さて、実際に現物をみてみますと、まあね走行16000km。ただし6年落ちなりのものです。
こちら信州レベルのクルマの使い方ですと、ほぼ5万キロは足りない!まったく信じられない走行距離の少なさですが、キホンなくても事足りる、都市部の週末クルマとしてはあたりまえのレベルなのか。ゼータク品のあつかいである、ということもできますね。
Cセグメントでは、内装もDでは合理化されて、ただの「組み付け」に終始してしまうのが常なのと違い、リッパに「作り込み」といえる内容で、随所にワザが盛り込まれているのですが、ビーエムの場合ではその耐久性は、対VW比でゆくと一歩及ばない感じ。
プレミヤムブランドな訳ですから致し方ない、といって片付けられたのは80年代まで。いまやVWグループ内のプレミヤムブランド=アウディのかさ上げがいちぢるしい関係で、もっと頑張らないと、というのが偽りのない感想。
車庫保管をされない限り内装のヤレは早くくるのかな。
ツメが甘い、ともいいますね。
フロントウィンドウの内側に貼ってあるステッカーによれば、○摩ニュータウン近辺のディーラーのご出身だということが判りますが、もろに週末のお買い物低速走行車にマチガイない。
ヘタすると、奥様は店内で買い物する間、駐車場街を2時間路上で行っていた、というパターンも普通にあったか。
ダッシュボードにはお約束の使いやしないポータブルナビの吸盤のあとがきっちりついて内張りがその通りにはがれているし、ダッシュも浮いてきちゃってるところをみると、屋外保管らしい。
Aピラーの内張りもタレてきちゃってるのが目立って、本当に惜しい。復元する気ならすぐにできるところなのに、それをやってないところをみると、この販売店のやる気もまあその程度。
東京モノが名古屋にあるところをみますと、オークション仕入れだとして、このクラスではマージンはせいぜい10万円。そこへなんとかプラン+諸経費込みでプラス15というところでしょうから、ムリもない。
タイアは4輪とも新車からの工場装着もの。刻印は0712で4輪とも揃っていますが、9部山のまま、とっくにおなくなりになっておられます。
終始にこやかにお相手をしてくれたヲニヒさんは、タイアの山もバリバリだがや!といってイバっておられますたが、それ、違う意味でバリバリだがや、と突っ込んでおきたい昨今(爆)。
トレッドには無理なブレーキングのあともみられず(自分がやっているからよく見えるのです)、サイドシルの靴あとや、ドアパンチの食らい方、さらに各えくぼ(爆)などからみると、比較的丁寧に扱ってはきたが、年式なりのごく普通の程度、とみますた(一部謎)。
特に可愛がってもいない代わりにヤレも年式相応にあって、ある意味自然な個体ですた。
なにも手を入れていないが、それが味、と。エンジンも眠たいんだけど、回せばそれなり。タイアが死んでいるので、なにやってもよくわからない。
気になったのはドライバーズシートのヤレ。変形がいちぢるしく、新品でもそっけない形状なので、脱力するほどですが、サイドサポートにシワが入って、型くずれがはじまっている。早晩みすぼらしくなるのが見えている。
前オーナーの体型までが想像される、というものです。うちのポロのシートのほうが、程度がよいのにはたまげますた。おそらく乗降の頻度が高かったのか?
まあね、新車買うわけぢゃあないんですから、このあたりは想定の範囲内。
というわけで、このままなにもせずに3~5年、「駆け抜けて捨てる(爆)」のだったら、まず買い。の一台でございます。手を入れてやれば甦る、ということならば非常にお安いし、色もよい。
が、私のクルマ選びは今後少なくとも8~10年、10万キロはリセット掛けながら新車並みに再生して、「駆け抜けてヨロコブ(爆)」のがコンセプト。その素材としてはちょいと古いか、という結論。
でもね~、こんなのビーエムの本当の姿ぢゃないと思う!
前オーナーさまにはまことに申し訳ないのですが、アナタ、このクルマのポテンシャルの3割くらいしか味わえてないから、と(一部歪曲された表現を含みます)。
が、まあね、こうして7年、16000km。やれてきたなあ、といって下取りに出して、また新車買う、とこれがケーザイの原動力ってものですよね(完全意味明瞭)。その意味では300万円払って、80万円で下取りだったとして、220万円分楽しめたのか、というと甚だギモン。非常に高価な買い物であった、というしかないわなあ(余計なお世話だ)。
07でこれ、ということは、いよいよ後期型直噴エンジン搭載の2010~最終型に目標をシフトせざるを得ないのか。外装やお値段からゆくと本当にシビレル個体だったのですが、世の中甘くないようで。
画像は、戻りにみた名古屋港に架かる橋と夕焼け。ポロの内装って、タレようにも樹脂の張り合わせなんすよね~。ううむ、ドイツっぽいかも(爆)。
以下次号