いま午後7時半になろうとしているところ。
教務室のPCからフィールドノートの更新をしている。
地震のため交通機関が麻痺しており、本日中の復旧はないとの発表がさきほどあった。
大学では帰宅できない学生・教職員のために大隈講堂を開放することを決めた。
まだときおり余震がある。
記念会堂前に避難する
記念会堂横のアスファルトの亀裂
地震があったとき、私は教員ロビーで同僚の先生と2012年度の科目の相談をしていた。最初、振動を感じたとき、ちょうどいま高層棟の解体工事が進行中なので、その振動だと勘違いして、「けっこう揺れますね」と同僚の先生と話していたら、誰かが「地震だ!」と言ったので、ようやく地震であることに気がついた。だんだん揺れがひどくなるので、部屋の外に出てみると、何人かの人が不安そうな顔で建物の外に出ていた。しかし、そこは建物と建物の間の狭い空間なので、かえって危険なような気がして、建物の外には出ないでいた。そのうちようやく揺れが収まったので、家に電話をしてみると(このときはまだ固定電話はつながっていた)、息子が出て、私の書斎は本が散乱しているという。小雀の姿が見えないので探しているところだったが、「あっ、いた。大丈夫」という声にホッとする。本が崩れる間、部屋の中を飛び回っていたのだろう。余震があるかもしれないので、籠に入れて息子の部屋に移してもらう。娘は明日の芝居の準備で阿佐ヶ谷に行っているのだが、ケータイはまったくつながらない(そのうち固定電話もつながらなくなった)。ようやく夕方になってメールで連絡が取れ、無事を確認した。研究室は予想通り本が足の踏み場もないほど散乱していた。とりあえず床に落ちている本をテーブルの上に移した。これを書棚のしかるべき場所に戻すのはかなり時間のかかる作業なので、今日はやめておく。午後10時になろうとしている。
午前1時を回ったところ。教務室で、村田先生、安藤先生、宮城先生と一緒にいる。TVを通して被害の状況が刻々と伝わってくる。津波と火災。地震とはこれらを含めたトータルな災害なのだということを実感する。一人でも多くの方の無事を祈る。どうか逃げ延びていてください。