フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

2月23日(木) 雨

2012-02-24 01:15:34 | Weblog

  7時、起床。カップ麺(ミニサイズ)の朝食。

  9時過ぎに家を出て、大学へ。10時半から大学院の科目履修生の面接。30分ほどで終わり、教務室に戻る。

  雨が降っている。真冬の雨とは違う。早春の雨である。雨の日は気分が落ち着くこともあるし、気分が沈むこともある。その微妙なバランスの上で、降る雨をながめている。昼食は何を食べようかと考えながら。昨夜みた「孤独のグルメ」の焼肉の気分が春愁の中にほんのりと漂っている。

  というわけで、昼食は「たかはし」の豚肉生姜焼き定食。一番乗りの客だった。次に入ってきたのは老夫婦で、二人とも煮魚定食(銀むつ)を注文し、仲睦まじく話をしながら食べていた。小津安二郎の映画に出てくるような老夫婦だった。

  食後は「シャノアール」でミルクティー。ポットに入って出てくる紅茶はカップに二杯分。長居をするとき向きである。

  午後はずっとあれこれの案件で会議や面談が続く。

  7時に大学を出て、8時に帰宅。普通は風呂が先で夕食が後だが、帰宅が8時を過ぎると順序が逆になる。

  木曜日は「最後から二番目の恋」がある日。10時からTVの前に座る。中井貴一や小泉今日子の会話のシーンがコミカルで楽しい。私の妻が山口百恵似であることは何度か書いているので、ブログの読者は先刻ご承知と思うが、実は、これは初めて書くことだが、妻の姉は小泉今日子似なのである。今日、小泉今日子を見ながら、改めてそう思った。当然のことだが、姉妹は似ていない。


2月22日(水) 曇り

2012-02-23 08:40:05 | Weblog

  7時、起床。バタートーストと紅茶の朝食。

  9時半に家を出て、大学へ。10時半からカリキュラム委員会。「たかはし」のお弁当を食べながら、12時半頃まで。

  1時半から本部で総長・理事らとの懇談会。予定の1時間を15分ほどオーバーして終る。

  戸山キャンパスに戻って、夕方まで教務室で雑務。途中、30分ほど「フェニックス」で一服。コーヒーを飲みながら日誌をつける。年配の女性たちのグループと若い女性たち(うちの学生だろう)のグループがいて、それぞれにおしゃべりをしている。男性客もお一人様も私だけ。昼下がりのカフェは女性たちの世界だ。

  6時半に大学を出る。あゆみ書房で以下の書籍を購入。電車の中で読む。

    宇野常寛・濱野智史『希望論 2010年代の文化と社会』(NHKブックス)

    『セオリー』5号(講談社、2011年10月)

  「希望論」というタイトルについて「はじめに」で宇野がこんなことを述べている。「担当編集者からこのタイトルを提案されたとき、僕は強く反対した。/「こんな時代だからあえて希望を」―一九七八年生まれの僕は、思春期をそんな大合唱の中で過ごし、そしていまも同じ大合唱の中で生きている。/(中略)しかし、僕はこの大合唱に参加することは、逆に希望を見失うことになるのではないかと、ずっと思っていた。「希望」の話をしよう、と言わざるを得ないこの空気こそが、亡くしたものの数を数えることしか許されない言論空間を維持している。僕にはそう思えてならなかった。だから「希望論」というタイトルは、嫌で嫌で仕方なかった。まるで、「君たちは絶望的な世界で生きている」という前提でものをとらえ、考え、生きることを強いられているようだ。そんな気がしてならなかったからだ。/だから僕が本書で問いたいのはただひとつだ。それは、果たして現代のこの世界はそこまで「絶望的」なのだろうか、という問いだ。/こんなことを言うと、たぶん多くの人が眉を顰め、そして反感を覚えるだろう。しかし、僕はこの二〇年がそもそも「失われた二〇年」だとは思っていないのだ。もちろん、経済は停滞し、政治は混乱し、目に見えない不安がぼんやりと社会を覆っている。この現実を、僕は否定しない。しかし、単純に考えて僕はあと二〇年はやく生まれていれば良かったとは思えないのだ。」

  宇野の言わんとしていることは、個人化と情報化の進行の中で生まれる両面、社会の流動化と個人の自由の増大、さらにいえば、増大する自由の中に潜んでいる不安感と解放感、そうした正負の両面の中の負の面ばかりを見て(つまり、「君たちは絶望的な世界で生きている」という前提に立って)「希望」の話をするのはおかしいのではないかということだ。傾聴に値する見識だと思う。

  7時半過ぎに帰宅。夕食をすませてから、風呂。ブログの更新をして、録画したおいた『ハングリー!』を観る。『孤独のグルメ』は録画しないで、定時に観る。今回は一人焼肉の話だった。場所は川崎(京急の八丁畷)。川崎は多摩川を挟んで蒲田の隣町だが、どちらの町も焼肉屋が多い。


2月21日(火) 晴れ

2012-02-22 22:22:25 | Weblog

   7時、起床。バタートーストと紅茶の朝食。

  午前中にチュンを「小鳥の病院」へ連れて行く。定期的な通院で、伸びすぎた爪や口ばしを切ってもらい、ビタミン剤やカルシウム(飲み水に溶かして飲ます)をいただくためである。小さな籠に入れて、その籠を小さな布袋に入れて、家を出る。天気はいいが、部屋暮らしの雀には、外気はちょっと寒いかもしれない。

 「小鳥の病院」には毎日新聞の記者さんが取材に来ていて、診察を受けるチュンの写真を撮ったりしている。先生はチュンの爪を切りながら、こういう巣から落ちこぼれた未熟な雀の子が2年半も生きているというのはすごいことで、飼い主の方の愛情がなければこうはいきません、と記者の方に話していた。 
 
「小鳥の病院」が開設されて50年。開院したのは先代の高橋先生という方で、いまの広瀬先生は二代目にあたる。広瀬先生はお幾つなのか尋ねたところ、昭和28年生まれの58歳とのこと。そうか、私と同じ(先生が1歳上)ではないか。先生は小学生のときに開院して間もない「小鳥の病院」を訪れて、自分も将来、小鳥の病気を治す医者になろうと決心したのである。

 

  帰りの電車、多摩川で乗り換えるべきところ、本を読んでいて乗り過ごしてしまい、新丸子から引き返す。時間のロスだが、多摩川を渡る時に写真を撮れたからよしとしよう。東横線には新丸子、多摩川線には下丸子という駅がある。しかし、丸子や上丸子という駅はない。小丸子(ちびまるこ)という駅も、もちろんない。


春の水山なき国を流れけり  蕪村

  自宅にいったん戻り、昼食をとってから、大学へ。ベランダで野良猫の「なつ」が居眠りをしていた。寒そうには見えない。春がそこまで来ているのだ。

  教務室で6時頃まで雑用。  

 7時過ぎに帰宅。昨日の久しぶりのジムでのトレーニングのせいで、身体(筋肉)が痛い。朝起きたときはそれほどでもなかったが、時間が経つにつれて痛くなってきた。風呂に入って揉みほぐす。12時前に就寝。


2月20日(月) 晴れ

2012-02-21 01:10:44 | Weblog

  昨夜は11時半に寝て(私にしては非常に早い)、そのせいか4時半に目が醒めてしまい、起きてブログの更新などをして、二度寝をして、結局、9時起床。ウィンナーとキャベツの炒め、トースト、紅茶の朝食。

  午前中に教務的メールを数通出す。これで今日は大学へ出る用事はなくなった。連続出勤は「14日」で終止符を打つ。

  午後、散歩に出る。「梅Q」で昼食(五目釜飯)。釜飯は時間がかかるが(注文してから20分)、その間、本が読めるので待つことは苦にならない。雑誌『こころ』の座談会「デモクラシーと恋愛事件の裏側で 戦争の狭間に咲いた徒花」(安野光雅×森まゆみ×半藤一利)を読む。新学期の大学院の演習の資料として読んでいる。私が思うに、大正時代を中核として、明治末期(日露戦争後)と昭和初期(満州事変まで)を付け足した四半世紀は、現代日本人の人生の物語(ライフフトーリー)の創成期である。その時期と太平洋戦争後の67年間とは、15年戦争の時期を挟んで、連続している。戦後的なるもののかなりの部分は大正的なるものなのである。大正元年から100年。たったの100年なのである。長生きの人なら生きることのできる長さである。大正時代は現代の地平の彼方ではなく、手前にある。

  食後のコーヒーは「テラス・ドルチェ」で。読書の続き。同じ雑誌に掲載されている竹内洋「もうひとつの大正教養主義 嗜み系〝きょうよう女性〟の存在」や野見山暁治「海を渡った剣客―加藤周一」などを読む。

  読書が一段落したので、久しぶりにジムに行く。いつ以来かわからないくらし久しぶりである。軽めの筋トレを2セットと有酸素運動(ウォーキング)を30分。シャワーを浴びてから夕方の街を歩くと湯冷めをして風邪を引くのではないかと心配だったが、全然そんなことはなく、ちょうどよいクールダウンになる。

  「シャノアール」で水分の補給(お冷+ミルクティー)をしながら、新学期のゼミで読む予定の本を読む。1時間半かけて読もうと決めていた章を最後まで読む。カフェはこうしたタイプの読書には適した場所である。

  7時、帰宅。風呂を浴びてから、夕食。今夜はおでん。今日はとにかく暖かな食事をとりたいと思った。

  夕食後、一服してから、また別の本を読む。これは授業とは直接関係のない本。そういう読書もないといけない。生活の再建が始まった。


2月19日(日) 晴れ

2012-02-20 06:20:59 | Weblog

  7時、起床。ポトフとトーストの朝食。

  9時過ぎに家を出て、大学へ。日曜日だが、この時期は変則的な日程で、教授会がある。

  10時半から教授会。

  引き続き人事委員会。お弁当を食べながら。

  会議が一段落して、教務室でT先生から差し入れていただいたチョコレートケーキと紅茶で一服。

  事務方との打ち合わせをすませて、6時半頃、大学を出る。

  あゆみ書房で、平石典子『煩悶青年と女学生の文学誌』(新曜社)と『こころ』5号(平凡社)を購入。『こころ』は特集の「大正時代再発見」を読みたくて。大正元年は1912年だから、今年はそれからちょうど100年目である。

  7時半、帰宅。風呂を浴びてから夕食。「世界の果てイッテQ」という番組で、タレントのイモトが南米アンデスの最高峰アコンカグアに挑むという企画だった。何気なく見ていたが、しだいに目が離せなくなった。最後、頂上まで残り200メートルのところで、天候悪化で登頂を断念するにいたったのだが、登頂するよりもむしろ感動的だった。できれば下山の行程も見たかった。下山だって楽ではなかったはずだから。

  もっとも忙しい2週間が今日で終った。今週も大学へは出るが、弁当生活からは解放される。


机の上に敷いた膝掛けの上で仰向けになって眠るチュンとそれを見下ろす人体人形

  上のちょっとシュールな写真についての注釈

  雀は自分からゴロンと仰向けになって寝るわけではありません。私が掌の中で「寝んね、寝んね」と声をかけて眠らせ、そのままそっと仰向けにして膝掛けの上に寝かせます。そのとき、雀は薄目を開けて、「ん?」という顔をして私を見ますが、「寝んね、寝んね」と声をかけながら、お腹をなでてやると、再び目を閉じて眠ってしまいます。