本州の上空にはべったり前線が張り付いて、どうやら「秋雨前線」な模様。ということは、事実上夏は終わったのです(祝)!
一夏の思い出、というのにはあまりにも儚い、多忙だったことのみキヲクに残る夏でしたが、そこは柔軟性に富む私のこと。仕事ばかりではなく、楽しいこともたくさんございました!
というか、仕事そのものが非常に楽しいので、なんてえことはございません。
つい先日、このブログでもおなじみのI君がお見えになり、ボクスターのミッション比較をおこないましたので、そのリポート。
距離ほんの18000kmたらずの、2005年式、2.7lの5MT。さらにアークテックシルバーに黒幌、黒内装、と、まさに素のボクスターというやつで、クルマザッシ方面では絶賛されたスペックの個体です。
まあね、アタマで考えれば、MTのほうがキモチ良いのは自明。
特にボクスターでは、車重とパワーの関係から、そのキモチ良さが、MTで際立つあたりがこんかいの味わいどころ、というやつです。
3000rpm前後から得もいわれぬ快音とともに湧き出してくるトルクを、VW謹製のショートストロークでコクコクきまるMTをあやつりながら、おもうさまトルクを楽しめる、というのはこりゃあTIPユーザーの私には目の毒以外のなにものでもない(爆)!こりゃもう、祭りですよ祭り(北島三郎の「祭」ここから)ハアッァぁ~、ときたもんだ!
案の定、ほんの2000rpm程度からキモチ良くレスポンスしてくるツインカムフラット6はひとことでいって極上!トクイチオート整備も最新Ver.のイオンブリッジ2が投入されている関係で、まわるまわる!
レブカウンターで4000rpmも回せば、普段の習慣でシフトアップしなきゃ、と思いはするのですが、イキオイづいているほかに、トルクを伴って非常に味わい深い回転上昇が起きている関係で、思わずレッドまで、というのを何度も経験いたしました!エンジンを味わう、というこのお作法。お好きな方にはお分かりでしょうが、ボクスターのそれは特によい。ツインカム、それもポルシェ謹製のそれはダテぢゃないっす、というかトクイチオート凄すぎ(きつぱり)。
整備の結果がここまでクルマのコンディションに効いてくる、というのは経験してみないことには語れない、というものです。
I君にいわれてはじめて知ったのですが、05モデルでは、その後オプションとして設定された、スポーツエキゾーストの設定がなく、そもそもスポエキ級の排気管が装備されているのだそうで、始動からして別物のけたたましいオトがしております!ううむ、シビレル~(爆)。
I君はどうやら、こいつを手放して、新型ボクスターに移行したがっているご様子なのですが、理解不能。しかもこの距離ですよ。せっかく手に入れたんだから、もっと距離を乗って様々に楽しめば、と思うのですが、彼にはもう十分なのでしょうか?盆栽愛好家(完全意味不明)として名高い彼のことですからして、おおかたそんなところか(爆)。
この個体には、トクイチオート整備の最新Ver.までがすでに投入済みで、ご本人はブレーキがどうの、サスペンションのいなしがどうの、といろいろと気にしておられたのですが、わたしにはそのようなヤレなどさっぱり感じられませんでした(ニブいだけですが)。
大枚はたいて、ここまで育て上げたからには、売るのなんて、骨の髄までしゃぶり尽くしてからでもヨイ。つまり投資は回収が伴ってこそ、なわけです(おせっかいご容赦)。もちろん、売却=回収なのだ、といわれればそれもそうですけど、私の意見としましては、回収=乗って愉しむこと(きつぱり)!
こんなに特別に仕上がった、オイシイ個体でも、現実には売却ともなればほんの二束三文で買い叩かれるのがオチ。
こんなに楽しい個体。できることならば、私が引き取って、といいたいところなのですが、どっこいMTからTIPに乗り換えてみますと、これはこれでヨイではないですか~。
動き出してしまいさえすれば、早めのロックアップが効くのと、低速トルクがノーマルとは段違いに出ているあたりが効いて、MTとほぼ同等のフィールが得られるのがウリ。トルクがここまで、特に低速でのドライバビリティに効いてくる、というのは新鮮なオドロキですが、ここがキモ。
クルマはもっと楽しくなる、というトクイチオートが打ち出しているフレーズの真意はじつに低速域にあるのです。
高速からのシフトダウンがステアリングのスイッチのみで難なく行われるのも、ヘタレの私には助かります。
この日の第2部(爆)では、夕暮れのR299に繰り出したのですが、3ケタからのヒールアンドトゥを駆使した減速だ、などというたまらないシーンを100回はやり過ごすうち、うまくできたのなんかほんの数回(Iくんごめんなさい)。
超高速巡航の機会の多い私にはやはりATが精一杯というかんじでした。
MTでは、次はもっとうまくやったる、という課題が常に残っているわけで、清々しくてよいのですが(爆)、なに自分のクルマともなれば、クラッチ交換には60~80万円程度の出費(大抵クラッチのみでは済まないので、この金額となります)は常識ですからして、そういうのはカンベン(へタレの戯れ言、ご容赦)
おもにMTとTIPとの比較で問題になる発進加速でのフィールですが、ここもボトムエンドのトルクが焦点。
おもにデンキとオイル方面のチューンナップによって補われているのが、如実に感じられて凄い!
市街地での走行ですと、TIPでは信じられないほどの低回転域でシフトアップがおこなわれるのが常ですが、そういった比較的高いギヤで低速をやっつけるなどという場合にもリニアに車両が追従してくるあたりに一連のエコノマジックシステムの凄みを感じます。
それにうちの個体は手に入れてからまだほんの数年。距離にして2万kmいくかどうか。ようやくトクイチの整備に特有のねっとりとした「あの」フィールが出てきたかな、という段階ですから、まだまだ成長途中に思えるのは気のせいというものでしょうか?
あと少なくとも10万kmほどは愉しんでおいて、と考えておりますが、それもご縁次第でございますわねえ(とほひめ)。かくいう私も次期FXには997狙いなのは当然至極といたしましても(爆)、クルマ屋さんをそんなに喜ばせる甲斐性はございませんて(カネがないといいましょうよ)。
いやあ、それにしても久々のMT、それもボクスターのそれは最高ですた!売ったところで二束三文。次に買った人を、そんなにシヤワセにしてどうするの?売り急がず、また乗せてください(爆)!>I君。
現状であの個体を手放す、ってのは、のり巻きのせんべいを、海苔に巻かれた部分のみ残したまま、ゴミ箱に捨てるようなものですよ、といえばイメージしていただけるでしょうか(完全意味明瞭)?
と、ここまでいっておいてまことにアレですが、個人的には同一モデルの新型などに手を出したところで元の木阿弥。結局、乗らずに売りに出す。てのがみえている。そんな愚行を犯すよりも上級モデル=991あたりが年齢的にもヨイと思う昨今(いったいなにがいいたいのでしょう?)。