文化逍遥。

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映画『孤独のススメ』

2016年04月22日 | 映画
 4/21(木)千葉劇場で、2013年オランダ映画『孤独のススメ』を観た。

 舞台は、日曜日は「神の日」として地域の人々が正装して教会に行くようなオランダの方田舎。そこで一人で暮らす初老の男フレッド。彼の家に交通事故で脳に障害を負い記憶と言葉を亡くした男テオが現れ、いつしか二人はコンビを組んでパーティーで余興を演じるようになる。フレッドは、そこから得た報酬を貯めて想い出の地マッターホルンに、テオと共に行く計画を思い描くようになるが・・・。
 中世を想わせるオランダの田園風景と今も残る旧態依然とした価値観。それらが、テオとの関係を通じてフレッドの中でいつの間にか崩れ、多様な価値を認めるようになってゆく姿を映画は描き出す。現代版ルネッサンスと言えるかな・・・個人的には、主人公フレッドの内的変化の描写があまりに劇的で、不自然な感じがした。その点では、この映画の評価は難しい。
 原題は、『Matterhorn』になっている。つまりは、主人公が目指すヨーロッパアルプス高峰のマッタ―ホルンで、そこは人を苦しめる束縛からの解放を象徴しているのだろう。邦題はいまいちしっくりこない。

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