例年、宮城県の鳴子にでむいて楽しんでまいりました、個人的年中行事=湯治なのですが、ことしは10月にお見えになった温泉方面のマイスター、Yosshie師匠にミゴトに触発されてしまい、なんと鳴子温泉ざんまいから、甲府の銭湯めぐりに目的変更いたしました(!)。
当のYosshie師匠にも驚かれてしまう始末ですが、なにヨイものはヨイわけで。
遠くに出かけるばかりが旅でもないし、なにより甲府の市街地に点在する名泉の数々に毎日浸かれる、というのは私にとっては夢のよう。
鳴子ではお宿のお風呂がメインで、移動はあまりせずに宿にこもりきり。毛色の変わった温泉へ赴くのでも徒歩で移動するところが、甲府ではキホン車での移動となって、あちこち試したくなります。甲府ではいわゆる「湯めぐり」のようになってしまうのが大きな違いです。
有名どころを数カ所まわってしまいますと、ものすごい湯あたりに遭ってしまいますから、1日に2湯くらいがじつは限界。
それ以上に入ってしまいますと、あまりの温泉成分から身体にダメージがやってきてしまい、なんのために温泉に入るのか本末転倒となってしまいます。過ぎたるはなんとやら、というわけです。そういう意味でも一定期間滞在して、名泉に少しづつつかりたおす。いかがです?カナーリ贅沢なコンセプトでしょう(爆)。
甲府の温泉では建物のB級なところも非常に味わい深くて、維持の苦労や改修の跡などなども注意深く観察できたりして、別のタノシミもございます。
こんかいの湯治の基地は師匠御用達の湯村温泉のホテル。
一見、ただのビジネスホテルにしか見えない外観と設備と接客ですが、どっこい源泉掛け流しなのはあたりまえとして、さらに24時間入浴可能。自炊コーナーや図書室、洗濯乾燥設備もあるし、レストランもつねにバイキング全開(爆)。さらにお望みならカップ麺自販機もご利用下さいときた(爆)。
湯村温泉は歴史ある温泉街で、わたしも訪問はそれこそ20代の頃から数知れず。旧来の温泉旅館が点在する、トラッドなタイプですが、バスのチャーターで乗り付ける団体旅行の絶滅とともに、温泉街も壊滅状態です。
甲府の集客力は温泉などにはすでになく、ビジネスユースにあり、といち早く見抜いたシャチョーさんの采配で、このスタイルにシフトしたのはお見事。
資金はたぶん銀行頼みでしょうけれど、湯村温泉の源泉掛け流しありのビジホ、という付加価値が今風ビジホのスタイルにミゴトにあっております。
今回わたしが使わせていただいた部屋には旧来の温泉旅館の形式が残されていて、そのアップデートの跡が垣間見えて興味深い。すばらしいビジネスモデルを見せていただきました~(爆)。
朝からバイキングでやりたい放題やっておいて(勝手にすれば)、昼間はB級温泉群をB子さんにのって探訪しつつ、温泉に飽きたら平日でガラガラの広大なイオンモールにしけこんで、封切直後の007をまばら~な客席で観たり、サイゼリヤで「こっそり」激安イタリヤンを食べたりして、本当に勝手気ままに過ごします。
また、このエリアはワインの産地として有名ですし、地元の隠れた名作に期待して出向いて、買う気満々だったのですが、駅前ビルの2Fに地元ワイン専門ショップがあるのをみて、土地柄を感じて感動。そこで買っておけば良いものを、地下になぜか成城石井さんが出店しているのをみて、甲州産ワインとメドックのブルジョワ級が同価格帯で売られているのに驚愕!申すまでもなくメドックを買ってしまったのは宜なるかな、でございます(爆)。
ワインだって、CPイノチですよ(きつぱり)。産地云々はおいといて、とにかくぶどう酒単体として味わって、おいしいのかどうなのか、それこそが今のワインの味わい方なのです。甲府で、メドック、皮肉たっぷりかもしれませんが、本質を追求すればこうなります。
さらに駅の北側には信じられない規模の予算をつぎ込んだはずの山梨県立図書館がございます。近未来的な外観から内装、さらに一連の設備は建築物鑑賞の対象としてもすごいの一言。寄るだけでIQがあがるんぢゃねえか(ありえね~し)と錯覚するほどの空気感にシビれます(爆)。
また、山に囲まれた甲府ばかりにいるのが飽きたら、こんどは意外なほど近い、静岡県の太平洋沿岸地域へと出向き、清水港に水揚げされる本マグロを食べに行くついでにシーサイドドライブ、なんてえ芸当も朝メシ前です。
たとえば、これ。駅前のアーケードに埋もれている名店のまぐろづくし。もうね、ゼッピン。
R52の対岸には、地元民向けと思われるジェットコースタールートが確保されておりますから、そちらへと渡り、アクセルを思うさま開けることができます。
飽きるほど走って、宿に戻る前に甲府の銭湯でひと風呂。のどが乾いたところで、ホテルの部屋でビール。さらに今度は湯村温泉の源泉。と無限のカイカンループが待っています。
また、このホテルのお向かいにはコンビニががっつりあって、不便は文字通り(爆)ないときている。
開発費これでもか、の最新のトレンド惣菜(爆)をこの際ですから、ホテル備え付けの自炊設備を使い倒して、試食三昧でございます。もちろんメドックは欠かしませんて(爆)。ただし、コップ酒っすがね。
ううむ、こんな湯治もよいものです。
今回の旅では、温泉はじめ、物事なんでも、外見や風評、形式などにとらわれてしまうと、本質を見逃してしまうな、とそんなことを甲府のお湯につかりつつ、強く感じました。臆せず、まずは、身を以て体験する。その大切さっす。
楽しい時間はあっという間に終了。私はこれから、怒涛の年末モードに突入でございます。
つぎの加齢なる遠足は来年2月。通算2度目のロンドン行きが決定しております。ことし1年分の支払いをクレジットカード1枚に集約した成果で、プライオリティクラス決定!またしても靴とパブ三昧なのかっ!ううむ、ソワソワ(爆)。