9時、起床。
雑煮とサラダの朝食。
野良猫(半飼い猫)のナツだけでなく、飼い猫のハルも登場させておこう。
友人のKを駅まで迎えに行く。彼は相模原市に住んでいるが、奥さんの実家が多摩川線で蒲田から二つめの武蔵新田にあり、昨日からそこに来ているのだ。Kは高校以来の友人で、わが家にも何度か来たことがあるのだが、久しぶりの訪問なので(前回の訪問は私の両親がまだ健在だったころだ)、迎えに行くことにした。
Kは私が彼の茅野の別荘(和楽亭)にときどき行くので、このブログには何度も(彼の奥さんも一緒に)登場してもらっているが、去年は一度も訪問しなかった。それは彼が定年退職を前にして昨年夏に受けた会社の人間ドッグで胃癌であることがわかり、秋に手術を受けたからである。幸い初期の癌で転移もなく、手術も成功した。この間、メールのやりとりや、電話で話したりはあったが、会うのは一昨年の11月以来だから、1年2ヵ月ぶりである。
明けましておめでとう。そして、手術の無事成功おめでとう。
私とKは都立小山台高校の同級生で、部活も同じバドミントン班だった。彼の奥さんもバドミントン部の同期で、私とも旧知の間柄である。私の妻もバドミントン班の後輩で、KのことはOBとしてよく知っている。
手術は成功したとはいえ、念のために胃の3分の1と食道の一部を取ったので、食はずいぶん細くなったそうだ。これが回復するのは時間がかかるらしい。料理はせっかく出してもらってもあまり食べられないからということだったが、正月なので、食卓のかざりのつもりで並べたお節料理だったが、彼が気を遣ってくれたのか、思っていた以上によく食べてくれた。(後から腹の調子が悪くならないといいのだが)
定年を迎えたら若い頃からの趣味である山歩き三昧の生活をするつもりだったが、それができなくなったのが残念だとKは言った。本来であれば、とりあえず剣岳に登るはずだったらしい。これから1年くらいかけて体力(筋力)の回復に努めたいそうだ。
「大久保は定年退職後にやりたいことはあるのか?」と聞かれる。実は、「定年退職したら」という発想は私にはあまりない。やりたいことは定年(70歳)を待たずにすでにやっているからだ。定年の前後にガラリと生活を変えるのではなく、定年の前の10年間(60代)は移行期だと考えているのである。
Kは定年前の何年かを栃木の方で単身赴任生活を送っていたが、いまは奥さん三男と老犬との共同生活を送っている。バトミントンが取り持った縁だからというわけではないが、オシドリ夫婦で、私の目から見ると、驚くほど伴侶性の高い夫婦である(どこに行くのも一緒)。しかし、それでも、単身赴任生活の中で夫婦それぞれがシングルライフ的な行動様式を自然と身につけて来たので、いま、戸惑うことも多々あるそうである。些末な例をあげらば、居間のテレビのチャンネル権は主として奥さんにあるらしい。もう一台テレビを購入して、自分の部屋で観ることも考えないわけではないが、夫婦で一緒にテレビを観ることに意味があると考える彼は、そうはしたくないのである。Kのようなオシドリ夫婦でもこうなのだから、一般に夫の定年退職後の家庭生活の再構築は簡単なことでないと、Kの話を聞いていた思った。
デザートにKが食べたプリンの瓶のフタがおみくじになっていた。
「吉」だった。「スイーツを食べるといいことがあるかも!」と書いてある。もしスイーツを食べていいことがあるなら、私なんかは大吉に間違いないだろう。
帰るKを駅まで送る。今年は「和楽亭」訪問を復活させることを約束する。とりあえず5月頃かな。
今夜は友人と食事の約束があるという娘が家を出る前に私と妻のいる書斎に「行って来ますと」言いに来た。
娘と妻のツーショットは珍しいかもしれない。2人は似ていない。別の言い方をすると、娘は父親似である。これは誰もが言っている。
今夜は月が明るい。月の明かりだけで本が読めそうだ。
夕食は正月的定食。初顔は明太子。
2時、就寝。