8時、起床。
降雪から一夜明けた冬晴れのわが町。
パン、サラダ、紅茶の朝食。
今日は修士論文の口頭試験の日。11時前に家を出る。午前中からの予定だったのだが、雪の影響で交通機関の混乱が予想されたため昼からに変更になった。
雪道を歩いている時は気づかなかったが、東京駅から大手町駅への乗り換えのとき、靴のかかとの減り具合は左右で違っていることに気が付いた。「もしかして」と恐る恐る足元を見ると・・・、ああ、やってしまった、左右で違う靴を履いているではないか。なぜこんなことが起きたかというと、昨日の夕方、雪の中を近所に出かけるとき、履き潰した古い靴(左足の方)を履いたのであるが、帰宅して玄関にそのままにしておいたのがいけなかった(野良猫のナツが出入りする時さらに乱雑にした可能性がある)。朝、急いで家を出るときによく確認しないで右足は普段履いている靴、左足は掃き潰した靴を履いてしまったというわけだ。
鞄に入れておいたスマホには妻から「靴、左右で違うの履いてるよ」(残った靴からそう判断したわけだ)と連絡が入っていた。「東京駅で気づいた」と返信すると「なかなかシュールやね」(なぜ関西弁?)とコメントが届いた。
「足元を見られる」という表現は「弱みにつけこまれること」を言うが、今日は、文字通り人から足元を見られないようにしなくてはならない。
キャンパスの中庭には、誰が作ったのだろう、雪だるまがあった。
同じ茶系とはいえ、やっぱり、左右で違う靴を履いていること一目瞭然である。これで私がファンキーな格好、ロックな格好をしていれば、これも一つのファッションと受け止められるかもしれないが(穴の開いたジーパンみたいに)、生憎、私は普通の格好をしている。ただのそそっかしい人にしか見えないだろう。でも、他人の足元など人はあまり気に掛けないのではないか、とも思う。
12時15分からLさんの修論の面接試験。
それを終えて、「たかはし」に昼食をとりに行く。
肉豆腐定食を注文。
冬場の「たかはし」はこれが一番。
食後のコーヒーならぬ食後のお汁粉を買いに「よしかわ」へ。
出てくるまでに時間がかかるのは、混んでいるわけではなく、注文があってから白玉(5個)をゆでるからである。170円とは思えない上等のお汁粉である。
研究室にいるときだけは「足元を見られる」心配がない。しみじみと眺める。
講義「ライフストーリーの社会学」の試験問題を作成したり、「現代人間論系総合講座」のレポートに目を通したり。
6時半を回った頃、卒業生のメグミさん(論系ゼミ5期生)が仕事終わりにやってきた。
前回お会いしたのが(そのときも仕事終わりだった)5月だったから、8カ月ぶりである。とりあえずこの8か月間の出来事をダイジェストで聞く。八王子から千葉の方へ引っ越したとは聞いていたが、千葉というのは本八幡のことだとは知らなかった。都営新宿線の終点である。千葉といっても東京の周縁のような場所である。職場のある新宿二丁目までは40分ほどで、これまでよりも大分近くなったそうだ。
雪だるまと記念撮影。
雪のスロープで軽くジャンプ。卒業後、3年が経ったけれど、十分学生で通りますね(笑)。
夕食は「五郎八」で。
ウーロン茶で乾杯。人生の新しい一歩に!
五郎八サラダ。(彼女のリクエスト)
薩摩揚げ(私のチョイス)
田楽(私のチョイス)
カツ煮(彼女のリクエスト)
玉子焼き(彼女のリクエスト)
以前は偏食気味だったが、ずいぶんいろいろなものが食べられるようになったね。以前、秋刀魚の塩焼きが出て来た時に「この魚はなんですか?」と聞かれたときは驚いたけどね(笑)。
ご主人に写真を撮っていただく(最近はお願いしなくても撮っていただける)。
デザートは「カフェゴト―」で。だいぶお腹の方はいいので、チーズケーキ(彼女のリクエスト)をハーフで。飲み物は、私は紅茶(ストレート)、彼女はアイスティー。
引越後は「穏やかな毎日」が続いているそうだ。5月に会ったときは「穏やかな毎日」をものたりなく感じるのではないかという懸念を語っていたが、いまはそれをよいものだと感じているようである。そろそろ結婚を意識する年齢になってきたが、結婚というのは大人がするもので、自分はまだまだ子供でと思っているようである。これは誰でもそうだろうが、子供の頃は年上の人間はみな大人に見えたものである。しかし、自分がいざその年齢になってみると、自分がその年齢にふさわし中身をそなえていないことに愕然とする。そういうものである。あのとき大人に見えていた人々も実はそれほどではなかったのではないだろうか。大人にならないとある出来事を経験する資格がないのではなく、その出来事を経験することで大人になって行くという面もきっとあるに違いない。あれこれの出来事の前で自信なく立ち尽くすのではなく、「なんとかなる」「なるようになる」と腹をくくって、歩を進めてみることです。そんな話をした。
閉店の時間(9時50分)が近づいたので、店を出る。一緒に東西線に乗り、彼女は先に九段下で降りた。また会いましょう。
10時半過ぎに帰宅。
2時、就寝。