Aesopは、知る人ぞ知るのボタニカル化粧品ブランド。シャンプーなどのヘアケアからはいる場合が多いのですが、いまやAesopのプロダクツを店のどこかに置いておくのがミシュランガイドに掲載される条件のひとつに挙げられるほどのステイタス(ウワサにすぎません)。
良質なハーブをふんだんに使った、好印象、高性能なプロダクツを連発する目の離せないメーカーっす。HPをはじめとしたイメージ戦略がお上手で、非常に参考になります。ブランディングというやつか。
和製コスメブランドにMark's and Webb というのがあるのですが、明らかにAesopの後追い。じつにAesopの3分の1のプライスながらかなりなパフォーマンスを有しておられる関係で、私もこっそり使っております(爆)。
ハーブといってもぜんたいに控えめな香り立ちで、落ち着いたデザインセンスのお店とパッケージならびにボトルデザインで独特なブランドイメージ。お値段はそれなりなこともあってなかなか美味いところを突いておられるブランドっす。
普段使いのヘアケア、フェイスケアが中心でしたが、近年、コロンの展開もなさっておられ、期待して試したのですが、これがダメダメ(爆)。
歴代のコロンはどういうわけか、ド派手。香りがキョーレツすぎて使えやしない。明らかにメインラインとは一線を画しておられます。
殺虫剤かトイレの芳香剤(爆)みたいになのばかりで、テスターだけで十分。
一瞬で「ないわー」となってしまう「傑作」ぞろいだったのは、他のプロダクツがことごとく控えめな香りで秀逸なのに比べると不思議なほどでございました。
製品企画はオーストラリアなので、作り手がそういった原産地の風土を反映した結果なのか、と勘ぐるのですが、コロンに関してはフランス人の有名どころを起用しているので、あまり関係なさそう。
で、去年の秋にリリースされたHwylもその類なんだろうな、とタカをくくっていたのですが、ウェブの情報や、メルカリの中古品などのコメントを読んでいると、なんとなくですけれど、今までとは路線が違うみたい。
スモーキー、ウッディー、リッチな、と表現されているのですが、さらにHPより抜粋。
イソップのフレグランス、ヒュイル オードパルファムは、日本古代の森の新緑と静寂が合わさった香りです。重力を感じさせないスモーキーノートで始まり、コクのあるスパイスの香りと深緑のテクスチャーへと香りが降りていきます。
フランス人調香師のバーナベ・フィリオンとのコラボレーションにより完成されたヒュイルは、ヒバの木と苔が波のように起伏する日本の苔寺の庭からインスピレーションを受けています(引用ここまで)。
ううむ、なんのことだか、全然わからねーし(爆)。でもおぼろげにああ、あのタイプか、と想像だけはついてきます。
というわけで、例によってメルカリに出向き(爆)、ワンプッシュしただけの中古品(またかよ)に手を出してみました。いやあ、新品で買ってもいいんですけど、経験上、イソップのコロンだけは信用できないっす。本当に使い手を選ぶキョーレツさは類を見ないんです(きつぱり)。
で、試してみたところが、これがすばらしい!!
今までの一連のコロンのキョーレツな印象がウソのよう。ひたすら控えめなトーンで、ちょうど上の画像のボディスプレーのような印象です。ひとことで言って、使いやすい。メンズコロンはここがキモっす。
このスプレー、私の長年の愛用品でして、使っていることを忘れさせてくれるレベルに終始するのがお気に入り。仕事柄ちょうど良いわけです、はい。特に発汗の季節ね。
ベチバーと呼ぶ苦味を感じさせるハーブを中心にしたシブめの香りでして、メンズ向けの控えめなトーンです。
最後に残るトーンもビミョーな感じでわからなくなってゆく理想的なタイプです。ミョーなフローラルやシトラスが残ることもない。
Aesopのコロンではここまで3種類がリリースされたうち、前2作は明らかにレディース向け。が、このHwylは明らかにメンズ寄りの仕上がり。
これは長いおつきあいになりそうです。仕事柄、終業前に使うのは憚られるのですが、仕事を終えてお風呂にも入り、ビールでもやりながらくつろぐ、などという時にはうってつけ。
気分転換のヒマがない昨今。これは大いなる気分転換というものです。
メンズのコロンはここまでの私の経験では、ビンの3分の1程度までの間に大体飽きてしまうか、使えないことに気がついてしまう、というカナシー結末のものが9割以上でございましたが、これは別格。とにかく香りそのものを意識せずにいられる。他のイソップ製品にあるほのかに香る、という性能が備わっています。
失敗の多いメンズコロンの世界では(爆)、このような出会いは非常に貴重。お探しの方、オススメですよ〜!