King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

佐藤久成×高橋望オールベートーヴェンプログラムを聞く

2020年09月20日 11時31分56秒 | ライブ・コンサート・展覧会

そもそもこのコンサートは春3月14日に予定されていてそれがコロナで

非常事態宣言が出され延期となっていたものです。

プログラムはヴァイオリンソナタ第1番ニ長調

ヴァイオリンソナタ第5番ヘ長調『春』

ヴァイオリンソナタ第9番イ長調『クロイツェル』

とアンコールにボーム作曲カバァティーナ、ゴセック作曲カボット、

ボーム作曲カンツォーナでした。

 

久々の生のコンサートながら家族の都合で聞きに行けるのか直前まで

解らなかったり、もう既に夏の終わりであり、今更春の曲を聴くのもと

いうのもあり、あまり盛り上がらない気分の中、それでも天の差配か

直前に聴きに行けるということになり、開場時間に家を出ました。

 

そうすると会場は階段座席とホールに椅子を出した席はほとんど埋まっており

かなり上の方に行かないともう空きがないのでした。前回の鴻巣で開場時間の

1時間前から既に並んでいた光景を思い出し、これも佐藤久成人気のあらわれか

などと思いました。

 

佐藤久成だけでサントリーホールを埋める実力を持ちそれがわざわざ秩父で

秩父の高橋望とコンサートが催されるという奇跡とそれに遭遇できた喜びを

感じるのでした。しかし、こんな上の方で大丈夫かという不安もないでもなく

そんなヤキモキとする気持ちを持ちつつも直ぐ開演となってしまいました。

 

上から眺める座席はほとんど禿頭か白髪のご老人ばかりで鴻巣やオークラの

時とは違う客層で大丈夫だろうかといういらぬ心配までしてしまうのでした。

 

そして、おもむろにコンサートは始まり、あのヴァイオリンははじまり、

あのステップや節回しと客の反応を確かめるかのように会場を見回す

仕草やそれではこれではどうかと挑む一音一音にどんどんと引き込まれていく

のでした。

 

いつもだと高橋望氏の語りとか曲の説明とか入りますが、今回はアンコールまで

終始無言でそのアンコールでも今の曲は誰々の曲で佐藤久成さんはそういった

埋もれた曲を掘り起こし演奏するという活動もしていると紹介しただけです。

それなのに次にやった曲は誰でもが知るメロディの曲であり、そしてそれは

佐藤久成がやればこうですよと雄大に語ったものでした。秩父の人にもこれで

今回のコンサートの意図したものとか佐藤久成のヴァイオリンが理解された

物と思います。今回佐藤久成氏は一言も発しませんでした。

 

 

 


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