フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

1月4日(木) 晴れ

2018-01-05 21:32:09 | Weblog

8時、起床。

トースト、サラダ、紅茶の朝食。

正月も4日となると脱正月料理の通常の朝食だが、実は、サラダの中のタコと出し巻玉子に正月料理の名残がある。

1時に卒業生のカナエさん(2016年卒、卒研)と蒲田駅で待ち合わせ。京都大学の大学院に進学したが、年末年始、横浜の実家に帰っていて、今日の夕方の新幹線で京都へ戻る(早くも明日から授業だそうだ)。

馴染みのカフェのほとんどはまだ正月休みで、昼食は「マーボ屋」あたりを考えていたのだが、彼女の実家は正月は洋食や中華料理を食べていたそうなので、東急駅ビルの中にある「シビタス」でホットケーキを食べることにした。

飲み物は私はレモンジュース、彼女はオレンジジュースを注文。ここのフルーツジュースは搾りたてで美味しい(すっぱい!)。

ここに来る客はほとんどの人がホットケーキを注文する。1968年の開業だからちょうど今年で50周年だ。家族2代、いや3代にわたってここのホットケーキのファンという人たちもいるだろう。

食事なのでハムステーキを付けてもらう(フランクフルトも選べる)。バナナとりんごとレタスも付いている。

彼女はちょっとした有名人である。というのは、10月27日に放送されたNHKの「ドキュメント72時間 京都静かすぎる図書館」で小さな私設図書館が取り上げられたときたまたまそこに東京からの友人を連れて来ていたからである。いろいろな人から「見ましたよ」と言われたそうである。そして必ず「あれは彼氏ですか」と聞かれたそうで、「彼氏ではありません。友人です」と説明するのが一苦労だったそうだ。ちなみに京都にはほぼ毎週のように友人・知人が訪れているので、他の地方都市の大学院であったらこうはならないだろう。観光都市京都で暮らすというのもなかなか大変である。

私はその番組を見ていなかったので、彼女のスマホに入っている番組(彼女の登場部分)を見せてもらった。なるほどね。赤いブラウスが印象的だった。見終わって、「で、ほんとに彼氏じゃないの?」と尋ねた(笑)。

池上には行ったことがない、行ってみたいというので、池上散歩に出かける。しかし、よく考えたら、京都から来た人を寺町に案内するというのはどうなのだろう。そう彼女に聞いたら、「東京の寺町と京都とは違う気がします。初詣の人たちを見ても東京の方がお洒落な人が多いです」とのことだった。

池上の駅舎は改修工事に入っているが、まだ構内踏切は残っていた。しかし、踏切を渡った正面にあるはずの改札口は閉鎖され、右手に臨時の改札口が作られていた。遠からずこの三角屋根も取り壊されるのだろう。

 

臨時の改札口への通路。

封鎖された元の改札口。 

塀越しに写真を撮ってみた。

池上本門寺へ。

100段近いの階段を上る。ひ弱に思われた彼女だが、息も切らさず登り切って、涼しげな顔をしている。京都では毎日自転車で市内を移動しているそうである。一方、私は昨夜の久しぶりのジョギングで腿が張っていてつらかった。

露天商がやっている運勢判断(のようなもの)。縦に12月、横に31日、365日分の枠があり、自分の誕生日のくじを(200円払って)引くシステムである。

彼女、引いてみる。(私はこの種のものには手を出さないことにしている)

くじを読んでいる。

見せてもらっていいですか。主要な項目では・・・

(願望)一度に色々の事柄を願ってはいけません。小事より一つずつ成就させて行けばやがて大業も達成できます。→立派な博士論文が書けそうですね(私の解釈、以下同じ)。

(職業)真面目であれば上位の吸引を得て大いに人気上昇致します。適業は活動的な智能を要する業が性に合っています。漁業船員は凶。→いまのまま真面目にやっていれば、大学に職を得ることも叶いそうですね。「活動的」というのは「フィールドワーク」のことかしら。あなたが「漁業船員」になることはありえないから、そういう男性は避けないさいということでしょう。大好きなイタリアへ旅行するときには気を付けようね(笑)。

(金運)出費が重なりますから財布の紐を引き締めて下さい。入る方も出る方も多い時です。→そりゃあ、毎週末、京都に来る友人・知人の相手をしていては出費も多いでしょうね。

(縁談)当方にて望むものは先方に気がなく、先方で望んでも当方で嫌だという具合でなかなか話が発展しませんから、方向を改めて時期を待つがよろしい。→しばらくは学業一筋でいけということかな。

いずれも至極まっとうなアドバイスに思える。

仁王門をくぐって、

本殿へ。

どうか(もっともっと)頭がよくなりますように!

京都にも負けない立派な五重塔(重要文化財)。 

展望台(池上会館屋上)から五重塔を望む。

展望台から見る街の風景。

本門寺公園で。

太陽が射し込んできた。光パワーをもらう。

学業一筋で頑張るぞ!(心の声)

でも、やっぱり彼氏もほしいかも。(心の声)

コーヒーを飲みに古民家カフェ「蓮月」へ行ってみたら、閉まっていた。三が日は営業して今日はお休みということだろうか。

無理に開けようとするのはお止めなさい。

「相模屋」へ行く。

他にも葛餅屋はあるが、この店の盛り付けが一番きれいだ。蜜は上からかけるのではなく、下に敷いてある。

いただきます。

パッキン。

店に入るときはきづかなかったが、出るときに入口の張り紙に気づく。えっ、来週いっぱいで閉店なのか?!「三百二十年」の老舗が店仕舞いするとは・・・。たまたま今日来られてよかった(さきほどの「蓮月」がやっていたらこちらには来なかったろうと思うと、初詣のご利益があったというべきか)。

嘘泣きはお止めさない。

 

飲めなかったコーヒーは大井町の「pottery」へ行って飲みましょうか。「pottery」は今日からやってます。

大井町の駅を降りて「pottery」に向かう途中にある飲み屋街。いける口の彼女はいたく興味を持ったようである。

さっそくフィールドワーク。

彼女は京都でカフェや居酒屋によく行くが、まだ一人では行ったことがないそうだ。今年の目標は「一人飲み」。

「pottery」到着。

マダムに「新年最初の卒業生を連れてきました」と挨拶すると、ニッコリ微笑んで、「キャビンアテンダントをされているの?」とお約束の一言。ふつうは狼狽したり、あるいは喜ぶところだが、実は彼女、「キャビンアテンダント」とか「モデル」とかときどき言われるらしいのである。なので「いいえ、キャビンアテンダントではありません。何に見えますか?」とゆとりの対応であった。

マダムに写真を撮っていただく。

いつも撮っていただいてばかりなので、私と一緒にカメラに収まっていただく。チャーミングな方である。今年、「pottery」は開店30周年を迎える。

店の外でマダムとカナエさんのツーショット。

彼女はマダムと親しく話ができたのが嬉しかったようで、京都でも馴染みのカフェを作っていきたいと言った。それはいい。そういう場所がいくつかあると京都での生活もより快適なものになるでしょう。フィールドワークのつもりで「ひとりカフェ」「ひとり居酒屋」に挑戦してみて下さい。

品川から新幹線に乗る彼女とは大井町のホームで別れた。

夕食は鶏鍋(鶏肉と鶏団子が入っている)。

小鉢の漬物はカナエさんからいただいた奈良漬。奈良漬だが京都の漬物屋「川勝総本舗」で作っている。

とがっていない、やわらかな味わいである。これなら下戸の私も食べられる。

デザートはハーゲンダッツ(マカデミアナッツ)。

2時、就寝。