健大高崎が数年前甲子園に初出場した時に、その積極的な走塁が話題となりましたが、今日もそのチームカラーは健在でした。
チームカラーと一言で言いますが、生徒が入れ替わる学生野球の場合、強力打線のチームとか、エースを中心にした守りのチームとか、その年のチームの特色を表わすことが多いと思います。しかし、健大高崎の場合は、チームの伝統としてのカラーになっているところがすごいと思います。
序盤は完璧に封じられて自慢の足を披露することができませんでしたが、3回に粘ってヒットで出塁すると、ディレードスチールやセンター前の当りを二塁打にしたり、一三塁からのダブルスチールでホームインなど、存分にその足を見せつけ、一挙8点をあげました。その後もセーフティーバントから二盗、三盗、悪送球で、一人で本塁まで還ってくるなど、魅せる野球を展開し、10対4で快勝しました。
高校野球のセオリーだと、走者が出ると、まずバントですね。でも、アメリカなどでは、労せず一死を与えて二塁に進めるバントは必ずしも有効な作戦とは考えられていません。一方、むやみに盗塁するのは、ギャンブルのようにも思われがちです。しかし、健大高崎は走塁を武器とするために、しっかり技術を磨くとともに、合理的な考えからこの戦略を実行しているのがすごいです。
どんなに強肩の捕手でも、盗塁阻止率は5割程度ですよね。ということは、無死2塁となるか、一死ランナーなしとなるかということです。これと一死2塁とどちらが得点の確率が高いかということです。盗塁の場合の、一死ランナーなしという面に目を向ければ、リスクが高いと映るかもしれませんが、無死2塁は、バントで送った場合の一死2塁よりも確率は格段にあがります。しかも、健大高崎の場合は、走塁技術を磨き、盗塁の確率自体をあげているので、バントで一死を献上するよりは、はるかに高い確率であり、きわめて合理的な戦術なのです。
そして、実は健大高崎は、盗塁だけではなく、攻撃における積極性がそのベースにあるのだと思います。3回の攻撃でも、二人が四球の後の初球を打ってヒットにしましたし、詰まりながらも思い切り振り切った結果、ライト前にポトリと落とすヒットもありました。こうした積極性自体が相手に対してプレッシャーを与え、健大高崎の爆発的な攻撃力につながっているのだと思います。
投手力の方は、飛び抜けてはいませんが、守備も鍛え抜かれている健大高崎の今大会の活躍も注目したいですね。
今日のジョグ
臀部の筋肉痛に加え、太ももの内側も筋肉痛だったため、とぼとぼと少しだけ走りました。
5.1km 36分57秒
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