みなさま、暑中お見舞い申し上げます!
こちら長野県中部では記録的な暑さの中、それでも朝夕はサワヤカな空気に包まれて、夏らしい気分に浸りきり。
まいにち、脱水寸前まで絞られるお仕事も順調にこなし、いよいよお盆を前にしてお客様のラッシュに見舞われております。そんな暑さのなか、馬が一頭走ってこられました(爆)。
中学生の頃からアコガレた4シーターフェラーリ。
当時のスーパーカーブームのなか、本屋に3回通って、立ち読みした挙句にようやく買った(ニンゲン変わらないものですのう)、スーパーカームック(懐)のなかで、ポルシェと並んで、アフォーダブルに思えた(思えただけですよ~)308GT4というのがありましたけれど、あれの子孫。
アフォーダブル、と申しますのは、買えるとかそういった意味ではけしてなく、座席が4つある関係で、スーパーカームックに掲載されていたモデルの中では比較的現実味を帯びて見えただけ、とその程度の意味です。スーパーカームック眺めて、どれが自分に買えそうなのか、といって思案している時点でとっくに進路を誤っていた、ともいうべきでしょう(爆)。
あの頃はカーグラ以外にはにこれといった情報元もなく、ブームに乗じたあやしいムックなど眺めてみればまさに雲上車のあつかいでしたから、コンディションがどうのこうのというレベルにない。動けばすごい、の世界でした(とほひめ)。
文法通りの80年代フェラーリのモードをまとっておられます。非常にうつくしい直線基調に、意外なほどのショートノーズとクリーンなウインドウグラフィックでもって、そそる。ピニンファリーナのボディは歴代各モデルのディテールが巧妙に反復されているので、非常に興味深いわけです。
ヴァレオマチックといういすゞ謹製のNAVI5によく似たセミオートマチックミッションを操って、オーナー様もこんなにアクセル開けるの始めて、というくらいに攻め倒していただきました。
驚くほどの視界の良さと、長めのホイールベース、さらによく動かされるサスペンションでもって、古さは全く感じません。
エンジンが背後から常に主張してこられるのですが、回転が上がったからといって特に高まるわけでもなく、使いやすいトルクが実感できます。
348ももちろんですが、どこか328の影をひきづっておられて、エレガント。繊細な手作り感ありあり。申すまでもなく、ピニンファリーナの仕事。
ご案内したコースは3と4で楽しめる、このクルマには理想的な曲率の連続ですからして、楽しい楽しい。ただし、ギヤの配列が1を左手前に置くパターンなので、ヴァレオマチックを駆使しての4→3の中ぶかし入りシフトダウンにはなかなかコツが要りそう(爆)。
いわゆるスーパーカーの文法を守ったウインドウグラフィックや、そこかしこに貼り付けられた跳ね馬のエンブレムを鑑賞していると、タイムスリップが起きてしまいそうなほどクラシックな佇まいなのがフシギなほど。加えて、画像のようなシックなボディカラーですからして、ちょいとオサレして繰り出すか、のようなノリがふさわしいか。
紳士の持ち物として理想。これだと合わせるファッションも難しいでしょうね~。スーツなんか着て降りてきたらたまらんでしょうねえ。
インテリアもこの通り。当然のフルレザー、しかも2トーンだ!手作り感もそこかしこに見えて、シックなんてえもんぢゃない。
エンジン、ひいてはドライビングを楽しむために乗る、というよりもインテリアもふくめたクルマ全体の雰囲気を味わいつつ「ながす」というのが正しいか。
ううむ、こんなのが似合う大人になってみたいものでございます。Iさま、誠にありがとうございました!幼い頃からの夢がかなった気がいたしますた!