さて、忙しい最中ではございますが、ニンゲン息抜きが必要。となれば、どこかへお出かけ、というのが普通ですが、とてもぢゃないが、そんな時間はない。良くても小一時間。
と、そんなときに活躍するのがボクスターでございます。フォロンとエンジンかけて、屋根明けたらこっちのもの。
極上の乗り味と老け上がり(爆)に身を委ねておりますと、日頃の疲れなんてどこへや、というかそもそもそんなに疲れてないし。
というわけで、距離にしてほんの60kmですが、流して参りましたが、効果絶大。ほんまにええわ~(ばか)。
ところで、そのボクスターに4気筒エンジン搭載説がまことしやかに語られておりますが、いよいよキタか~、と感慨しきり!そんな時代です、といってしまうのは簡単ですが、ここまでの成長の履歴を考えますに、987の位置づけが本当に美味しい部分にあることがわかります。
ボクスターのバリューは実にこのエンジン。大枚はたいて911を買わなくても、また、それで200kmh以上出さなくても非常に楽しいうえに「あの」ポルシェのフラット6をこのお値段で「お手軽に」味わえる、とそこがコアバリュー。
そこへ量産車初といわれたモノブロックキャリパーのポルシェ謹製の「あの」ディスクブレーキ装備。
さらに911だとクーペからは400万円アップのカブリオレと同等かそれ以上の「屋根あき」機能をもつ、2シーターのフルオープンときているわけで、周辺バリューにも事欠かない。
911の呪縛を全モデルにひきずっては、ことごとく失敗した90年代に現れては消えていった水冷エンジン搭載各モデルの不振ぶりは記憶にまだ微かに残っておりますが、いずれもフラット6を積んでいなかった点に注意。
ゆいいつボクスターのみがフラット6を、それも源流回帰といえるミッドに積んだわけで、その初代ボクスター=986が大成功をおさめたのはいまだに語り継がれる事実です。
その発展型といわれる987では巧妙に、しかし明らかに濃いめに、911の面影を随所に盛り込みつつ、実際に共用パーツを多数使っていたのも、あざとい。
もちろんコストダウンの結果ですが、911(996~997)オーナーさんにとってはフクザツだったはずのこれも、ボクスターオーナーには嬉しい要素なのですた。まさにバリューのカタマリにうつる。
メーターが2個足りない(爆)のさえ、ガマンすれば、手に触れるパーツはまんま997、それも特に希少なカブリオレのそれなんですから、モンクつけたくともつけられるわけがない。
フロントセクションなど、997ターボに酷似していて、高速道路ではオイシイ目に何度もあいますが(爆)、歴代でもっとも911コンプレックスが強いモデルということもできます。
じっさい、オーナの私にしてからが、ボクスターと997カブリオレの判別は、事実上すれ違うまで不可能。
テールを見送る段階になってやっと判別できる、という位なものです。
が、そこを巧妙に生かしつつも、乗り味や操縦性その他を、極上のクルマに仕立ててあるあたりが987のエラいポイント。
986では、最後まで安定しなかった細部の造り込みも、987ではほぼ完璧。
現行の981の評判はまだまだ未知数ですが、987の順当な進化型のはずですから、かなり期待できるのかも。
また、この4気筒搭載のウワサが本当だとすれば、最後のフラット6搭載のボクスターということにもなって、狙う価値が十分にあるモデル、ということにもなるぜ!
まあね、VWグループ内にはすでに2リットルで400hp出すか、というモデルのウワサもちらほら出てきているし、エコ方面もわからないわけぢゃないが、ここはどこまでもフラット6にこだわってほしいものです。