと言ってもらって、可愛がっていただいています」と言って笑った。なるほど、そういうふうに、自分がどう見られているかをちゃんとわかって仕事をしてるんだ。なかなか大したものである。

彼女の横顔に意志の強さを感じる。それは気が強そうというのとは違う、「私はこの仕事で生きていくのだ」という覚悟をした人の顔である。凛として美しい。

さあ、そろそろ楽屋入りの時間だ。平和記念公園を通って国際会議場へ向かう。

最後に会場のロビーで大学のマスコットキャラであるワセダベアと一緒に写真を撮る。

今日はどうもありがとう。東京に帰ってくるときは連絡くださいね。今度は私のいきつけのカフェにご案内しましょう。

 「卒業生のFさんという男性が先生にご挨拶したいと言って来られています」と係の人から言われる。Fさん? すぐに思い出せなかったが、お顔を見て思い出した。1997年に一文の社会学専修を卒業した方で、私は彼の卒論を指導したのだった。名刺をいただいたが、広島と東京に事務所をもつ会社の社長さんである。私が大学で彼を教えていたのは、ちょうどいまの彼の年齢の頃だ。同期の卒業生の名前が何人か出て、その動向についても教えてもらった。今日は中学生の息子さんとオープンキャンパスにやってきたとのこと。父親と同じ大学をめざすことになるのだろうか。

本日の私の模擬講義のタイトルは「社会学入門」。講義「日常生活の社会学」の初回の部分をアレンジした内容である。講義時間は40分。大学で話すときの半分弱の時間である。当然、話し足りないのであるが、時間通りにピッタリ終わり、続きはどうぞ戸山キャンパスの教室で、あるいは私の本を買って読んで下さいと宣伝しておく。

熱心な女子高生が講義の後に質問に来たので、丁寧に答えておいた。絶対、好感度が上がったに違いない(笑)。

 

仕事を終えて、会場を後にする。バスに乗って駅へ向かう。バス停で乗るべきバスについて地元の高校生らしき男子二人連れに尋ねたら、「いま、先生の講義を聴かせていただいた者です。とても興味深かったです」と挨拶される。聞くと、地元の高校生ではなく、今日のオープンキャンパスのために岡山から来たという。私の中での岡山の好感度が上がる(笑)。

16時13分発のぞみ42号に乗り込む。

座席に腰を下ろして、すぐに眠たくなり(寝不足である)、1時間ほど仮眠をとる。

名古屋を過ぎたあたりで、広島駅構内で買った「穴子飯」の伝統を広げる。

穴子飯は宮島の名物だそうだが、こうやって駅弁で食べても美味しい。

8時半ごろ、帰宅。

「ただいま帰りました。」『トト姉ちゃん』の一家は帰宅したときに「ただいま」と略さずに、「ただいま帰りました」と言う。あのマネをしてみようかとチラッと思ったけれど、やっぱり、「ただいま」と言った。

風呂に入ったとき、尾骶骨の辺りがひりひりしたのは、往復で8時間、新幹線のシートに座っていたからであろう。一種のエコノミー症候群である。

2時、就寝。


7月17日(日) 曇りのち晴れ

2016-07-19 10:20:41 | Weblog

8時、起床。

ちょっと寝坊した。朝食を食べている時間はない。

8時45分に家を出て、品川駅9時17分発ののぞみ19号に乗る。広島までこれから約4時間、車中の人である。

新横浜を過ぎあたりで、品川駅で購入した駅弁で朝食にする。新横浜で新幹線を降りる人がいることに驚く。忘れものをしたわけではないよね?

名古屋辺りで名古屋にいる息子に「元気でやっているかい?」とメールをする。東京からメールしても同じようなものだが、物理的に最接近したときにメールをした方が心理的にも近く感じれるのではないかと思うのである。息子からはすぐに返信が来た。「ぼちぼち元気です」。「ぼちぼち」の使い方が変だろ。照れてんのか?

1時8分、広島着。4時間は「あっという間」ではないものの、時間を持て余すということはなかった。車中で読もうと思っていた本を家に忘れて来てしまったのは失敗だったが、いくつかのテーマについて考え、それをノートに書いていたら、広島に着いてしまった。読むよりも、書いているときの方が時間の経つのが速い。

改札口に卒業生のIさん(論系ゼミ6期生、2016年卒)が迎えに来てくれていた。Iさんは広島の出身で、広島市の隣町である廿日市に職場と住居があるのである。

駅構内のお好み焼き屋(何軒も入っている)で昼食をとることにする。

この3月に卒業したばかりの論系ゼミ6期生と会うのはIさんで4人目だが、前の3人は二人連れで会ったので、単独で会うのはIさんが初である。

メニューの中の一番上にあったスペシャル(カキが2個のっている)を注文し、おまけにネギと半熟卵をトッピングしてしまったが、初めての広島入りというこで冷静さを欠いた選択だったかもしれない。ボリュームが半端ない。

Iさんの注文したようなもっとシンプルなものの方がお好み焼きそのものを味わえてよかったのではないかと反省する。

でも、しっかり完食しましたけどね。

タクシーでホテル(広島市文化交流会館)まで行き、フロントに荷物を預けて、街歩き(ブラタカジ)の開始。

それにしても陽射しが強い。Iさんが日傘を差し掛けてくれる。 

ホテルから平和記念公園は目と鼻の先である。

広島平和記念資料館。

そのすぐ隣の建物が明日のオープンキャンパスの会場である広島国際会議場。

原爆死者慰霊碑。その向こうに原爆ドームが見える。

原爆の子の像。

白血病で闘病中に折り鶴を折り続けた少女がモデルである。

周囲には世界中からの折り鶴が捧げられている。

元安川の河畔に原爆ドームは建っている。

 

 対岸に原爆ドームを臨むベンチでひと休み。去年より身長が1センチほど伸びたそうである。ほんとですか?!

セルフタイマーを使ってツーショットを撮る。

相生橋の上からの眺め。

地上は暑いので、地下街(紙屋街シャレオ)に逃げ込む。ここはIさんが高校生のころ、よく来た場所だそうだ。

カフェで一服。私はミルクティー、Iさんはココア。もちろんアイスで。

地元に帰って就職したことは本人にも周囲にも意外だったようである。「早稲田大学卒」という学歴は東京で考えられている以上のもので、Iさんにとっては少々苦労の種のようである。

でも、あなたはあなたですよ。地下街の水辺で。

地上に戻る。市内には路面電車がたくさん走っている。 

本通り商店街。広島の原宿(?)みたいなものらしい。ここも高校時代のIさんがよく歩いていた場所である。

ちょっと脇道に入る。彼女のお気に入りの雑貨屋さんがあるという。

「リシュリシュ」。ベビー用品(出産祝いのプレゼント用)が増えているらしい。かわいい子供用品をみると買って誰かにプレゼントしたくなるという。

ベンチでひと休み。

陽が西に傾いてきた。 

外国の有名ブランドが集まっているエリア(広島の銀座か)を歩く。

甘味処で最後の一服。

冷房はそんなにきつくないので、かき氷が美味しい。

だいぶカメラにも慣れてきましたね(笑)。

平和大通りを闊歩する。そう、背筋を伸ばして歩きましょう。高身長で高学歴ですが、なにか?(笑)

のびのびとね。

フィギアスケートのイメージ?

 『アナと雪の女王』かな?(笑)

そう、そう、自信をもってやっていってください。

今日はどうもありがとう。東京に来ることがあったら、また会いましょう。

ホテルに戻る。

シャワーを浴びて、明日の模擬講義の準備をしていたら、花火の音のようなものが聞こえたので、外に出てみる。花火ではないようだったが、夜の平和記念公園を散策してみる。

昼間とはまた違った風景だ。

ホテルに戻り、デパ地下で買っておいた巻きずしで夕食とする。

早寝をするつもりだったが、つい全英オープンのライブ映像を見てしまったのが間違いで(いい勝負だった!)、やっぱり就寝は午前3時近くになってしまった。やれやれ。