嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

そろそろ買い替えどきなの?スーツ2016

2016-03-25 09:49:14 | コスメ・ファッション

ガーン!画像は、ロンドンの中心部もよいところ、Selfridgesの裏にあるWallace Collectionで見かけた英国紳士。

ううむ、ぜんたいになんてえことのないシングルスーツで、襟元はホワイトのレギュラーカラーにボウタイ。あとからカットオフしてあるかにみえた下半身には度肝を抜かれましたけれど、周囲からはあんまり浮いていないのもまたフシギ。ちなみにこの日のロンドンの外気温2度(!)。

それほど浮いてみえないのは、多分コレクションのオーラとのバランスが保たれているおかげですけれど、この方がこのままコート羽織ってOxford St.のパブに行っても、おそらく浮かない。

さよう、どんな格好をしていようが、本人が堂々としておればそれなりにサマになる、のよい見本といえるか(なぞ)。他のお客さんもニヤニヤしながら遠巻きにしてチラ見してましたけどね。

あまりにも目立っておられたので、お引き留めして今日のファッションのコンセプトを伺いたかったのですが、展示に気を取られている隙に、すぐにいなくなってしまわれたので、後悔至極でございます。

ところで、昨今のスーツのシェイプですが、ぜんたいに細身にシェイプされた造形がここへきてハッキリと主流。

流行当初は、なんだこれ、てなもんでしたけれど、スリム流行りも5年も続いたら本物になっちゃう。ここがファッションのビミョーなところで、旧型が徹底的に陳腐化されてしまうあたりがつらいわけです。

メンズファッションでは、周囲から浮き上がってしまわないように装うのがキモですから、たとえ10年前のものでもこうなるときつい。

数年ぶりに一念発起で買ったMensEXによれば、上着の丈がモデルによってはカーディガンのような短さのものまで出現してきたうえに、今年はダブルが台頭してるんだと(脱力)。

シェイプ具合や着丈がうまくいってるダブルの場合には、非常に華やかな印象ですけれど、ぜんたいのバランスどりが微妙なのもダブルの特徴です。

また、メンズマガジンのモデルはほとんどが8頭身に近い白人とセレクトショップの店員ばっかり。さらにもっとも写真の点数が多いのはトルソーに着せた上に、身頃を後ろでピン止めしてあって、やたらとカッコよく写してあるやつ、ときている。ここが大きなワナで、自身の4頭身+ズンドー加減を忘れて、ザッシ片手にアレヤコレヤと妄想するのは無上のヨロコビ。でも現実には、ねえ(自爆)。

 

幼稚園の卒園式みたいな(失礼)パツパツスーツの流行に乗る必要はけしてないと踏んでいるのですが、それでもファッションの「流れ」ってのは無視できないものです。

なき落合正勝先生は、流行から距離を置くことこそが、流行に取り込まれることである、と謎の名言を残しておられます。

80年代に正真正銘クラシックである、と言われた一着をいま取り出して着るのはもはやアナクロにすぎないのか。画像のような足元(TomBrowneさまです)が果たして、心地良いのか。

そのあたりを用心深く考察しつつ、今買うとすれば、の一着を探し求めてみたいと思います。

ちなみに私にとってのスーツは実は遊び着にすぎず、ビジネススーツとは一切無縁ですから念のため。

まずは、シングルの今風シェイプ。並みいるセレクトショップのハウスブランドでも、と妄想だけはしているのですが、これすらも一着ざっと10万円が中心価格。この流れですと3年も着たら陳腐化するのが目に見えておりますから、もったいない。

アンタ、クツには大枚叩くくせに、肝心のスーツでそのレベルかい、と思われるかもしれませんけれど、クツのデザインは変わりようがないレベルで完成されてしまっているのです。つまり死ぬまで履ける。そこいくとスーツのデザインというかシルエットはもって3年がせいぜい。値段だけで判断するのも危険ですが、スタイルが移ろいやすいものに投資する場合には、ま、よくてもこんなもんでしょう(けち)。

スーツのお値段で知れるのは、手仕事の割合ですが、現状なら5~7万円台で十分にモダンでスタイリッシュなやつが探せる、というのが持論です。

ヨーロッパ出自の「ファスト」スーツブランドには遊び着ぽいのも豊富ですから、実はこのあたりが狙い目な気がして仕方がない昨今。

この、イーエックス片手にショップやブランドの各HPを訪れてみますと、クラシックだ、クラシックだと喧しいのですが、どこからどう見ても私の理解していたクラシックとは無縁に思えて仕方がない。そんな浦島太郎状態からの服選びは難航を極めております(困惑)。

また、こんかいは私としても初めての足元からの服選び。まずは靴ありき、で服を選ぶとどうなるのか、ううむ(とほひめ)。

購入目標は2017のAW(爆)。さよう、これからじっくり選び抜いて、というわけですがね(そんなに先見てどうすんだよ)。

読者の皆様からのご助言、お待ち申し上げております!!

 

 

 

 


緊急速報! ブルックスブラザーズのポロカラーが大幅モデルチェンジ?

2016-03-25 09:04:56 | スペシャリテ

ううむ、最新のMensEXの綿谷画伯のコラムによりますと、なんとあのブルックスのメイカーズタグつきのボタンダウンシャツ。カタログ名ポロカラーシャツの型紙が大幅に変更されてしまうというでわありませんか!

身頃と袖周りにこれでもかの余裕をもたせた、背後から風を受けると風船のように膨らんだあのシェイプがいよいよ廃盤。

まあね、昨今のスーツやジャケットのフィット具合をみておりますと、あの袖周りの余裕=だぶつきなんか、いかにも時代錯誤でモデルチェンジもいたしかたないか、と理解はできるのですが、20代の頃からアコガレまくったあのオックスフォードの手触りとともに蘇る、ふわりと羽織るような着心地、ってのがなくなるのは寂しいものです。画伯はブラウジングルックと呼んでいましたけれど、初めて聞いた。

かくいう私もシェイプ感がきつめの現代のシャツに慣れきってしまっている関係で、懐かしさしか覚えない昨今ですけれど、旧型のこの名作が、店頭にあるうちに買っておいたほうが良いのか、どうか迷うところです。

シャツ1枚で、という場面がほとんどない私にとりましては、全くの自己満で終わる世界ですし、いまやタイドアップにボタンダウンをもってくる、というのも昨今の着こなしではあり得ない。

あのブルックスもご商売ですからね。虎やの羊羹と同様なアップデートが必要なのはごもっとも。客としてそれについて行くのかどうなのか、ここらで一枚、店員さんと昔話でもしながら買ってみるか、と妄想中。

 

 

 


加齢なる遠足 ロンドン2016-11 旅の終わりに

2016-03-05 09:23:35 | 加齢なる遠足(爆)

さて、とめどなく綴ってまいりました、ロンドン2016。

2度目の訪問も非常にたのしくすごすことができました。

ことロンドン中心部にかぎっては、地名からだいたいあの辺り、というのがわかるようになったのと、それぞれの街の空気感が想像できるようになってきたおかげで、気分に応じて行き先が決められるようになってきたのは大きいか。

中心部の密度は相変わらずすごくて、押しやられそうになるのですが、田舎ものが年に一度くらいはその中に身を置いてみるのも、必要な経験というものでしょう。

定番の観光からは一歩遠ざかった感じで、いいとこ取りだけしてかじっているだけなので、一生かかっても核心にはたどり着かないでしょうが、そんな気もまたないときているのでモンダイございません。

 

JOHN LOBB LONDONのスタッフ総入れ替えにはたまげましたけれど、いたしかたない。が、しっかりバイリクエスト方面で「つないでおく」のは今後のためにも重要(きつぱり)。

このあたりはきっちりと念入りにやってありますけれど、約束守ってくれるのかな?

今年も可能なら注文を入れる予定(買わないっていってたでしょうに)ですから、つぎのロンドンゆきもほぼ決定でございますね(真鴨)。

フラ語を磨いて、パリでお買い物、というのもアコガレるんですけど、この手の「嗜好品」の買い物は、ただカネだして買えば気がすむ、というものではなく、会話なり、雰囲気なりを思い切り楽しみながら半日くらいお店に入り浸ってするものなのです(メーワク)。

じゃなけりゃあ、ネット通販でオッケイなんですから。で、その会話レベルまでフラ語を磨くとなると自信ない。

諸条件を比較すると、自分にはやっぱりパリよりロンドンがいいかな、という印象です。ファーストフードが入り交じった食べ物のジャンク具合も私にはちょうどよいし、なんといっても50mに一軒あるパブ(爆)!あと、場所さえわきまえておけば、親切な方々ばかりなので居心地もいいんですよ。

ロンドンに飽きたものは人生に飽きたものだ、といった人がいるらしいんですけど、頷ける。その奥深さは窺い知れませんが、あと数年は、またあの街に出かけるのを目標にしてワクワクするといたしましょう(鴨ともいふ)。