嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

トクイチオートの到達点をベンチマークに乗って味わう

2018-04-23 08:15:22 | トクイチオートを考える

画像は、夕方のももちゃん。1日を無事に過ごして、ソファーでリラックスの図ですが、ももちゃんの立ち居振る舞いというのは、常にマージンがあって優美です。しなやかなうえに無駄がない。他にも動きを観察していて色々と気がつくことがあるのですが、タメが効いている、というかとにかくネコってのは独特な動きをなさいます。トクイチオートからお借りしたこれにも実は同様の性能がもたされておりました。

ガーン!80年代から90年初頭にかけてあったMB W124 300E。スキモノにはたまらない響きを持つはずの一台。ベンツといえば、この顔、という方も多いのでわないでしょうか。当時はSクラスから、小ベンツと呼ばれた190までの全てがこのお顔。グリルデーン、に角目ライトドーン、で、オラオラ〜、というのがお約束です。

中でもこのEクラス。通称W124は1モデルとしては異例な長寿を誇ったMBの代名詞のようなシリーズですけれど、様々な派生モデルを生んだことでも有名です。

トルクで持ってゆくのがシリーズ中でも王道の300Eですが、回転でもっていくタイプのツインカム搭載の300E-24ですとか、5リットルエンジンをぶち込んでポルシェのラインで組んだ、といういわくつきの(やりすぎ好き向け)500Eなどというのもありましたっけねえ。

うつくしいウインドウグラフィックはイタリアンデザイン。ブルーノサッコ監修で、同年代のマセラーティなどにもあったオサレなウインドウグラフィックとサッコプレートと呼ばれる樹脂パネルの組み合わせあたりももろに80年代のモウドといえるでしょう。

さて、今回のこの仕立て。発進して感動するのは、そのトルク感。じんわり来ているので驚いたりわしないのですが、別物のトルク。いつの間にやら流れに乗って、いつの間にやら車両が安定している。この安定感がすごくて、運転に余裕が生まれているのがわかってガクゼンとなります。ううむ、今回のこの仕立て、ただごとではないな、と気がつく瞬間でございます。

それにこのいなしはなに?コツコツ、というのではなく、コトンコトン、でもなくタンタン、と音で表現するとそうなりますけれど、なにやらひたすら気持ちがよい!

独特の植物繊維を使ったという超高コストで有名なシートのおかげとW124がもって生まれたポテンシャルの他に、なにかがある、わからないがすごいレベルのなにかに助けられて、「うつくしいドライビング」に繋がっています(説明になってないし)。

チョーシこいて、ワインディングにも攻め入ってしまいましたけれど、登りで一切キックダウンしないのも驚き。3リットルのトルクだったらごもっとも、といいたいところですけれど、キックダウン以前に、2000rpmも回っていれば、トルクで持っていっちゃう。ボディ全体が落ち着き払っているので、とことんオンザレールのまんまだがね〜。

走行距離は10万を超えているのですが、実はサスペンションのOH なしでここまできている由。フッカリした絶妙のいなしと、コーナリングの際にはさらに心地よいのがクセになりそう。全体にまるい印象か、と思いきや直進時には安定感と鋭さもあるし、なんといっても速い!全体の印象は「抗っていない感じ」。

「空飛ぶジュータン」というのが実在するとしたら、まさにコレ!といえばお分かりでしょうか(わっかんねえよなあぁ〜)

おそるべしトクイチオート

 

乗ると運転がゲヒンになってしまうクルマ、ってありますけれど(私だけか)、こいつは逆。ドアを開けるときから、上品に振る舞わないと、という気持ちになるクルマです。佇まい、振る舞い、その他すべてが上品。セダンの衰退がいちぢるしいと言われる昨今ですけれど、こいつを忘れてもらっちゃあ困りますよ、とトクイチオートに言われている感じっす。

画像は、フーンそんなものかにゃ〜、といって、まったく無関心なご様子のももちゃん。これから深夜まで熟睡ののち、今夜も「にゃキン」でございます。

 

 


成熟期なのか?さらなるLED化を推し進める

2018-04-16 06:45:37 | 今日の逸品

三寒四温のなか、いよいよ芽吹きの季節。

お花見だなんだと浮かれているヒマもなく、GWが目前でございます。

ところで、ホテルの電気代は、常に悩みのタネ。常時、稼働しているぶんだけでかなりなものですけれど、冬季に限らず、日照の長いはずの夏季にもそれなりにかかる。節電といったって、そんなのそもそもがあたりまえ。電気代には常に悩まされております(爆)。

先日、夕方になった、というので玄関部分にある照明を点灯しましたら、チラつきののち点灯せず、というのがありました。おおう、うちのLEDにもいよいよ交換時期到来か、といって球を外してみましたら、外側の金属カバー部分が真っ黒に焼けて高温になっておりました。なんだか不気味な感じ。

それでも使用開始からは5年以上はもったことになります。LED一般化初期のこの頃のモデルでは従来の白熱球にくらべて全体に暗く、そこが不評だったので、次期型は明るいものを、というので調べ始めると、これがあるわあるわ。

いつの間にやらハロゲン球の代替えになるビーム調の光の強いものや、コーン型、と呼ばれる、LEDをとうもろこし状に貼り付けた全方位照射タイプなどなどが出現しているでわないですか。しかも値段を見てびっくり。

ううむ、新手のこいつらはやはりまだまだ高いなあ、2280円かぁ。といってよく読みましたら、6個セットとか書いてあります。ううむ、すごい。LEDのビーム球だったら1球でこれくらいがフツーだったのが、ここへきて異様な安値でアマゾンにたくさん転がっています。

例外なく中華製ですけれど、口コミなどでも星5つ、なんてのが多く、評判はいいみたい。耐久性だけはさすがに未知数ですけれど、どうやら使えそうだ、という判断から部分的に導入決定となりますた。

フシギと、これらのバカ安電球さまたちは、近所のホームセンターには並んでおらず、現物を手にとって見られないのがネック。仕方がないので、地道にアマゾン頼みをして、良さげなのを買って試しては、買い足す、と。配達の方たちのお手を煩わせております(汗)。

20年来の懸案だった、GXと呼ばれる電球型蛍光灯の特殊な口金に対してもアダプターが出現しており、ようやくフツーのE26にスイッチできるようになったのもニュースか(おそいよ)。

ほんの5年ほど前までは、LEDだ、というだけで配光やら明るさ、ほぼそっちのけで飛びついていたものですが、いよいよ目的に合わせて選べるようになった感じ。

上の画像では、テーブルの上にスポットが当たった感じが出ているでしょう?これ、最新型の証(爆)。


Date Just 2 廃盤ってなに?

2018-04-09 10:26:44 | 今日の逸品

さて、画像はDate Just 41。新世代のムーブメントとケースを背負って、現行ロレックスの各モデルの中でもトップクラスの看板モデルといってよい一本。これぞロレックスというわけっす。

で、これのリリース直後からウワサのあったDate Just 2が、いよいよ廃盤となった模様。

同じシルバーダイヤルで比較してみましたけれど、ケースその他はすべて同じなまま、インデックスのサイズの違いだけでここまで印象が違うか、といってたまげます。あ、41にはジュビリーブレスも装備されたのも大きな違いか。

上品な41に比べて、2はなんっかギラギラしちゃってますね〜(爆)。ドヤ時計一歩手前(爆)。かろうじて、デイトジャストの意匠と、オーナーの上品さ(うそ)でもって踏みとどまっておられます。

んが、そこがまたお気に入りだったりするわけ。

実は、41では中身のムーブメントが完全な新型で、トケイとしては飛躍的なアップデート。新ムーブの採用はロレックスとしても大々的なモデルチェンジでしたから、もっとガラリと変わってもおかしくないのに、この程度の見た目の違いに止めるあたりに美学を感じるひととき(爆)。保守本流というべきか。

930〜964時代の911のモデルチェンジみたいで本当に清々しいっす。

2のオーナーとしては、今後の相場が楽しみなわけですが、不人気モデルに限って、化ける、という伝説どうりになるかどうか(そっちか)。

こうしてすでに旧型となった3連ブレスと短小極太インデックスを眺めておりますと、独特のどや意匠でデイトジャストの本流から外れそうになったあたりがdate just 2の持ち味だったのかも、と整理することもできるか。

41の方向性が見えてきたかに思えるいま、この2は、20年後くらいに歴代デイトジャスト史上、もっともスポーティ(=どや)だったモデル、といわれるのかもしれません。

 

 


新年度に備えて時計もリニューアルしておく

2018-04-08 09:51:38 | 巷の良品(爆)奥さん、お買い得ですよ!

明日あたりから、いよいよ新生活、というお方、多いのでわないでしょうか?

そういう私は、なーんにも変わらず(爆)。キブンをかえて臨みたいものよのう、と思いましたので(あほか)ロレックスの模様替えをばいたしました。

がーん、ROLEX GMT2 ジュビリーブレス仕様っ!今回は、オリジナルの赤黒ベゼル装備として、ちょっとだけ「懐古調」を表現してみますた。さらに全くの偶然ですけれど、先月終了のバーゼル2018で、現行GMT2にまさかのジュビリーブレス復活ですって!

私のGMTも気がつけば、入手からはすでに25年経過。そのかん、様々な仕様を試してまいりましたが、黒赤ベゼルにジュビリーブレス装備は初めてのパターン。

かようにGMTというモデルでは仕様を変えて楽しむことができるので、本当に助かります。や、飽きるってことでもないんですけれど、こうして20年以上のお付き合いの中では、キブン変えたいこともあるじゃないっすか。

いかなロレックスといえども、こうしてバリエーション持たせて楽しめるのはこいつだけ。トケイが新しくなったみたいで、ウキウキいたしますぜ(ターンジュン)。

5連ジュビリーブレスは、定番の3連ブレスに比べると、フィットが格段に上で、個人的にはクラシックなフンイキが出てくるのがお気に入りでございます。ロックのつかない、クラスプタイプというブレスレットも今や貴重品扱いだから、大事にするように、と言って時計屋さんに言われました。

ちなみに聞いた話ですけれど、先日、顧客のたっての依頼で、日本ロレックスにOHを依頼、その際に18Kのベゼルの交換も依頼して、戻ってきたのはよいが、それまで付いていたベゼルは返却されず、「没収」となったそうな。

ううむ、ロレックスではよくきく話ですけれど、18Kベゼルともなれば、15〜20万円はすると思うんですがねえ、なんか納得できない気がするのは私だけ?

「交換」だなどということにならないように、大事に使いな、というのがここから読み取れる教訓ですが、なかなかコワイお話です。

私の時計から外した青赤ベゼルはだいぶ良い味わいが出てきました。この3連ブレス+青赤ベゼルの仕様でここ10年ほどやってきましたけれど、私の中ではGMTの定番っす。ヴィンテージ感というのでしょうか?特に赤の褪色がすすんで、今後が楽しみっす。

ただし、アルミ製なだけあって、変形が出てしまうそうで、エンドレスに交換が可能なわけではないそうです。大事に使いな、ということで。多分このまま数年は楽しんで、その後に日本ロレックスでOH。その際に新品の赤青ベゼルと3連ブレスをおごってイッキにリニューアルを図れれば、とそんな計画。

 ちなみに、青赤ベゼルはペプシ、黒赤はコークベゼルと呼ぶんですと、なるほど!

 つい先月閉幕したバーゼル2018では、現行GMT2にペプシベゼル復活!さらにジュビリーブレスと、赤のGMT針装備だ、ということで、見事に既定路線をトレール決定。

残す砦はこの赤黒ベゼルを復活させるのかどうか、というところのみとなりました。

 

と思ったら、しっかりリリースされておりました。ギャフン

 

 

 


加齢なる遠足 🅱️子さんに乗って、新潟まで靴の手入れに出向く(あほか)

2018-04-07 19:20:00 | 加齢なる遠足(爆)

新潟と長野では、なんと桜が満開。まだ4月前半ですから、異例の早さですが、これもまたよし。梅と桜が同時に、ってのは例年通りか。

そんな中、ローファーの手入れが大成功したのに気を良くした私は、気温上昇のなか、新潟に出向いてまいりました。

新潟は20代の頃から通いあげておりまして、馴染みの深い県です。

平野部分が広大で、クルマでのドライブにはうってつけ、というのが主な理由ですけれど、今回は新潟の街中が目的地です。

理由はなんと靴修理。普段の靴修理なんて、それこそイオンのミスターミニッツで十分なんですけれど、たまにはこだわっているところに行ってみるか、というので出向いてまいりますた。

今回はジョンロブのジョドファーっす。

初めて行ったロンドンで、1週間ほど履き続けたのと、去年の暮れに湯治で九州に渡ったおりにやはり1週間ほど履き続けた以外は、週2、それも冬季のみという使い方だったのですが、かかとの減りとソールの前端がめくれてきてしまったので、修理が必要だろう、という雰囲気です。

お店の方の意見では、カカトはまだいけるが、ソールの方は全体に摩耗が進んでいて、なにかしらの手当が必要な状態、とのこと。

オールソール交換ですか、と色めき立ったのですが、そうではなく、もともと薄いソールながら、支障が出るレベルではないので、ここは補強程度(ラバー貼り)。にとどめて、カカトはトップのみ交換。次にかかとが減ってきたあたりでまたご相談、ということになりました。

個人的にはどんな気象条件でも履き倒せるうえに、フィール極上のラバーソール系に行ってしまいたいところなのですが、「もったいない(発言のまま)」とのことでしたので、従うことにいたしました。

というわけで、一件落着。

もどりには、兼ねてから行ってみたかった岩室温泉でございます。

新潟から少し南下したあたりに位置する、硫黄泉で有名なポイントですが、未開拓だったので興味津々でございます。

画像のような、内風呂が完全貸切。このエリア随一の名泉と言われるこちらでも平日の昼間なので、こんなもんです。硫黄と塩泉が合わさって極上。ほんとうによいリフレッシュとなったのでございますた。

館内には、お寿司屋さんもあって、日本海産の海の幸これでもかのお寿司もいただけます。

もどりの上信越道では、夏タイア装備のB子さんが最高速度(法定)を叩き出す中での帰宅となりましたけれど、本当に楽しいドライブですた。往復600kmほどでしたけれど、日帰りの弾丸ドライブで全然ヨユー。この疲労感のなさはまさにトクイチ謹製でございます。

来月にはタイア交換ですけれど、銘柄どうっすかな、と。

ちなみにB子さんのタイアはコンチネンタルプレミヤムコンタクト2で、大体の寿命は5年ないし4万kmというところ。ジョンロブのレザーソールは、ざっと250km程度、というところでしょうか(w。

 


履き道楽 2018 ローファーのレストア

2018-04-07 08:51:39 | 履き道楽

画像はおいまつえん の庭でようやく満開となった梅でございます。気温は、高めながら、乱高下。冬物をいつしまうのか、毎年のことですが悩んだりしているうちに、年度が変わりましたw

さて、年度末には恒例の靴のお手入れでございます(そっちかい)

履き道楽は、ローファーに始まり、ローファーに終わるのです(ほんとか)。一足目のリーガルは35年もの(驚愕)でオールソール交換2回を経てまだまだ現役。

と言いたいところですが、流石に安物(爆)。

当時、雑誌POPEYEなどでもてはやされていた、GH.BassのWEEJUN と呼ばれたコインローファーのもろコピーで、当時25000円だったBass Weejunsを買えなかった若者たち(オレです)向けに売られていた、なんちゃってモデルです。

これすら定価では買えず、当時八重洲のリーガルの裏あたりにあった、リーガルシューバーにB級の放出品として並んでいたこの個体はたしか9800円で、やっと買った記憶がございます。

クロケットジョーンズが3万円代。エドワードグリーンやジョンロブが7万円弱で売られていた時代のお話です。ちなみに消費税導入以前(爆)。

靴も、このグレードでは、革そのものが光る、というのではなく、革に塗った塗料のガラス質が光る、というメカニズムですから、丁寧に扱っているつもりでも、いつしか革と塗料が割れてしまいます。

そろそろ寿命か、と考えないではないですが、そこは私。愛着たっぷりの一足を捨てられるわけがございやせん。レストアするべ、というわけで一念発起。手持ちのクリームとブラシで、3日ほどかけて徹底的にやってみますた(ヒマなのか)。

挟まれている、1¢コインは当時、はやったおまじない。タバスコをつけた綿棒で磨いたりして(爆)、バリバリでございました(とほひめ)。

今更ではございますが、私は靴ミガキには、2種類あると思います。ひとつめは「磨き」という言葉から連想しやすい、ツヤを追求するやつ。

鏡面磨きだ、などといって店頭や、歩道脇でみかけるやつは大抵がこちらで、5分から10分で一定の結果をみます。

テクニック的にはロウ=ワックスを重層的に塗り重ねて光らせるやり方。見栄えだけは良いかもしれないが、靴そのものには決して優しくないのと、じつは歩き始めた瞬間にワックスが割れてしまったりもします。

プロの磨きは、また別次元でしょうけれど、いずれにしろ、ロウを塗って光らせてナンボの世界です。靴そのものを大切にする、とかコンディション云々だとかそういったキーワードとは無縁の別世界。

靴磨きスタイルのふたつ目が「保湿」を主眼にした、お手入れ系。

ビーズワックスと呼ばれる、栄養クリームを靴に染み込ませて「保湿」ヲおこなうのが長年の私のやり方でしたが、ここへきて

これや

これにも手を出して、栄養クリームづいている昨今です。メンズイーエックスの別冊の影響つよし(爆)。ここ5年間はこればっかりです。なんといっても、靴への吸収がよく、塗るそばから靴に吸収されていってしまうあたりはクセになります。

ツヤよりも、革の質感が全面に出るあたりが J L狂いの私にはピッタリでございます(爆)。靴そのものにももちろん優しく、えも言われぬ見事なツヤが上品に出るのもウレシーところ。

ちなみにこれら栄養クリームを靴に塗りつける際には布切れではじつはダメで、指で塗って、ブラシで刷り込む、というイメージが正しいと思います(個人の感想です)。布だとつけすぎになる傾向強し。

なので

こんなブラシもひととおり揃ってしまいました。それぞれに機能があって、たまげます。特に左端のブリストル(豚毛)。

各種クリームを塗りたくるうちに、このブラシでシャカシャカやるだけである程度ツヤが出てしまうほどになりました。ブラシも育つんですね〜。

さて、今回のレストアは言うまでもなくツヤ出しではなく、「保湿」が目的です。なので、上記のクリームを思い切りローファーに「充填」いたします。

まずは積年のワックス類を根こそぎ落とします。

これの出番。20年来の愛用品ですが、汚れ落とし、とラベルにはありますけれど、ワックスやクリーム落としです。近年ボトルデザインが変わった上に、500ccサイズがリリースされて助かっております。500サイズのみ、ボトルの注出方法も工夫されていて最高。

すっぴんに戻すと、うへえもはや限界か、というくらいに傷んでいてショックを受けますが、現実を受け入れることにして(爆)、ひたすら丁寧に拭き上げます。この工程のみ、布を使用します。

ヨレや切れなどがないのがせめてもの救いか。シューキーパーのおかげで変形も最小限ですが、ヒビ多数。革の乾燥を放置した結果です。

80年代のローファーはこのようにつま皮が短めで、足そのものを小さく見せるスタイルでした。いまだにバランスが良いと思います。

クリームは2本指にとって、塗りこむように塗布します。乾燥まで数十秒から数分ですから、そしたらブリストルのブラシで拭き上げる、を5、6回繰り返すうちに、靴に柔軟性が戻ってくるのがわかります。なんというわかりやすさ(爆)。

しっとりして、重みも増してきます(まじ)。

ヒビだけはどうにもなりませんけれど、それでもクリームの効果でマシになったか?ここのモカぬいはたしかリーガルトーキョーで直していただいたものです。靴のダメージが一番きやすいのがこの箇所ですね。ローファーの場合には縫い目が絡んでいる関係で、ほつれたのちに画像のように割れるわけね。

ツヤもこの通り。ギラギラが落ちて、ナチュラルな感じが戻りやした。

ううむ、これでおしまいか、と思いきや、さにあらず。

もったいないようですが、靴底にもクリームを塗りたくります。専用の木酢を使ったオイルでも良いのですが、デリケートクリームで十分以上。硬化したままの靴底は減りやすく、割れやすいので、是非ともしっとりするまで塗りたくるのがキモ。

じつはアッパーよりも、靴底のケアの方が履き心地と耐久性には効果ありとみました。

しばらく履かずにしまっておいた、などという靴を再度履きはじめる、なんてえときに靴底にオイルを塗るかどうかでレザーソールの寿命はガラリと変わります。ここキモっす! 

願わくばあと数年、というかこのまま保湿さえしておけば50年コース?