私が最初に手に入れた珈琲抽出器機はサイフォンです。ハリオのモカというもので何十年前のものですがいまでもこのセットはあるようです。
プロの人は上のフラスコが垂直の円筒形のものを使っていて、私のは丸みを帯びた瓢箪形で劣等感を抱いたり、喫茶店ではブンセンバーナーの口がカウンターに並ぶという専門の器機が羨ましくもありました。
最初にセットを手にして困惑したのがアルコールランプです。
学校で化学の実験でお馴染みのものですが、さて、この燃料はどこで手に入れるのかと。説明書に薬局にて求めよとあったので行ってみると毒物劇物扱いで署名が購入には必要でした。当時私は中学生でそれでも親の署名捺印は求められず、私が一人で買えたのです。しかし、買ったのはメチルアルコールでこれは火力が弱くいつまでたってもお湯が沸かないのです。
そこで何が悪いのかあれこれ聞いたらメチルでなくてエチルアルコールを使えと言われ、それを使い出してしばらくするとコーヒー用アルコールランプ燃料という商品が売られていてそれはアルコール度数の関係か署名捺印がいらないのです。そして値段も安く、早く沸くのでした。いまでは電気式のものが売られていて燃料の心配もいらずガスより早く沸くのです。そしてフィルターも昔はネルのフィルターしかなかったのですが今では専用のペーパーフィルターまであるのです。
さて、ここで問題はなぜサイフォンで淹れなくてはならないかですが。これは専らビジュアルのための演出しかなく味は、フィルターが布か紙かで違ってきます。特に最近は深煎りの豆を使いますからネルか紙かは大きな違いが生じます。なんといってもネルは一番なのです。それも何度か使ったネルでしかでない味があり、私はまっさらな新品は前の古いのと豆で煮てから使います。人によっては毎回厨房用食器洗い洗剤か石鹸洗剤で洗ってから使う人がいたり人により様々です。
しかし、豆の脂肪分をすつかりとるのがいいのかある程度つまるのを自覚するかはたいして差はないように思います。
ただ手間をかけただけ美味しくなると盲信する人は多いです。
最近のCO2削減から言えばサイフォンでいれるより普通に紙フィルターでハンドドリップするのがいいと思います。
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