妙見温泉のお宿は本当にさまざま・・・1泊2000円台からの湯治スタイルをつらぬいて人気を博している湯治宿にはじまって、トップエンドには「石原荘」とこの「雅叙苑」があります。
この2軒も実はまったく違うスタイル・・・石原荘には泊まっておりませんが、妙見温泉の1泊目に「きらく温泉」に泊まった折に「ユーロ(爆・・・湯路とかきます。妙見温泉の宿泊客のみが購入可能な湯巡りパスポートっす)」を600円でゲットしておいたおかげで通常1200円の日帰りをこの湯路の600円で楽しめる、というウラワザを駆使してお邪魔しておきました・・・ロビーその他浴室周辺はよくデザインされた高級温泉旅館のそれで意外性やサプライズなどは特にない「期待通り」「ウワサどおり」を望まれる向きにはまさにうってつけ。ところが雅叙苑はそうではない・・・なんというかとにかくユニーク。
到着時には偶然ですが、シャチョーさんにもごあいさつができ、短時間ですがお話もさせていただきました・・・なんでも別施設「天空の森」に最近はかかりきりで雅叙苑でお目にかかれるのは珍しいことらしい・・・「温泉リビング」を見に信州から参りました、と伝えますと「きっとご期待通りです」と自信満々(驚)!うひい、すげ~(爆)。
ズガーン、温泉リビング全景!!この手前にお座敷、さらに囲炉裏を装備した板の間があって、通常でしたら4名くらいはラクに使えるお部屋をひとりで使うのですから、そこはそれなりの対価となるわけですが、雅叙苑の対応はミゴトです。んま、きっとそんな要望もたくさんあるのでしょう。
ご覧のように部屋の中央にドカーンと岩風呂が鎮座、しかも源泉かけ流し・・・ということは湯気などが滞留しないのか、となりますが、実は浴室の上部は素通しで外気が通りますし、さらにその上に除湿と軽い暖房目的なのでしょう、エアコンも装備してある(驚愕)!その上に床面の大理石の下部に温泉利用の床暖房を施してあり、足元ぽかぽか。夏場には川の水をながして冷房とするそうな(驚愕)。
顧客全員チェックインからアウトまでほとんどの時間をここで過ごされる由・・・ううむ、スゴイ、すごすぎる!なんというかユニーク・・・シャチョーいわく、古民家の離れを移築ののち改装、そこへ露天風呂をくっつけてというのはバブルの頃にすでに始めていたのだそうで、それを黒川温泉の旦那衆が見つけてパクり、こんにちのアレになったわけで、うちとしてはゼッタイ真似されないものを、というので敢えてこれを提案してみた、のだそうです。
星のリゾートみたく、出資を他から募って、というスタイルではなく、ハダカ一貫すべて自分で、というのはなにやら非常に励みとなるわけですが、夢に思い描いてはみてもいざ、このレベルまでの実現となったときにはなかなか、となるのが現実です。実際にここまで実現するからにはやはりものすごいニンゲンとしての実力というか強さをお持ちなのでしょう。見習いたい、と思いながらここまでやれる自信なんかねえ、と(なさけなや~)・・・とにかくものすごいものを見せて頂きました!
夕食、朝食ともに地産地消の極み!かまどで炊くご飯や炭火であぶる地鶏、自家農園製の野菜などなど、さまざまな原点回帰を感じさせて圧巻。一言でいってよく「練られている」。おそらくご自分への投資、というのでしょうか、様々な体験を方々でなさった上で感性を磨いておられる、そいうセンスのよさやユニークな思考がしっかりと訪れた客に伝わる。
別施設「天空の森」には実は芸能人の日帰り(!)利用が非常に多いらしい・・・鹿児島空港からのアクセスのよさをモロに生かして午前中から最終便の時間までご滞在、と・・・
たしかにユニークですが、どこかにアマンあたりのエッセンスも感じられるあたり(いったことないが)、シャチョーもずいぶん勉強、つまりはお金を使っておられるご様子。私も負けませんよ~(レベル違)!