今回の参議院議員選挙は、与党の自民党・公明党が圧勝しましたが、投票率は史上3番目の低さで、小泉首相の郵政解散や、4年前の政権交代劇のような高揚感はありませんでした。
この結果の一番の原因は何かと言えば、自民党・公明党の強さではなく(無難な経済運営による株高・円安は評価されているとはいえ)、野党の自滅による与党の勝利だからです。
台風の目であった「維新」が橋下共同代表の従軍慰安婦発言で評価を下げ、渡辺嘉美の「みんな」が連携を解消した上に、民主から割れた小沢一郎の「生活」、「みどり」など、野党が分散したことが大きかったです。でも、最大の責任は、やはり歴史的大惨敗をした民主党にあるのは言うまでもありません。
4年前、安倍首相の政権投げ出し、続く福田首相の政権投げ出し、麻生首相の不見識で自民党が愛想を尽かされ、都議会議員選挙で民主党が大勝利し、続く衆院議員選挙でも民主党が歴史的勝利を収めた時には、よほどのことがなければ、暫くは民主党が着実に政権運営を出来る信任を得ていました。
が、しかしです。ここで民主党は、国民の期待に応えるのではなく、伝統のお家騒動の繰り返しと、一年交代の低レベルのリーダーの連続で、絵に描いたように見事な下降線をたどることになりました。鳩山元首相の軽率・無責任発言、菅元首相の恥知らずの保身、そこに小沢一郎と仙石・前原・枝野など反小沢派との権力闘争も絡み、リーマンショックや東日本大震災など未曽有の国難の中、民主党は国民不在の政治ごっこを続け、野田首相が何とかがんばってもどうにもなるものではありませんでした。3人の民主党首相の中ではまともだった野田さんも、最後は破れかぶれ状態で、消費税を引き換えに解散に打って出る愚を犯し、今回の達成感のない参議院議員選挙の遠因となりました。
政権維持には抜群のチームワークを見せる自民党が、ねじれ解消で自由に国会運営を出来るこの状態を簡単に手放すとは思えず、あと三年は国政選挙はないと言われています。まあ、仮にその前にあったとしても、野党が今のままでは、今回を同じ結果を生むだけです。
内紛の火種であった小沢一郎がいなくなったとはいえ、保守系と労働組合を支持母体とする革新系が同居する民主党が、この難局を乗り切ることはもはや不可能だと思います。再び野党になり一致団結すべき時に、思惑の違う人たちが少数しかいないだけでも絶望的なのにもかかわらず、鳩菅という最大の戦犯たちが揃いも揃って破廉恥な馬鹿な発言を繰り返しているようでは、復活はあり得ないでしょう。
民主党のホープ細野豪志が幹事長を辞任表明をしましたが、責任をとってというよりも、インタビューで言っていたように、自由に動けるようになるためでしょうね。民主、維新、みんなが小異を捨てて(もちろん大異を内心に抱えたままじゃいけませんが)、大同団結することが必要です。民主党は一刻も早く、バ菅を早く処分し、政策によってガラガラポン!して、今度こそ、本当に政権を担える政党を目指すべきです。そうでなければ、折角政権交代を果たし、政権運営を担った経験がもったいないです。
安倍首相のアベノミクスがもてはやされていますが、これは経済音痴の安倍首相の手腕ではありませんし、いわんやアホな麻生財務相の手腕でもありません。これは、ひとえに安倍首相がブレーンにしている浜田イェール大名誉教授や黒田日銀総裁の手腕によるもので、安倍政権が本当に目指している憲法改正などの政策については、国民的理解が得られているわけではありません。
恐らく三年後になるであろう、国政選挙に向けて、与野党とも、本当の政党になるべく努力を続けてほしいと思います。そして、小沢、麻生、菅などのおじいちゃんは、もう引退してほしいですね。
今日のジョグ
アリバイづくり。 2.9km 16分51秒
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