8時、起床。
トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。
新年の墓参りに行く。おなじみの鶯谷駅の跨線橋からの眺め。
下谷二丁目にある泰寿院。
新年、春のお彼岸、5月のお施餓鬼(法要)、秋のお彼岸。10月のお十夜(法要)、歳末の年6回お参りに来る(お盆は住職が我が家に来てくれる)。
小さな寺だが、門をくぐると静謐な空間がそこになる。
墓参りをすませて、
お寺の方(住職のお母様)とひととき話をする。
年末に来たときに聞こうと思って聞き忘れたことを聞いてみる。
「お住職には二人のお子さんがいますが、お寺でもクリスマスはするのでしょうか?」
「はい、住職が子どもの頃はしたりしなかったりだったのですが、いまはしております。学校のお友達がみんなしていて、二人がしていないのはかわいそうですから」
「そうですよね。仏様は心が広いから、大目に見て下さるでしょう」
お寺の近所にある蕎麦屋「川しま」で昼食をとる。
今日のように一人で墓参りに来た時はたいていここに来る。
鴨つくね蕎麦(1260円)。炙った鴨のつくね団子が香ばしく、その旨味が汁にしみ出て、とても美味しい。汁は全部飲み干す。
ちょっと用事があって大学の方へ回る。
研究室で食べるためのお八つを「よしかわ」で買っていく。お店の方に聞いたら、年末年始は無休だそうだ。穴八幡にたくさんの参拝客があるので稼ぎ時なのである。
大学は今日から授業が始まったが、もともと土曜日は授業が少ないので、キャンパスに人影はまばらだ。
でも、今日は授業とは別に、修士論文の提出日である。提出日は二日間だが、今日が初日で二日目は三連休を挟んで9日(火)である。初日と二日目どちらに提出する人が多いのだろう。
研究室のカレンダーを2018年版にする。
今年は戌年である。
教員ロビーのメールボックスに京都のおばんざい屋「あおい」の女将から年賀状が届いていた。9月に日本家族社会学会の大会があったとき、卒業生のカナエさん(京都大学の院生)に連れて行ってもらった店である(そのとき名刺の交換をした)。直筆で「昨年中は御来店ありがとうございました。また京都に来られたら寄ってくださいネ」と書いてある。ずいぶんとマメである。繁盛する店というのはこういう日頃の努力の上に成り立っているのである。とくに感心したのは、「お寄りください」ではなく「寄ってくださいネ」とあるところ。とくに末尾の「ネ」である。馴れ馴れしさと親しみの絶妙なバランスが感じられる。客は、とくに男性客は、こういうのに弱いのである(笑)。
たまたま別件でカナエさんからラインにメッセージが届いたので、この年賀状を写真に撮って、返信をする。女将に年賀状の返事は出さないが、「またうかがいますネ」とカナエさんの方から伝えておいてくださいとお願いする。
今日、カナエさんにはもう一つ知らせることがある。彼女が『ドキュメント72時間』に出演したことを先日ブログに書いたが、それを読んだ作家の澤田瞳子さん(京都在住)から私にラインが届いて、あの私設図書館を番組で取り上げてほしいとNHKに投稿したのは澤田さんなのだが、彼女は同志社大学の院生のときアルバイトであの私設図書館で働いていたこと、そこでご主人と知り合った思い出深い場所であることが書かれていた。実は9月に京都でカナエさんと「あおい」に行った日に私は澤田さんとも会っていたのであるが(その日のブログは→こちら)、「世界の狭さを感じました」と澤田さんは感慨深げであった。「カナエさんにもよろしくお伝えください」とのことだったので、カナエさんにその旨を伝えたところ、「あの素敵な場所でアルバイトをなさっていたなんて羨ましいです」と返信があった。
お八つに「よしかわ」のおはぎを食べる。つぶあんときな粉。ほかにこしあんと黒ゴマもあるが、私はこの2つの組み合わせが好きである。
雑用を片付けて大学を出る。
蒲田に戻って、「スリック」に顔を出す。今日から新年の営業が始まっているのだ。
当初、マダムは週明け10日からの営業開始を考えていたのだが、私が最初の週末から営業を始めてほしいと言ったので、「わかりました」と言ってそうしてくださったので、顔を出さないわけにはいかない。
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
実は、マダムは年末に体調を崩して(クリスマスのシフォンケーキ作りで頑張り過ぎたのだ)、お正月は寝正月で過ごしたそうである。まだ体調は万全とはいえないが、お店を開けるとシャキッとして調子が戻ったそうである。それは私が多少体調が悪くても教壇に立つとシャキッとする(学生にそう見えているかどうかは別として)のと同じだろう。
和三盆のシフォンケーキとダージリンのセカンドフラッシュ(夏摘み)を注文。
和三盆のシフォンケーキには「木村屋」の甘納豆が添えられている。注:「木村屋」は蒲田にある甘納豆の専門店。
マダムを「phono kafe」にお誘いしたところ「ぜひ」ということになった。実は、「phono kafe」の大原さんご夫婦は「スリック」を訪問いしたことがあるのである。一つ一つのカフェが孤軍奮闘するのではなく、共存共栄のネットワークを形成するのはこれからの時代において大切なことではないかと私は考えている。そして馴染みのカフェの店主さん同士をつなげるのは両方の店の常連客である私の役目であると心得ている。
今日は「スリック」の常連客であるマユミさんという方とも知り合いになった。彼女は大田区役所の職員で(福祉関係のお仕事をされている)、お住まいも蒲田にあり、「スリック」には週に何度も来ているそうである。方々のカフェに顔を出す私とは違って、「スリック」一筋のヘビーユーザーである。私のゼミの卒業生には地方公務員が多いので、話の通じるところがあった。
夕食は温泉湯豆腐。
デザートは蜜柑。
書斎の机の下では野良猫のナツが今夜もお泊りの態勢である。
2時、就寝。