画像は、大丸旅館全景。正面が湯小屋。右側のウイングが藤花楼と呼ぶ、高級セレブ棟。左は一般の庶民棟(爆)。よく見ると、浴槽から直接、川に向かって、源泉が滝落としされているのがわかります。これらの源泉はすべて、浴槽の湯口にコップが置かれているのです。
つまり飲泉可能なものをちょぼちょぼながら、かけ流している、ということで、なんとも贅沢な眺めでございます。
別府あたりでは、このちょぼちょぼがドバドバなので、豪快そのもの。インバウンド受けするはずです。
お風呂は、
基本、このような笹にごり、と呼ぶグリーンに、炭酸ガスが含まれており、湯口に手を当てて飲んでみますと、ダシ入りサイダーといった趣で悪くありません。ガブカブ飲めるようなものでもありませんが、浴槽から溢れるこれが、そのまま川にザザーッ、と流れてゆくさまを眺めるのは極上。
画像は、セレブ棟の貸切風呂から撮った画像(てへぺろ)。非常にゼータクな気分に浸れます。
長湯にたどり着いた翌日は思い切りお天気が良かったので、あちこち回ったりせずに、じっくりと長湯温泉を探訪するつもりで、すべて徒歩で楽しんでまいりました。
まずは、宿から数分で到達する、こちら
ラムネ温泉。日帰り温泉としては、非常に珍しいタイプの外観で、浴室その他、ロビースペースの椅子やテーブル、照明などの使い勝手もどこかアートが入っていて、独特。施設全体が、デザイナー家具みたいだ、といえば近いか。
そのうえ、泉質が泡つき自慢のソーダ温泉というわけで、全国からマニヤが押しかけることでも有名です。
が、今は真冬。それも師走の真っ只中の平日ですからして、まばらそのもの。この日は、日中と午後8時過ぎに出向いたのですが、ほぼ貸切で楽しむことができました。
これまた大丸旅館系列なので、BBC宿泊客でしたら、100円で楽しめます。そりゃあ、通いますわな(爆)。
露天風呂の泡つきが素晴らしくて、身体を動かすたびにシュワシュワと泡がはじける音が聞こえるのには感動しましたが、浴槽の温度がやはり真冬では低く、長時間浸かるのには無理があります。
甲府の山口温泉も、同等かそれ以上の泡つきを誇りますが、山口温泉はここよりも温度が高く、まさに適温!本当に長時間つかってしまうので、まったく完璧な温泉でございます。
でも、ラムネ温泉でも41度程度の浴槽が徒歩15歩の所にありますから、そいつと交互に浸かって極楽、というのが可能ですから、やはり完璧。
んま、どちらも自然の恵み。どちらがどう、ではありませんね。
「おんせん県おおいた」のキャッチは、いたるところで見られて、浸透しているようですが、地元の人と話しますと、そんな温泉ごときで別に騒ぐことでもないわい、と、自然体です。
まったく羨ましい限り、と言いたいところですが、毎日、こんな名湯に浸かっていたのでは、そりゃあありがたみは薄いか。わざわざ出向いて、このお風呂、というのがやはりありがたみが感じられて良いのかも。
画像は、有名なガニ湯。芹川の河原に湧いている温泉ですが、当然入ろう、と考えて出向いたのですが、いかんせん温度が低く、ちょっと無理。
気温が高い時期でしたら、快適かな、という印象ですた。通りかかるたびに寄って、その都度、温度を確かめるのですが、その度に温度は違いました。やはり自然の恵みっす。ううむ、また次回のお楽しみ、というところ。
芹川に沿って、登ってゆきますと何軒も日帰り温泉が出てきて、まったく、楽しいったらありゃしない。
いちいち寄っても良いのですが、泉質は基本、同じものですから、なにか面白そうなのはないかな、とブラブラしていますと、
商店に併設の、こんなのが見つかりましたので、ご厄介になりますた。
ううむ、これぞ長湯温泉!
浴室内には、長湯に特有の温泉アロマが充満していて、非常に良い香りを放っています。
画像は、オヤジのアブラではありません。湯の花でございます。長湯に特有のもので、成分が表面に張り付いたように浮遊するのが特徴。入浴中にも身体を動かさないでいると、この状態になります。
まったく美しいことこの上ない。温度も非常によろしく、湯治に来たんだなあ、との思いに駆られます。今シーズンあった、さまざまな出来事を振り返りつつ、こんな名泉に浸かる。これぞご褒美というわけですね。
戻りには、
BBCに一番近い、「正直屋」さんに寄って、うなぎ定食でございますよ。先日食べた、せいろ蒸しではなく、蒸し工程なしのいわゆる「地焼き」と呼ぶ、関西スタイル。それでも身は柔らかく、それでいて程よい弾力もあって、楽しめます。
ううむ、ヨイ!!
当然、ビールも大瓶でいただいて、気分が良かったので、さらに大丸のお風呂に浸かったら、ものすごい湯あたりに見舞われて(そりゃそうだ)、爆睡。気がついたら夕方、なんてえのもまた湯治の楽しみっす(ばかともいう)
湯めぐり、というのはあまりやらないことにしていたのですが、長湯、いえ、九州のこのエリアの湯巡りは本当に楽しい。去年出向いた、甲府エリアでは1日2湯が限界でしたのに、不思議。大分と熊本のこのエリアには、また行きたいなあ、と早くも再訪を誓うのでした。
というわけで、湯治2016の記事はこれでおしまい。
有名な浴槽にも、完全貸切で浸かってきてしまい、なんだか他に入っている人がいると違和感を感じるほど、ラッキーなタイミングで旅ができて、本当にシヤワセですた。旅はシーズンオフに限りますぜ。
加齢なる遠足は、この先、2017年1月の3度目のロンドン編に続きます(またしても完全シーズンオフですのう)。