フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

5月26日(日) 晴れ

2019-05-28 23:03:01 | Weblog

8時、起床。

パン、ハム&エッグ、サラダ、牛乳、紅茶の詔勅。食パンは最近はやっている柔らか系の食パンなのでトーストせずに食べた。

今日は何の予定も入っていない日曜日。朝からのんびりした気分で「今日一日をどうすごそうか」と考えるのはいいものである。週末にびっしり予定を入れてしまうとこの気分を味わえなくなる。

庭の紫陽花がこれから見頃を迎えようとしている。

昼過ぎに昼食を食べに出る。こういうとき、食べたいものがはっきりしているときと、はっきりしていないときがある。今日は前者だ。 

真っ直ぐ「寿々喜」に向かう。「寿々喜」はサンロード商店街の奥にある老舗の鰻屋だ。

昔から変わっていない店内。小上がりの畳席へ。久しぶりで来店した客だろう、お店の方と何やら話をしていて、お店の方が「・・・6年前に亡くなったんです・・・私は娘で・・・」と言っているのが聞こえてきた。 先代のお話をされているようである。

 ここは安くて美味しい鰻屋で、鰻重の上(赤重)でも3000円は超えない。いまどき珍しいだろう。

今シーズン最初の鰻だが、一番安い鰻丼(2250円)を注文する。「ガッツリ」ではなく「軽く」食べたかったのだ。 

それでも蒲焼は丼からはみ出すくらいのボリュームはある。 しかも見た目の焦げ色に反してやわらかくふっくら焼けている。「軽く」ペロリと食べてしまった。一瞬だが、鰻茶漬(1950円)を注文しようかと思ったくらいである。それはさすがに思いとどまったが、鰻丼を櫃まぶし風に(ご飯と混ぜて)食べた後で、鰻茶漬を食べたら、これは本格的な櫃まぶしの食べ方になるのではないだろうか。

満足した気分でサンロード商店街を戻る。 

「テラスドルチェ」で食後のコーヒーを飲もうと思ったが、混んでいたので、通り過ぎる。 

サンカマタ商店街の純喫茶「リオ」がやっていたらそこでコーヒーを飲もうかと思ったが、やっていなかった。 

コーヒーは諦めて、家に戻ることにした。 自動販販売機のコーヒーでもあるまい。 

 録画してあるNHKの土曜ドラマ『デジタル・タトゥー』(全5話)の1話と2話を観た。面白い。全部観よう。SNSの書き込みをめぐって物語が展開する点は『3年A組~今から皆さんは、人質です』と通じるものがある。

日曜日も夕方になったが、「サザエさん症候群」(気分の落ち込み)がないのは、月曜日も大学にでなくてよいからである。 

夕食は焼き魚(シシャモ)、野菜の煮物、春雨サラダ、油揚げの味噌汁、ご飯。 

頭から尻尾まで全部パクリと食べられるところがシシャモのよいところである。何本でも食べられそうな気がする。 

 『集団左遷』、今日で蒲田支店篇は終わりである。蒲田の街の風景が見られなくなるのは淋しい。

2時、就寝。


5月25日(土) 晴れ

2019-05-28 11:48:44 | Weblog

8時、起床。

トースト、牛乳、紅茶の朝食。

トーストには松本の「シェ・モモ」のグレープフルーツのマーマレードと、先日、メグミさんからいただいた「トラヤカフェ」のあんペーストをつけて。 

10時半に家を出て、大学へ。

卒業生のレイナさん(論系ゼミ8期生)が研究室にやってくる。 

椅子に座るなりバッグから最近購入したというミラーレス一眼を取り出した。宮崎あおいが宣伝しているオリンパスの「ペン」である。女性に人気のあるカメラである。前回(今年の3月)会ったとき、写真を撮るのは好きなのでちゃんとしたカメラがほしいと言っていたが、これがそうなんですね。今日は写真を撮られるだけでなく、写真を撮る側にも回ろうということですね。ガンマン同士がが拳銃を構える様に、互いのカメラを相手に向ける(笑)。

食事に出る前に研究室でポートレイトを撮る。小窓から入ってくる光がなかなかいい。そして、その表情、どこかで見たことがあるような・・・。

 そうだ、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」だ(笑)。

  

 「たかはし」に行く。

私は玉子焼き定食。彼女は煮魚(銀むつ)定食。運ばれてきた料理をさっそく写真に撮る彼女。 

彼女は注文のとき、煮魚定食にするか、玉子焼き定食にするか、ずんぶん迷っていた。 これはかなりの食いしん坊と見た(笑)。

その様子を見て、私は玉子焼き定食を注文した。そして玉子焼きを彼女にお裾分けした。 

煮魚も玉子焼きも食べられて上機嫌の彼女である。 

「たかはし」の店内の壁にクリムトの作品(接吻)のポスターが張ってあった。実は、レイナさんは先日友だちと「クリムト展」を観てきたそうで、音声ガイドで仕入れたクリムトの人と作品について食事の間一生懸命してくれた。音声ガイドというのは私もよく利用するが、ただ漠然と観るよりも作品の理解がずっと深まりますよね。

レイナさんによると、彼女のお母様(いや、彼女の友だちのお母様だったかな)はクリムトの絵のモデルに似ているそうである。なるほどね。娘はフェルメール、お母さんはクリムトですか(笑)。

早稲田アリーナを見学に行く。 

 いまや卒業生の観光ルートになっている。

観覧席からフロアーを観ることができる。 

今日は土曜日で、部活はやっていないが(試合があるのかもしれない)、普段はバスケットボール部やバドミントン部の練習風景を見学できる。彼女は在学中はバドミントンのサークルに入っていたが、練習場所は区の体育館だったそうだ。私は高校生のとき、早実高校のバドミントン部とこの場所(旧記念会堂)で練習試合をしたことがある。そう、われわれには「バドミントン」という共通項があるのだ。 

観客席には外光が間接的に入ってきて、奥行きもあり、ポートレイト撮影には案外といい場所である。  

凛としたたたずまいが彼女の持ち味である。 

ときどきモデルからカメラマンに替わる。

相撃ち(笑)。 

 

戸山の丘(早稲田アリーナの屋上庭園)に上がってみる。 

彼女は盛んに写真を撮っていた。

人工池の睡蓮を撮る彼女。 

たぶんこんな感じの写真でしょう。 

今日は東京は真夏日。 

実は、真夏日は写真撮影には不向きなのである。第一に、光が過剰であり、第二に、体力を消耗する。 

「ミルクホール」のドアの外のベンチでひと休み。 

日陰に入るといいんだけどね。 

ここでツーショットを一枚。 

 

お隣の戸山公園へ。新緑が深緑になりつつある。

 

日陰はまだしも、日向を長くは歩けない。

それでも少年たちは野球に興じ、

若者たちはパフォーマンスに興じている。青春である。太陽の季節である。

レイナさんも頑張って、写真を撮ったり撮られたりしていた。

 

少なくとも初めのうちは(笑)。

これは彼女の表情が一番生き生きとしているポートレイト。このとき彼女は最近購入したというお気に入りの指輪とブレスレッドをカメラに向かって見せていた。

でも、やがて彼女は無表情で言った、「先生、カフェに行きましょう」。

というわけで「カフェゴト―」である(笑)。もちろん冷たいドリンクを注文。私はアイスアップルティー、彼女はアイスミルクティー。スイーツはタルトタタンとあんずのタルトのハーフ&ハーフである。

ちなみにこのとき窓際の大きなテーブル(いつも句会をするテーブルだ)で相席だった女性2人は、3種類のケーキを注文して、ハーフ&ハーフ&ハーフにしてもらっていた。「すごいね!」と私は思わず言った。彼女たちは「はい!」と嬉しそうに言った。そうか、そんな手があったか。写真に撮らせてもらうのだったな。 

「カフェゴト―」には1時間半ほど滞在し、たくさんおしゃべりをした。「母から先生に聞いて来てほしいと言われたことがあります」と彼女は言った。「なんですか?」と聞くと、「どうしたら老後を楽しく過ごせるか、アドバイスしてほしいそうです」。なるほど。私のブログは卒業生だけでなく、そのご家族(とくにお母様)も見ているらしいことを私は知っている。つまりこれはブログの読者からの質問なのだ。「お母様はおいくつですか?」「50歳になったばかりです」「そんなにお若いの!」と私は驚いた。私の早稲田大学での教え子の一番年長の者が40代の半ばであるから、それとあまり変わらないではないか。 「どうしたら老後を楽しく過ごせるか」ですか。先日もブログに書きましたが、老後の楽しみは、老後までとっておかないで、老後の手前から少しずつ生活に取り入れていくのがよいと思います。「お母様はいまどんな生活を送っていらっしゃるの?」と私は彼女に聞いてみた。回答は一般論であるよりも、個別のケースに即して具体的に回答した方がよいと思うからである。私は彼女の話を聞いて、一般論+具体的なアドバイスを語った。

さて、もう一軒、カフェの梯子をしましょうか。神楽坂の「トンボロ」へ。「はい。でも、その前に本部図書館へ行ってみたいのですが、いいですか?」と彼女は言った。本を借りるとか返すとかではなくて、図書館の前にある安倍磯雄の鏡像の前で写真を撮りたいそうだ。安倍は日本の社会主義の主導者の一人で、衆議院議員でもあり、早稲田大学教授でもあった。野球部の初代部長で、「大学野球の父」と呼ばれている。図書館が建つ前にあった野球場は彼の名前を冠して安倍(記念)球場と呼ばれていた。

実は、彼女の母方のお祖母様(ご健在)のお祖父様が安倍磯雄なのである。つまりレイナさんは安倍磯雄の孫の孫、やしゃご(玄孫)なのである。もちろん彼女はそのことを知っていたが、在学中はこうして高祖父(ひいひいお祖父さん)の鏡像の前で写真を撮ったりはしなかったそうである。お祖母様に見せたら喜ぶでしょうね。でも、どうせならVサインではなく、Wサインにしてほしかった(笑)。

自撮りする彼女を撮る。

さて、神楽坂の「トンボロ」へ。

土曜日はけっこう混んでいることが多いので、ドアを開けるまで入れるかどうかわからなかったのだが、大丈夫だった。 

カウンター席の右端の席に座る。「トンボロ」に来るときはカウンターが空いていればそこに座ることが多い。お店の方と話がしやすいからだ。昼間の「トンボロ」は宙太さん波鈴さんのお父様とお母様がやっている(「夜トンボロ」と週末の「トンボロ別室」=旧「スキッパ」)は波鈴さん夫婦がやっている。 

私はAブレンド、レイナさんはアイスコーヒーを注文。 

お茶うけにブドウパン(トーストしてバター&シュガー)を注文。「美味しいですね」と彼女が言った。そうでしょ。あんぱんを頼むときもあります。どちらもコーヒーに合うんです。 

これで彼女は、「パン日和あをや」「ノチハレ珈琲店」「HITONAMI」「スリック」「カフェゴト―」「トンボロ」と主要8カフェ(私のいきつけのカフェ)うちの6店に行ったわけだ。残すは「まやんち」(蒲田)と「ポッタリー」(大井町)である。蒲田と大井町は近いから、梯子はわけない。なので次回、スーパーグランドスラムを最速で達成する可能性が出てきた。これまでのSGSの達成最短記録は6期生のミサキさんの1年7ヵ月(卒業2年目の10月)である。ただ、問題は「まやんち」が木金の週2日営業である点だ。「まやんち」へ行くためには平日に休暇をとっていななくてはならないが、それは可能?「はい、休暇はちゃんととろうと思っているので、大丈夫です」と彼女は答えた。それは健全な会社ですね。では、次回は8月あたりにしましょうか。その時期ならばピーチメルバが食べられますから。  

「トンボロ」には1時間ほど滞在した。そろそろ午後6時になろうとしていたが、外はまだ明るい。一緒の東西線の電車に乗り、私が先に大手町で降りた。(後から、「母が人生相談ありがとうございましたと言っておりました」とLINEが届いた。どういたしまして。)

7時、帰宅。

夕食は、ラムチョップ、アスパラのベーコン巻、トマト・ピーマン・人参の炒め物、玉子とワカメの味噌汁、ご飯。

主役はラムチョップのはずだが、野菜炒めに隠れて見えない(私も最初、気づかなかった)。

食後に、先日研究室を訪問された関西学院の先生からいただいたクッキーを食べる。

関西学院のロゴが焼印されているが、製造元は「風月堂」である。

2時、就寝。