フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

8月13日(土) 晴れ

2016-08-17 19:53:39 | Weblog

9時、起床。

11時半に卒業生のアスカさん(論系ゼミ3期生、2013年卒)と蒲田駅で待ち合わせ、「phono kafe」へ行く。夏らしい装いですね。

アスカさんは婚活サイトを運営する会社に勤めている。仕事は以前から忙しかったが、近ごろ、さらに忙しくなったそうだ。でも、来週は断固として夏休みをとって北海道を旅行するそうである。

休暇をとることは労働者の権利であるが、周囲に気兼ねして休みたくても休めないというケースはけっこう多いと聞く。断固として休暇をとることは会社中心=労働中心社会に飲み込まれないために必要なことである。

食事の注文をしてから、梅ソーダで喉を潤す。

ご飯セットで惣菜6品をシェアする。

ご飯は玄米。

ズッキーニのスパイシー・フリット。

揚げ茄子とキノコのマリネ エゴマ入り、おからコンニャクの竜田揚げ

コンキリーとプチトマトのサラダ、おからコンニャクの竜田揚げ

丘ひじきと長ひじきのクルミソース

デザートを求めてカフェの梯子。

池上線に乗って蒲田から二つ目の池上へ。

池上の駅舎は東急電鉄の中でも古い方である。そもそも池上線は本門寺への参拝客を輸送するために敷かれたもので、いまは五反田駅が終点で山手線に接続しているが、当初は池上駅が終点だった。

池上駅のホームのベンチにて。

 

池上駅前商店街を歩く。

商店街の外れにあるカフェ「バターリリー」に到着。

窓際の席はポートレートを撮るのに適している。表情に陰影が生まれるためだ。

アスカさんは普通にカメラを向けると微笑んでしまう(ここまでの写真はほとんどそうだ)。これは子供のころからの「チーズ的笑顔」の習慣に加えて、「普通にしていると冷たく、怒っているように見られてしまうんです」という理由による。なるほどね。そういう悩み(?)を語る女性にはときどき出会う。男性でそういうことをいう人はあまりいないような気がする。むしろ「キリッとしていてかっこいい」と男性の場合は見られるのではなかろうか。

私はアスカさんが冷たい人でも、怒っているわけでもないことは知っていますから、口角を上げなくてもいいです(ただし、自然にこみ上げてくる笑顔はOKです)。

カメラの方をみなくてもいいです(ただし、私が呼びかけたらこちらを向いてください)。

動いてくれてかまいません。

「チーズ的笑顔」「カメラ目線」「動作の静止」、この3つの呪縛から解放されるといいポートレートが撮れる。

横を向いたところを一枚。

目線を落としたところを一枚。

「チーズ的笑顔」と「カメラ目線」の呪縛から解放されるだけでポートレートは豊かになる。

この店のクリームブリュレはお勧めです。

さらに「静止」の呪縛からも解放。

一枚の写真で動作を表現することはできるし(たとえば「ブレ」を意図的に使って)、分解写真のように複数の写真を使って動作を表現することもできる。

アイスティーを飲みながら、顔と目線を少しずつ上に上げてもうらう。それぞれ「静止」した状態で撮るよりも表情に動きがあって、生き生きしたものになる。とくに3枚目の微笑みは最初から「静止」(チーズ的笑顔で固まった)状態で撮ったのではまず撮れない。

ついでに言うと、ポートレートというのは顔以外の部分でも撮ることができる。

さて、「バターリリー」を出て三軒目、本日最後のカフェである大井町の「pottery」へ移動しよう。

池上駅のホームで電車を待ちながら一枚。駅や線路を背景にするとポートレートに「物語性」が付着する。

大井町の駅周辺の飲み屋街を歩きながら一枚。「物語性」が一挙に高まる(笑)。

「pottery」に到着。

マダムとのお約束の会話。

私「卒業生を連れてきました」

マダム「キャビンアテンダントをされていらっしゃるの?」

アスカさん「???」

私はキャビンアテンダントの訓練所の教官か(笑)。

マダムが、「いつも、コーヒーカップが空になってから写真を撮っているから、今日は先に撮りましょう」と言って、ツーショットを撮ってくださった。マダム「はい、チーズ」。やれやれ・・・。

この時間帯(午後3時ごろ)の「pottery」のこの席は窓からの日差しが背後から入ってくる。

一般に逆光のポートレートはNGと思われがちだが、そんなことはない。証明書写真には不向きだが、ポートレートとしてはOKだ。

「pottery」を出て、店の前で、傾きかけた日差しを受けながら撮った本日最後の二枚。

菩薩のようである。

口角を上げず、白い歯も見せていないが、かといって、決して冷たそうにも、怒っているようにも見えない。素敵な微笑だ。

多忙さの中で、この微笑を忘れそうになったら、またカフェめぐりをしましょう。

アスカさんとは大井町のホームで別れた。

帰宅し、ジムへ行く。

ジムに通うことは夏休みの日々の課題の一つである。 受付の人が「今月2回目です」と言った。8回は行きたい。

軽い負荷の筋トレを3セット、有酸素運動(クロストレーナー)を20分。

ジム帰りに「phono kafe」に顔を出す。本日二回目である。

金柑と梅ジャムと豆乳シロップのかき氷。ジムの後なので、水分が体中にしみわたる。これです、これ。

7時を回った頃、ケータイに妻から電話が入る。

「どこで油を売っているの?!」

「phono kafeです。」

「早く帰ってらっしゃい。夕飯にするわよ」

「はい」

今日から名古屋から息子が帰ってきている。夕食は息子の好物の餃子。

 

わが家は息子だけでなくみんな餃子が好き。これ、一人前です。

デザートはシュークリーム。