画像は、夕方のももちゃん。1日を無事に過ごして、ソファーでリラックスの図ですが、ももちゃんの立ち居振る舞いというのは、常にマージンがあって優美です。しなやかなうえに無駄がない。他にも動きを観察していて色々と気がつくことがあるのですが、タメが効いている、というかとにかくネコってのは独特な動きをなさいます。トクイチオートからお借りしたこれにも実は同様の性能がもたされておりました。
ガーン!80年代から90年初頭にかけてあったMB W124 300E。スキモノにはたまらない響きを持つはずの一台。ベンツといえば、この顔、という方も多いのでわないでしょうか。当時はSクラスから、小ベンツと呼ばれた190までの全てがこのお顔。グリルデーン、に角目ライトドーン、で、オラオラ〜、というのがお約束です。
中でもこのEクラス。通称W124は1モデルとしては異例な長寿を誇ったMBの代名詞のようなシリーズですけれど、様々な派生モデルを生んだことでも有名です。
トルクで持ってゆくのがシリーズ中でも王道の300Eですが、回転でもっていくタイプのツインカム搭載の300E-24ですとか、5リットルエンジンをぶち込んでポルシェのラインで組んだ、といういわくつきの(やりすぎ好き向け)500Eなどというのもありましたっけねえ。
うつくしいウインドウグラフィックはイタリアンデザイン。ブルーノサッコ監修で、同年代のマセラーティなどにもあったオサレなウインドウグラフィックとサッコプレートと呼ばれる樹脂パネルの組み合わせあたりももろに80年代のモウドといえるでしょう。
さて、今回のこの仕立て。発進して感動するのは、そのトルク感。じんわり来ているので驚いたりわしないのですが、別物のトルク。いつの間にやら流れに乗って、いつの間にやら車両が安定している。この安定感がすごくて、運転に余裕が生まれているのがわかってガクゼンとなります。ううむ、今回のこの仕立て、ただごとではないな、と気がつく瞬間でございます。
それにこのいなしはなに?コツコツ、というのではなく、コトンコトン、でもなくタンタン、と音で表現するとそうなりますけれど、なにやらひたすら気持ちがよい!
独特の植物繊維を使ったという超高コストで有名なシートのおかげとW124がもって生まれたポテンシャルの他に、なにかがある、わからないがすごいレベルのなにかに助けられて、「うつくしいドライビング」に繋がっています(説明になってないし)。
チョーシこいて、ワインディングにも攻め入ってしまいましたけれど、登りで一切キックダウンしないのも驚き。3リットルのトルクだったらごもっとも、といいたいところですけれど、キックダウン以前に、2000rpmも回っていれば、トルクで持っていっちゃう。ボディ全体が落ち着き払っているので、とことんオンザレールのまんまだがね〜。
走行距離は10万を超えているのですが、実はサスペンションのOH なしでここまできている由。フッカリした絶妙のいなしと、コーナリングの際にはさらに心地よいのがクセになりそう。全体にまるい印象か、と思いきや直進時には安定感と鋭さもあるし、なんといっても速い!全体の印象は「抗っていない感じ」。
「空飛ぶジュータン」というのが実在するとしたら、まさにコレ!といえばお分かりでしょうか(わっかんねえよなあぁ〜)
おそるべしトクイチオート。
乗ると運転がゲヒンになってしまうクルマ、ってありますけれど(私だけか)、こいつは逆。ドアを開けるときから、上品に振る舞わないと、という気持ちになるクルマです。佇まい、振る舞い、その他すべてが上品。セダンの衰退がいちぢるしいと言われる昨今ですけれど、こいつを忘れてもらっちゃあ困りますよ、とトクイチオートに言われている感じっす。
画像は、フーンそんなものかにゃ〜、といって、まったく無関心なご様子のももちゃん。これから深夜まで熟睡ののち、今夜も「にゃキン」でございます。