この季節に良い豆と言って送り出している豆たちもここのところ
決まったケニアだとかシャキッソだとかエルサルバドルといった
当たり前の豆のようですが、ここに至るまではこう焼くしか手がないとか
この味になるのにどれだけの苦労と繰り返しがあったとか思うと今は
当たり前が実は今の季節にはという問いから導かれる研鑽が重なっているのだと
改めて感じるのでした。
この冬の寒さに感じる珈琲豆の深まりといってもどれだけの人が同じように
感じていただけるのかそれは当たり前に出した試飲の一杯で人に伝わるのか
日々対面し繰り返されるカウンター越しの会話に勇気づけられたり、音楽と同じで
国境を越え伝わるんだと思ったりしている今年です。
観光客の方がわざわざ目指して来店されたり、珈琲好きがその香りに惹かれるように
裏道に訪れたりされますが、昨日は昨日でびっくりの事もありました。
出会う人に知られていないのですがと紹介するNHKの『ゾンビが来たので人生考えて見た件』と
いうドラマは、バスケットの練習で一緒になる小中学生に今夜見るようにと広めてその日の
放送がラブホテルに入る不倫のシーンから始まり、男女のベッド上の会話と続きちっともどこが
秩父で撮影なんだよという話であり、そもそもゾンビと秩父の関係と必然性はないばかりか
見ている人も秩父だと解る人はどれだけいるかという感じのドラマです。
紹介してもほとんどの人が見ていないばかりか秩父で撮ったという事実を知らない人ばかりで
驚かれるのです。でも、小中学生に紹介して見せられる内容かというとぜひ見ろと言える内容
でもありません。さぞ父兄の皆さんには私の見識を疑われたことでしょうと感じつつ、それでも
全国展開のNHKで秩父で撮られたドラマが放送中で、世間の人はそれを知らないという事実から
依然来店者にはこの話題をするのでした。
昨日も観光で来店したという人に試飲の際に話すと今までにない反応があり、こちらが固まって
しまうような展開になりました。その方は僕それに出ていました。というのです。
まあ、私の幼馴染のひろ子ちゃんのお姉さんも本人役で出ているので慌てもしませんが、
聞くとゾンビ役という事でセリフもないが目立つゾンビなのでぜひ見てみてくれと言います。
最後にエンドロールでクレジットに名前も出ているといいます。帰られてから録画を見ると
確かに出ていました。今後役者としての活躍が楽しみです。