King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

日本一のコッペパン

2009年02月16日 13時32分14秒 | 日々のこと
いつも店の前を通り、日本一のコッペパンの店というのが
あり、とても気になっていました。
といってもこの店は前からよく知っていて、作っている人も知って
います。
久しぶりに食べようといつも思うのですが、国道に面しているため
車を止めづらく、中々実現しませんでした。

今日お昼過ぎに通ったら通行もまばらで車も止められ、買い求めてみる
ことにしました。
結果は田舎ってこうだよなあということです。
決してわざわざ食べるために買いに行くものでなく、ましてや
日本一などと呼べるほどのものでもありません。

田舎者というのはこういうものを売っていて平気で有名な店と自分で
書いてしまう厚顔でいられるものなのです。
店に入った瞬間薄汚れた店内にもはや食品を扱う店のプライドも
矜持もなく、これは失敗したなあという気分に浸れます。
ショーケースも曇って汚れています。中の数少ないパンもどれも
時代遅れの感じにあふれています。

肝心のコッペパンは、いかにも砂糖を刷け塗りした下品な感じで
ふっくらと小麦のおいしさにあふれたしろっぽいものとは違います。
もうこれを見た瞬間味も予測できるのですが、せっかく車を止めて
買いに来たので、餡バター、ジャムバター、ピーナッツバターを
買い求めてみます。もちろんバターといってもバターでなく、業務用の
あの一斗缶を薄く切ったようなブリキの缶に入ったあのマーガリン
のことです。もちろんジャムは水あめと赤い色のついただけのジャムで
このコッペパンには定番の組み合わせです。

昔、近所のお菓子屋さんも良く食パンとかコッペパンを買い、この
ように好みのものを塗ってもらって食べました。その体験があるため
こういう昔のままのスタイルのところを見ると無性に食べたくなるのです。
実は大手パンメーカーでもこういう商品は出ていますが、とてもパン屋
さんが毎日焼いているコッペパンにかなうはずもなく、味は全然違う
ものです。しかし、最近こういう手作りでイーストフードを使わない
パンは中々買えなくなっており、毎日パンを焼く店がない地域の人は
小麦の味のするパンを味わえないことになります。

田舎でも秩父は、そんな手作りのパン屋さんがまだあるだけましなの
かも知れません。こんな穀物の香りたつパンと挽きたてのコーヒーの
香りのする店があれば良いとよく思います。どちらもそろえた店は
中々なくて、そんな簡単な望みを叶える店もちょっとした高級店の
感じになり、パンもコーヒーも高いのです。しかし、もっとこんな
駄菓子的なパンと安くてうまいコーヒーが気軽に味わえたらと
思うのは私だけでしょうか。

私は、ぞんざいに切れ目を入れられた日本一のコッペパンをかじり
ながらそんなことを考えました。もちろん、コーヒーは自分でいつも
のブラジルのストレートを淹れました。まあ贅沢なお昼なこと。
甘すぎるコッペパンに昔の味を思い出しながら自分で珈琲屋でも
やったろかと思うのでした。
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