さて、ロレックス売買相場の異常ぶりは前記事でお知らせいたしましたけれど、じつにこのギョーカイにもコロナの影響が出ておりますた。スイスで開催予定だったスウォッチグループの展示会が急遽中止になったのです。
このぶんですと4月開催のBASEL2020もおそらく中止。トケー屋さんにとって最大のイヴェントといってよい集まりだっただけに衝撃はでかいと思われます。
同モデルの中古並行輸入品が新品正規店定価よりも10万円高い、というのはにわかには信じがたいわけですが、ここ日本での実情はこうです。
買い替えのタイミングとしてはすでに遅かったか、と後悔しきりだったのですが、なにこんなことで諦める私でわございません(ばかと呼んでください)。
現行モデルに近いレベルの内容で、同価格帯のなかで比較検討するとなれば、まあだいたい上の4モデルから、ということになります。4モデルのうち、右2つはケース径が36mm→39mmへと大きくされているのがわかります。
ひとことで言ってモダナイズ。
これすらロレックス が何年もかけて決断を下した結果です。この36mmケースというのは長年続く王道サイズです。トケイのサイズはそれこそポイント。1mm違うだけでも、まったく異なる印象をあたえるのは不思議なほどです。
使い手の腕の太さとの兼ね合いもありますし、服装との兼ね合いもあります。要素はそれこそ無限大。
2019 年リリースの最新モデルですが、その名もDateJust 36。41に続いてロレックス が放った王道モデルです。41mmケースをリリースした上でその数年後。満を持して長年続いた歴史のある36ケースをリファインして再投入するあたりがニクい。
ポルシェのモデル追加の手法にそっくりです。
この36は細部のブラッシュアップが凄まじく、ただでさえ50年以上も続いて完成度の高いモデルなのに、細部の完成度がさらに高められていて、完全なニューモデルに見えるのが特徴です。私もデイトジャスト2卒業の折には検討いたしましたが、高くて手がでやしねえ(爆)。
詳細は専門誌などをご覧くださいw。
スポーツ系のロレックスで厄介なのは、モデルチェンジがおこなわれて旧モデルになった瞬間にドカーンと値段が上がってしまい、ふたたび相場が乱れること(爆)。
最新モデルを一気に抜いてしまうこともザラで、この辺りにロレックス 各モデルの完成度が垣間見えます。まさにコアコンピタンス。あな恐ろしや。
さらに詳細に各モデルのスペックを調べてみますと、どうやら2010を境にエクスプローラーをはじめ、各モデルにも満遍なく高級化のお化粧が施されているのがわかります。リファレンスと呼ぶ商品番号が1→2になるのが目安。
エクスプローラーでは高級化路線を端的に示すのがブレスレットの重量感。ここはデイトジャスト2で痛感いたしました。
2010以前のモデルでは同じステンレスでも中空のものだったのに対して、2010からはソリッド、つまりムクの重いものが使われています。ここポイント。重くてデカけりゃ高級なのかよ、というギロンもありますが、このあたりはトレンドです。腕に巻いてみれば納得する仕組み。
このブレスレットのムク化はモデルの歴史の中でもケースの大型化とならんで最大の転換点ではないでしょうか?人気モデルばかりをラインナップするロレックスですが、このように巧妙にトレンドを取り込んでアップデートを計っているあたり、非常にベンキョーになりやす。
上場のセールスにあぐらをかくことなく、常にブラッシュアップを怠らない。こいつを繰り返してさらなる高みへ、というわけです。ユーザーとしてはヤラれますぜ〜(爆)。
大型化、重厚化は値上げの口実である、ということもできるでしょうが、商品力を上げるためのブラッシュアップであるという解釈ができればおっけい。上の画像はデイトジャスト2のリリース時のものですが、プラチナのような輝きを誇る904Lスティールの採用、というのもこのあたりからです。
医療用で加工が非常にむずかしいといわれる素材がふんだんに使われています。繰り抜いたのちに3年寝かせるという伝説のあるオイスターケースにくわえて、904Lの採用というわけで、ポテンシャルがさらに嵩上げされるわけですね。
実際、2010年前後からリリースされるモデルはすべて価格帯が上げられていたのにはひいたものです(爆)。
アンタ、PC頼みでよくベンキョーしてるみたいだけど(爆)、どんなにベンキョーしてみたって、正規店に頻繁にかよわない限り、買えやしねえわ、とお考えのそこのアナタ。その通りでございます。が、ここへきてホワイトナイトが出現したのでした。
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