9時、起床。
トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。
定型外の郵便をポストに出しに行く。120円切手がないので、62円切ってを2枚貼る。4円の損失である。端数のある切手が出現してから、こういう無駄な出費が増えた。
12時に鹿島田駅で卒業生のユミさん(論系ゼミ1期生)と待ち合わせ、「パン日和あをや」へ行く。間違えて旧いカメラを鞄に入れて来てしまった。古いこと自体はよいとして(少し前まで現役だったのだ)、バッテリーが充電されていないので、使えないのである。しかたなくスマホのカメラで撮る。
奥さんがユミさんに「お久しぶりですね」と言った。そうでしたっけ。ユミさんに確認したら「パン日和あをや」はかなり久しぶりですとのこと。
今日はいい天気だが、暑い。アップルタイザーで喉を潤す。
カボチャとコーンのごろっとミルク。スプーンを入れたらほんとにかぼちゃがごろっと顔を出した。
ツヴィーベルクーヘン(玉ねぎとサワークリームのクーヘン)。初めて食べた。
サーモン、アヴォカド、クリームチーズのサンドウィッチ。
先日、清水さんの個展で購入した鳥の図柄のお皿を『半分、青い』の大ファンの彼女にプレゼントする。これを皮切りに二人で『半分、青い』について大いに語る。
例えば、律が夏虫の駅のホームで鈴愛に突然プロポースした場面。『あさイチ』の華丸は「あれはオフサイドでしょ」と言った。あまりに唐突ということであろう。私もそう思ったが、唐突ということ以上にそのときの律の浮かないような表情の方が気になった。ボソッとした口調で「結婚しないか」と言った律の心理、背景にあるものが気になった。大学の研究室から企業に移った背景に何か挫折のようなものがあったのではないかと想像したのである。その挫折感の中で、それを埋めるものを鈴愛との結婚に求めたのではないかと推測したのである。しかし、ドラマではそうした事情については一切語られなかった。華丸とのインタビューの中で北川は「律は夏虫の駅で鈴愛にプロポーズすることは前から決めていたことなんです(あのとき突然そうしたのではなくて)」と答えていたが、私にはどうも釈然としなかった。この点についてユミさんは北川の説明を支持する。では、なんであんな浮かないような表情でプロポーズしたのかと聞いたら、「律は自分に自信がないんです」とのことだった。ははぁ、と私は何だかわかった気がした。鈴愛にプロポーズをして断わられるんじゃないかと内心怯えながらのプロポーズだったというわけか。実際、鈴愛は「無理」と答えた。それは「いまは無理」(漫画の仕事が超忙しい)という意味だったのだが、律は「あなたを結婚相手として考えるのは無理」(きょうだいみたいな存在だから)という意味に受け取り、「いまのは忘れてくれ」とあっさりと引き下がったのだった。律は自分に自信がない。だから自分のことを好きだと言ってくれる女性、自分に積極的に言い寄って来る女性(つまり清や依子)に弱いのだろう。自分を好きだと言ってくれる女性が好きなのだ。その気持ちはわからないでもないが、その結果、つまらない女(『半分、青い』の登場人物の中であの二人は好感度ワースト1・2であろう)にひっかかってしまうことになるのである。
今月のドリンク、加賀棒茶のミルクティー。とっても美味。通年メニューだったらいいのにと思う。
プランスコッペ。
ホットドッグ。
2時過ぎに店を出る。夏の雲でも秋の雲でもない雲が西から東に向かって足早に移動している。
矢向→川崎→蒲田と移動。
川崎の駅から「カフェ・スリック」に電話を入れると、「いま満席なので、空いたらお電話しますね」とのことだったので、一旦自宅に戻って、「あをや」で買った食パンと旧いカメラを鞄から出して、新しいカメラを首から提げた(ここからは写真の画質がよくなります)。
呑川の横のJRのガード下をくぐって「カフェ・スリック」へ向かう。
「カフェ・スリック」に到着。
店内はもちろん、テラス席にも客がいて、注文したものが出てくるまで時間がありそうなので、併設のギャラリー「TEBUKURO」で開催中の甲斐大器展(描く」を見物する。
甲斐大器はこのマンション(ヒュッゲ・カンダハイム)を設計した人で、建築家のドローイング展である。
カフェに戻ると、厨房では私たちが注文したグレープフルーツのセパレートティーが作られようとしていた。
9月でメニューからは消えたドリンクなのだが、今日は暑いのでリクエストに応えて作って下さることになったのである。ありがとうございます。
彼女は初めてこれを飲む。かき混ぜない飲み方を推奨する。
シフォンケーキは私は紅茶。「だと思いました」と神田さんがニッコリして言った。
ユミさんはハロウィン仕様のシフォンケーキを注文。
彼女が次にこの店に来るのは数か月先だろうから、どうしてもそういうチョイスになりますよね(笑)。
彼女はいま北川悦吏子に長いファンレターを書こうとしている。北川はファンレターには必ず目を通しているそうである。『オレンジデイズ』(2004年)をユミさんが観たのは高校生の頃であったが、彼女にとっての青春のドラマである。ああいう大学生活に憧れて、早稲田大学文化構想学にやってきたのである。そして私のゼミに入った。たぶん私は秋風羽織だ(笑)。『オレンジデイズ』の櫂(妻夫木聡)と『半分、青い』の律(佐藤健)、もう1つ付け加えれば、坂元裕二作『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』の練(高良健吾)が、彼女の理想の男性像である。漢字一文字で二音の名前に弱いのかもしれない(笑)。主人公の女性のことをよくわかっていて、そっと寄り添ってくれる男性ということだろうか。「でも、そんな人と現実の世界で出会う可能性はないことはわかっています」と彼女は言った。「櫂君も律君も練君も二次元の世界の人です。だから私は、この人以外には考えられない人(唯一無二の運命の人)とではなく、ほぼほぼの人と結婚することになると思います」。ドラマはドラマ、現実は現実と割り切るこの感覚はすごいね(笑)。
お皿のお礼ということで、店の支払いは彼女がしてくれた。ごちそうさまです。
店を出るとき、テラス席はもう空いていたので、ポートレイトを撮る。
ちょっとポーズを取ってもらって。腕で三角形(両肘とアゴ)を作ってもらうと構図が安定するんです(それはリラックスした表情を生む)。
でも、照れる(笑)。
マダムにツーショットを撮っていただく。
彼女を東急蒲田駅の改札で見送る。
夕食は麻婆茄子、
サラダ、明太子、玉子のスープ、ご飯。
デザートは葡萄と梨。葡萄はサンシャインマスカット。皮を剥かずに食べられる。これは美味しい。器は買ったばかりの清水直子さんの新作。
卒業生のケンゾー君から結婚式の正式な案内状が届く。先の地震で彼の家族には直接の被害はなかったが、道庁に勤めているので、仕事は忙しくなったようである。ネットで羽田⇔札幌の航空券を購入する。実は自分で航空券を購入するのは初めてである。飛行機が苦手で、仕事(地方出張)の関係で乗ることはあるが、そういうときは人が手配してくれるので、これまで自分で買わずに済んでいたのだが、今回はプライベートなので自分で買うほかはない。羽田ー札幌(新千歳)が1時間半というのは飛行機だけのことはある(笑)。いろいろな航空会社があるということは知っているが、念頭に浮かぶのは日航と全日空の二社しかない。日航のサイトを開いて「スーパー先得」というので購入したが、行きが13060円(土曜日)、帰りが10760円(月曜日)で、合計23820円。たぶん格安航空券で購入する方が賢いのだろうが、便の数が多く、好みの時刻を選べる自由度が大きいのは日航・全日空ならではだろう。新幹線の切符と違って、またホテルの予約と違って、キャンセルは時期にかかわらず、また他の便への変更であっても、50%のキャンセル料をとられるというのは知らなかった。50%! すごくないですか。みんなにとって常識のことも初心者にとっては新鮮な驚きである。
1時半、就寝。