英題は、『The Cakemaker』。監督・脚本は、若手イスラエル人のオフィル・ラウル・グレイツァ。主演のケーキ職人トーマス役にティム・カルクオフ、同性のイスラエル人の恋人オーレン役にロイ・ミラー、オーレンの妻アナト役にサラ・アドラー。ドイツ語、英語、ヘブライ語。
映画の舞台になっているのは、ドイツのベルリンとイスラエルのエルサレム。おそらく、自分では行く機会も無いだろうし、観光で行く金も無い。なので、せめて映画でベルリンやエルサレムの光景を見ておこう、といった軽い気持ちで12/10(月)に千葉劇場に行った。ところが、これが思いのほか優れた作品だった。
かつてナチスドイツによるホロコーストの記憶が残るエルサレム。一人の青年ケーキ職人がそこで、死んだ恋人の暮らした街や彼の家族を探し、やがてその妻と知り合い愛し合うようになるが・・・。映画には、そんなストーリーの中に、同性愛、国と国の歴史的関係、そこに暮らす人々の古い因習、そして憎悪、それらの問題を織り込みつつ、やがて破局へと向かってゆく中にも一筋の希望をラストシーンで暗示している。
古い町並みを丁寧な映像で捉えており、様々な人間像を俳優達は見事に演じている。今年観た映画の中でも、印象に残る佳作だった。
映画の舞台になっているのは、ドイツのベルリンとイスラエルのエルサレム。おそらく、自分では行く機会も無いだろうし、観光で行く金も無い。なので、せめて映画でベルリンやエルサレムの光景を見ておこう、といった軽い気持ちで12/10(月)に千葉劇場に行った。ところが、これが思いのほか優れた作品だった。
かつてナチスドイツによるホロコーストの記憶が残るエルサレム。一人の青年ケーキ職人がそこで、死んだ恋人の暮らした街や彼の家族を探し、やがてその妻と知り合い愛し合うようになるが・・・。映画には、そんなストーリーの中に、同性愛、国と国の歴史的関係、そこに暮らす人々の古い因習、そして憎悪、それらの問題を織り込みつつ、やがて破局へと向かってゆく中にも一筋の希望をラストシーンで暗示している。
古い町並みを丁寧な映像で捉えており、様々な人間像を俳優達は見事に演じている。今年観た映画の中でも、印象に残る佳作だった。