King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

木星と金星のデュエットに

2015年06月30日 14時06分17秒 | 珈琲
当店の季節のブレンドは『青夏』に変わりました。

最近、アイス珈琲の注文もよくいただきます。

昨年と同様の300g1000円という格安で提供致します。

面白いのはこの珈琲についてどんな味ですかという
問をいただきます。

そもそもアイス珈琲について何を求めているのか逆に
聞きたいところですが、これは複雑な問題を介している
のでそう単刀直入に聞いて問題を解決できません。

簡単に言うと珈琲はチョコ味が特徴で冷やしてもそれが
はっきりと感じられるアイスにお勧めの豆と普通に説明
できますが、これが質問者の求めているものかどうか。

世の中珈琲屋で問うべき質問が決まり文句のようにあって
それを買い物をスムースにするために只使う人もいると
いう事実の前に大いなる不満と不条理を感じてなんで
そんなことを聞くのかと感じつつ毎日同じようなことを
いう愚を避けてなお気の利いた返しを心がけなくては
ならないのが珈琲屋の心意気でしょう。

そんな心遣いもおもてなしなのですが、世の中は客呼び
としての合言葉と化してしまったおもてなししかないのです。

最近のコンビニでのコーヒー提供をご存知でしょうか。

同じ機械でアイスもホットも挽きたてのコーヒーをだす
というものですが、それをどうやっているか見たことが
ないでしょうか。

昔はアイスコーヒーは紙パックの業者が抽出したものが
ありそれを冷蔵庫からグラスに注ぐだけでした。

喫茶店ですら自前のアイスコーヒーを作っている店は
少なかったのです。

という事はそもそも本物のアイス珈琲というのはどんな
物かを知る人は少ないのではないかという事になります。

それではそれを知ってもらおうという事になりますが、
実は知らないという事はそれは求めていないということ
でもあるのです。

これはアイスに限らず同じ珈琲という呼び名のもとに違う
ものを飲み続けて求められているという現実があるのです。

それは町中にある無数の缶コーヒー自動販売機の存在と
スーパーに並ぶコーヒー豆コーナーの量をみればそれなり
の需要が存在することは解ります。

当店開店当初はそういう知らない人達のいくらかは知れば
まるで違う味に転向してくれる方も大勢出ると踏んでいましたが、
味とはどうやらそういうものではないのかもしれません。

ラーメンのようにみなと同じ行動をして味わって初めて
この味だと思うのが必要で、珈琲でもきれいでおしゃれな
店で行列ができていてそれに並んで街の一コマになって
味と行動がリンクしないといけないのです。

それでも味から選ばれるという少数派の人も中にはいて
当店の存続価値もそれに応えなければいけないという
ことで今まで来ているわけです。

となるとアイス珈琲も当店ならアイスはこうですよというのを
知らしめないといけないわけです。

諸々を説明しないところに簡単に解り得るものは飲んでもらう
という行動ですが、今は三時までに来店していただけないと
提供できません。

まあそんな制約のある店ですが、それでも飲んでみたい方は
来店して飲んで行ってください。
コメント
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