梅雨入り間近のいつまでつづくかという青空が
風になぶられています。
昨日は夕焼けに焼かれて赤黒く武甲山が浮かぶという
珍しい光景が見られました。
多くの人がそれを見て手にしたカメラを向けました。
東の方には夏らしいもくもくと立ち上がる雲と紫の
怪しい色合いに染まる雲やその変化は見つめてしばし
初夏の移ろいを堪能した気分にさせました。
ほんの一瞬の空の変化でも自分を忘れ逆に見つめ直す
そんな思いを味わせます。
こんな時に夕暮れを見つめて飲むカロシトラジャは
また格別です。
夏の夜空のようにすっきりとして星が見られる感じです。
さてそのインドネシアの豆で普段はカロシトラジャと
ゴールドトップマンデリンをストレートで売るのが
当店ですが、マンデリンだけを飲みたいという人に希望が
あれば試飲できますと書きました。
それで訪れて試飲されたお客様からまさかの質問が
ありました。
我々世代の人間には喫茶店にはコーヒーのストレートが
どの店にもあり、ブラジル コロンビア、キリマンジェロ
モカという定番がストレートで売られていました。
それについて各々個別のイメージがありお気に入りが
存在していたはずです。
よく新聞のアンケートで好きな珈琲はという事でモカ、
キリマンジェロを上げる方、その一方でマンデリンという
豆もなじみが深く、よく好まれる豆です。
そのイメージは酸味が少なく苦みが強いというのが一般的
なものです。
当店に訪れるお客様も酸味がないものをという注文をされる
方が未だにいます。
そんな方々に酸味の妙と味わいを訴えてきたつもりですが、
なかなか酸味恐怖症には勝てません。
多くの誤解を解くうえで今月の季節のブレンド『早夏』は
マンデリンを主眼におきその特徴を出しています。
口にした方はその甘味のあるブレンドにブレンドの
イメージを新たにするようです。
薫り、色、甘みとコーヒーの概念も変わっていく感じに
お客様の顔色も変わって行きます。
そこで思いもしない質問がありました。
マンデリンってなんですか。
今まで使っていてモカはイエメンのモカ港からその名前が
付いたとかキリマンジェロはノーベル賞作家ヘミングウェイ
の小説から来ているのはまちがいありません。
文学由来というのは最近あまりありませんが、誰でも好きな
作家はいるはずです。
私は北杜夫が好きで、彼が影響を受けたトーマス・マンが
どんな作家かとても興味がありました。
彼が原書でトーマス・マンを読むためにドイツ留学やドイツ
に関係する医学部に進学することを考え、ドイツに行くために
マグロ船に乗ることから自身の文壇デビューとなる経験を得
憧れと夢の実現という展開を示してくれたことは私にも影響を
与えました。
そういった人々に影響を与える文学の力というものに人は魅せられ
それぞれのお気に入りの作家とその世界を持っているのです。
私は彼が愛したようにブッテンブローグ家の人々を愛するより
サリンジャーのグラースサーガの方が強く心に残りました。
同じような人がいるようで原宿にシーモアグラスという喫茶店
があります。
こういう名前を付けられるともしや同じ種類の人かと思って
つい寄りたくなる心理を突いています。
それと聞くところに寄るとそこは忌野清志郎のグッズも
飾られているとなれば行かないわけにはいきません。
などとだいぶ話がそれてしまいましたが、同時代に生きた人に
は当たり前の時代感を共有したいという感覚と新しいものを
生み出して行きたいという感覚があると思います。
さて、本題に戻るとそのお客様がいったマンデリンってなんで
マンデリンですかという質問でしたが、これが全く今まで思いも
しなかったことで、モカやキリマンジェロは当然よく話題にも
でますし、昔から由来を知っていたから今は法律で原産国標記が
義務付けられて国名標記になりましたが、マンデリンはインドネシア
という記憶に埋もれていましたが、これは民族名なんだという
ことを思い出しました。
インドネシアの豆はトラジャにしろそういう部族由来の秘境感を
だすことで売り込むというのが定番です。
この虚をつく質問の答えも思い出せて一件落着トラジャのように
すっきりです。
風になぶられています。
昨日は夕焼けに焼かれて赤黒く武甲山が浮かぶという
珍しい光景が見られました。
多くの人がそれを見て手にしたカメラを向けました。
東の方には夏らしいもくもくと立ち上がる雲と紫の
怪しい色合いに染まる雲やその変化は見つめてしばし
初夏の移ろいを堪能した気分にさせました。
ほんの一瞬の空の変化でも自分を忘れ逆に見つめ直す
そんな思いを味わせます。
こんな時に夕暮れを見つめて飲むカロシトラジャは
また格別です。
夏の夜空のようにすっきりとして星が見られる感じです。
さてそのインドネシアの豆で普段はカロシトラジャと
ゴールドトップマンデリンをストレートで売るのが
当店ですが、マンデリンだけを飲みたいという人に希望が
あれば試飲できますと書きました。
それで訪れて試飲されたお客様からまさかの質問が
ありました。
我々世代の人間には喫茶店にはコーヒーのストレートが
どの店にもあり、ブラジル コロンビア、キリマンジェロ
モカという定番がストレートで売られていました。
それについて各々個別のイメージがありお気に入りが
存在していたはずです。
よく新聞のアンケートで好きな珈琲はという事でモカ、
キリマンジェロを上げる方、その一方でマンデリンという
豆もなじみが深く、よく好まれる豆です。
そのイメージは酸味が少なく苦みが強いというのが一般的
なものです。
当店に訪れるお客様も酸味がないものをという注文をされる
方が未だにいます。
そんな方々に酸味の妙と味わいを訴えてきたつもりですが、
なかなか酸味恐怖症には勝てません。
多くの誤解を解くうえで今月の季節のブレンド『早夏』は
マンデリンを主眼におきその特徴を出しています。
口にした方はその甘味のあるブレンドにブレンドの
イメージを新たにするようです。
薫り、色、甘みとコーヒーの概念も変わっていく感じに
お客様の顔色も変わって行きます。
そこで思いもしない質問がありました。
マンデリンってなんですか。
今まで使っていてモカはイエメンのモカ港からその名前が
付いたとかキリマンジェロはノーベル賞作家ヘミングウェイ
の小説から来ているのはまちがいありません。
文学由来というのは最近あまりありませんが、誰でも好きな
作家はいるはずです。
私は北杜夫が好きで、彼が影響を受けたトーマス・マンが
どんな作家かとても興味がありました。
彼が原書でトーマス・マンを読むためにドイツ留学やドイツ
に関係する医学部に進学することを考え、ドイツに行くために
マグロ船に乗ることから自身の文壇デビューとなる経験を得
憧れと夢の実現という展開を示してくれたことは私にも影響を
与えました。
そういった人々に影響を与える文学の力というものに人は魅せられ
それぞれのお気に入りの作家とその世界を持っているのです。
私は彼が愛したようにブッテンブローグ家の人々を愛するより
サリンジャーのグラースサーガの方が強く心に残りました。
同じような人がいるようで原宿にシーモアグラスという喫茶店
があります。
こういう名前を付けられるともしや同じ種類の人かと思って
つい寄りたくなる心理を突いています。
それと聞くところに寄るとそこは忌野清志郎のグッズも
飾られているとなれば行かないわけにはいきません。
などとだいぶ話がそれてしまいましたが、同時代に生きた人に
は当たり前の時代感を共有したいという感覚と新しいものを
生み出して行きたいという感覚があると思います。
さて、本題に戻るとそのお客様がいったマンデリンってなんで
マンデリンですかという質問でしたが、これが全く今まで思いも
しなかったことで、モカやキリマンジェロは当然よく話題にも
でますし、昔から由来を知っていたから今は法律で原産国標記が
義務付けられて国名標記になりましたが、マンデリンはインドネシア
という記憶に埋もれていましたが、これは民族名なんだという
ことを思い出しました。
インドネシアの豆はトラジャにしろそういう部族由来の秘境感を
だすことで売り込むというのが定番です。
この虚をつく質問の答えも思い出せて一件落着トラジャのように
すっきりです。