フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

8月21日(日) 晴れたり曇ったり

2016-08-23 12:32:56 | Weblog

8時、起床。

トースト(+プラムとラズベリーのコンフィチュール)、サラダ(ハム)、牛乳、紅茶の朝食。

12時半に蒲田駅で卒業生のメグミさん(一文社会学専修、2000年卒)と待ち合わせ、さて、どこで食事をしましょうかと相談し、池上の「れすとらん軒(のき)」へ行く。この店に来るのは久しぶりだが、ちゃんとした洋食が食べられる街の洋食屋さんだ。蒲田の街の洋食屋さんの代表が「西洋料理SUZUKI」だとすれば、池上ではこの「れすとらん軒」だろうと思う。

私はカキフライ、メグミさんはカニとホタテのクリームコロッケを注文。ランチセットにするとスープ、ライス、コーヒー(紅茶)が付く。

 私は今年最初のカキフライだ。この店ではほぼ一年中、カキフライを食べることができる。季節に応じて日本全国からカキを取り寄せているのだ。今日のカキは北海道の仙鳳趾産のもので、ちょうど子持ちの時期で、とってもクリーミーだった。

先日、新秋刀魚を食べたので、私の秋の三大味覚のうちの二つをこれで食べたことになる。残るは松茸だが、これはもう少し先の話だ。

メグミさんの注文したホタテとカニのクリームコロッケもとても美味しそうだ。サラダの盛り付け方も美しい。

私はホッとコーヒー、メグミさんはアイスティーをチョイスした。

美味しかった。満足、満足。

池上駅前商店街はよい商店街である。

よい商店街かどうかを見極める私なりの指標の1つが自転車屋さんがあるかどうかである。地元の人が地元の個人商店で自転車を買い、修理もそこでしてもらということがないと、自転車屋さんはやっていけない。他にはカフェ(もちろん個人経営の)と古本屋がよい商店街の指標だが、池上駅前商店街にはカフェはあるが(「エノモト」や「コロラド」や「バターリリー」)、残念ながら、古本屋は以前はあったのだが、いまはなくなってしまった。

本門寺参道にある「池田屋」で葛餅を食べる。一昨日、サキさんと入った「相模屋」とは違って、黒蜜は卓上に置いてあって客が自分でかけシステムである。

葛餅は風車の形(メグミさんがそう表現した)に盛り付けられている。

黒蜜の容器はけっこう大きい。

上から掛けるのでこんな感じになる。

(参考)「相模屋」の葛餅 あらかじめ黒蜜は葛餅の下に敷かれている。あちらの方が上品だが、自分の好きなだけ黒蜜がかけられるというのも魅力である。*老舗の「浅野家」の葛餅についてもいずれレポートしよう。

 甘いものを食べた後は辛いものが食べたくなる。こういうとき「池田屋」にはおでんがある。よく出汁の効いた美味しいおでんである。これをおかずに茶飯を食べるのもいい。

「池田屋」を出て、向かいの古民家の井戸のところでメグミさんのポートレートを撮っていたら、通りすがりの人が、「お写真、お撮りしましょうか」と言ってくれたので、撮っていただく。以前はこういうことがごく自然に行われていたが、最近では珍しい。

「親子に見えたんでしょうか?」とメグミさんが言った。年齢差(23歳)は親子だけど、似てないよね?

本門寺の階段の下で、階段を登るに、ポートレイトを撮る。三枚組だが、一枚目と二枚目の間は広く、二枚目と三枚目の間は狭い(階段を下りる男女の位置でそれがわかる)。 一枚目と二枚目の間の時間は、表情をほぐしてもらうために要した時間である。

仁王門(三門)。

仁王(阿形)。口を開いて怒りをあらわにしている。もう一方の吽形は口を閉じて怒りを内に秘めている。狛犬と同じ。

線香の煙を手に受けてそれを体の患部に当てると病が治癒するという。頭に当てると頭がよくなるというのは、派生的な解釈であろうが、元気な子ども達はもっぱら派生的な解釈に基づいて、頭を撫でられたものである。

大堂(祖師堂)。

五重塔。関東に現存する五重塔の中では最古のものである。重要文化財。

池上会館の屋上庭園には椅子と本のオブジェがある。

藤原吉志子作『馬込文士村』(1996)。

本門寺の裏手から大森へかけての一帯は馬込(まごめ)と呼ばれるが、関東大震災後に多くの文人が住むようになり、「馬込文士村」と呼ばれるようになった。

左の道を行くと「めぐみ坂」である。メグミさんと「めぐみ坂」を歩く、これが本門寺を訪れた目的である。

左の道を少し行くと堤方神社がある。

ここから「めぐみ坂」が始まる。けっこう急な坂である。

「めぐみ坂」の名前の由来は坂の途中にある「大森めぐみ教会」にあるが、教会が建つ前はその場所にあった「あけぼの楼」という料亭にちなんで「あけぼの坂」と呼ばれていた。さらにそれ以前は「相の坂」と呼ばれていたとある。

坂の下で。今日は下りなので楽だったが、上るとなるとかなり疲れそうである。

坂を下りるとそばを呑川が流れている。シン・ゴジラが東京湾から遡ってくるあの呑川である。

呑川に沿って散歩する。

この桜並木は地元の人たちのお花見スポットで、私も自宅から(下流の方から)歩いてよく来る。

「あるす」に寄って一服しようかと思ったが・・・

看板が出ていなかった。入口のドアはちょと空いているから、いらっしゃるのだろうが、お休みタイムかもしれない。

さきほど見た自転車少年だ。同じコースをぐるぐる回っているのだろうか。

メグミさんは大森と蒲田の中間くらいのところに住んでいるので、蒲田駅に戻るよりも、ここから歩いて帰った方が近いだろう。

地元の地理に不案内なメグミさんを途中まで(見覚えのある街並みまで)送って行く。

「観音通り商店街」。

8年も住んでいるのに知らないの?もっと地元の街を歩かないとね。

これが観音様です。

辻向かいにある「マイバスケット」を観て、「ああ、ここなら知ってます」とメグミさんは言った。この右側の道を行くと、池上通りに出て、スーパーの「サミット」があります。

一番目立つ場所には地蔵様が置かれている。

観音様が奥にある。

メグミさんとはここでお別れ。

次回は、「あるす」で待ち合わせて、「めぐみ坂」を上る方のコースで歩きましょうか。真冬になる前、小春日和のころがいいですね。

夜、自宅の近所に最近オープンした中華料理店「マーボ屋」に妻と行ってみる。

名前からは麻婆豆腐の専門店なのかと思ったが(そんなわけないでしょと妻)、メニューはいろいろある。まだプレオープンということで、メニューは確定してはいないそうである。

生野菜サラダ。盛り付けにさりげなくセンスが感じられる。

四川風ゆで餃子。ここは四川料理が基本のようである。

ソースをからめて食べる。うん、美味しい。

春巻。一皿二本だが、写真を撮るのが遅れました。

鶏肉とカシューナッツの甘辛炒め。

ご飯が食べたくなる。

昔ながらの麻婆豆腐(そういう名前が付いてます)。四川風麻婆豆腐もメニューにあり、たぶんそれがイチオシなのだるが、妻が辛いのはちょっと苦手なので、こちらにした。

ご飯を軽くお替り。

「マーボ屋」はこれからときどき訪れることになりそうだ。

デザートは家に帰ってから(徒歩1分)、スイカ。